基礎から学ぶ統計学**羊土社/中原 治/9784758121217**
												
										 
										
										
								 
								
						 
						
																
																		
																		発行 2022年9月
判型:B5判 335頁
ISBN 978-4-7581-2121-7																
	
														 
														
												
								理解に近道はない,だからこそ.初学者目線を忘れないペース配分と励ましで伴走する入門書.可能な限り図に語らせ,道具としての統計手法を,しっかり数学として(一部は割り切って)学ぶ.独習・学び直しに最適
【目 次】
序章 はじめに
1.統計学の必要性
2.散らばり(バラツキ)
3.基本的な用語と概念
 ①観測値と標本
 ②母集団
 ③統計学の目的
 ④統計学の理論を支える土台
 ⑤単純無作為標本
4.本書の2本柱
 ①平均の比較
 ②2変数の関係
5.検定統計量
第Ⅰ部 統計的仮説検定の論理
1章 検定の論理(二項検定を教材として)
1.例題1:B薬はA薬より有効か?
 ①例題1.1:18人に効果がある場合
 ②例題1.2:14人に効果がある場合
 ③例題の解答
2.二項分布
 ①二項係数 nCx
 ②コブ斜面を降りる
 ③ゴール2へ降りる確率
 ④二項分布
 ⑤二項分布の応用
3.期待値 E[X]
4.練習問題 A
5.二項検定
 ①STEP1:帰無仮説H0と対立仮説HA
 ②STEP2:検定統計量
 ③STEP3:帰無分布
 ④二項分布の特徴
 ⑤STEP4:棄却域と有意水準
 ⑥STEP5:有意差の有無の判断
6.検定の論理(まとめ)
7.練習問題 B
2章 検定統計量(Wilcoxon-Mann-Whitney検定を教材として)
1.例題2:肥料Aと肥料Bの収量に差はあるか?
 ①栽培実験
 ②基本的な用語と記号
2.WMW検定の目的
 ①2つの母集団
 ②2つの標本
 ③2つの可能性
3.検定統計量
4.WMW検定の手順
 ①帰無仮説H0と対立仮説HA
 ②ノンパラメトリック統計
 ③WMW検定の手順
 ④STEP1:検定統計量Uの計算
 ⑤Uの定義
 ⑥STEP 2:Uの臨界値U0.05
 ⑦STEP3:有意差の有無の判断
5.練習問題 C
6.数学者たちに感謝
7.WMW検定の定性的理解
 ①可能な結果の全て
 ②検定統計量Uの性質
 ③帰無分布
 ④棄却域
8.WMW検定の実践的な技術
 ①標本サイズnが大きい場合のU1とU2の計算
 ②タイ(等しい値)がある場合のUの計算
9.WMW検定を発明した自然科学者たち
 ①Frank Wilcoxon
 ②Henry Berthold Mann と Donald Ransom Whitney
10.統計学を学ぶための心がけ
11.WMW検定の手順(まとめ)
12.練習問題 D
3章 第1種の過誤と第2種の過誤
1.検定の論理の復習
 ①二項検定の復習
 ②説明のスタイル
2.4つの可能性
3.第1種の過誤
 ①帰無仮説H0が間違っているとき
 ②帰無仮説H0が正しいときの「有意差なし」
 ③帰無仮説H0が正しいときの「有意差あり(P<0.05)」
 ④「有意差あり(P<0.05)」の意味
4.第2種の過誤
 ①帰無仮説H0が正しいとき
 ②帰無仮説H0が間違っているときの「有意差あり(P<0.05)」 
 ③帰無仮説H0が間違っているときの「有意差なし」
 ④第1種の過誤と第2種の過誤の性質の違い
 ⑤「有意差なし」は帰無仮説H0の証明ではない
5.データの解釈と言葉遣いに、気をつける
 ①「有意差あり(P<0.05)」のとき
 ②「有意差なし」のとき
第Ⅱ部 統計学の理論的基礎
4章 平均・分散・標準偏差・自由度
1.例題4:3つの観測値
2.母集団と標本
3.平均
 ①母平均μ(算術平均)
 ②母平均μ(期待値)
 ③標本平均x
 ④不偏推定量
4.分散と標準偏差の基礎
 ①μが既知だと仮定する
 ②偏差
 ③平均偏差(偏差を絶対値で正にする)
 ④分散(偏差を2乗で正にする) ⑤標準偏差
5.母分散σ 2と母標準偏差σ
 ①偏差と偏差平方和SS
 ②母分散σ 2(算術平均)
 ③母分散σ 2(期待値)
 ④母標準偏差σ
6.標本分散s2と標本標準偏差s
 ①偏差の起点に代役を使う
 ②偏差平方和SSと自由度df
7.母数と統計量
 ①母数
 ②統計量
8.自由度dfの概念を確立してきた自然科学者たち
 ①Friedrich Bessel
 ②Ronald Aylmer Fisher
9.自由度df
 ①制約条件と自由度
 ②偏差に課された制約条件
 ③統計学における自由度の意味
10.標本分散s2 の計算の手順(まとめ)
11.練習問題 E
5章 正規分布と統計理論の初歩
1.正規分布
 ①二項分布から正規分布へ
 ②確率密度
 ③母数(パラメータ)
 ④±σ・± 2 σ・± 3 σの範囲
2.標準正規分布
 ①μ =0 でσ =1 の正規分布
 ②標準正規分布表
 ③臨界値 z0.05
3.練習問題 F
4.標準化
 ①標準化の簡単な例題
 ②標準化の視覚的な理解
 ③標準化して得たzが従う確率分布
5.練習問題 G
6.定理1:標本平均が従う確率分布
 ①標本平均は散らばりが小さい
 ②散らばりが小さくなる理由
 ③標本平均xが従う確率分布
 ④大数の法則
 ⑤標本分布と標準誤差
7.練習問題 H
8.定理2:中心極限定理
9.定理3:正規分布の再生性
10.練習問題 I
11.定理4:2つの標本平均の差が従う確率分布
12.練習問題 J
13.定理(まとめ)
6章 t分布と母平均μの95% 信頼区間
1.例題6:7つの観測値の背後にいる母平均μは?
2.母標準偏差σが既知の場合の95% 信頼区間
 ①前提条件
 ②標本平均の確率分布
 ③標本平均の標準化
 ④σが既知の95% 信頼区間
 ⑤例題の解答(σが既知の場合)
3.練習問題 K
4.σをsで代用してみる
 ①σはsで代用するしかないが
 ②σをsで代用した標準化
5.Gosset が発明したt分布
 ①Karl Pearson
 ②William Sealy Gosset
6.標準化とStudent 化(まとめ)
7.t分布の定性的理解
 ①t分布は背が低くて幅が広い
 ②t分布は標本サイズnによって形が少しずつ変化する
 ③母数(パラメータ)は自由度df
 ④臨界値 t0.05(df)
8.母標準偏差σが未知の場合の95% 信頼区間
 ①公式の導出
 ②例題の解答(σが未知の場合)
9.95% 信頼区間の「95%」の意味
10.母平均μの95% 信頼区間の手順(まとめ)
11.練習問題 L
第Ⅲ部 母平均μに対する統計解析
7章 関連2群のt検定(対応のあるt検定)
1.関連2群(対応のあるデータ)の特徴
 ①例題7.1:サプリメントの効果
 ②例題7.2:肥料の効果
2.対応する2つの観測値の差d
 ①観測値の差に注目
 ②2つの可能性
3.帰無仮説H0と対立仮説HA
 ①前提条件
 ②帰無仮説H0と対立仮説HA
4.σ dが既知の場合
 ①検定統計量と帰無分布
 ②例題の解答(σ dが既知の場合)
5.練習問題 M
6.σ dが未知の場合
 ①検定統計量tと帰無分布
 ②関連2群のt検定の手順(まとめ)
 ③例題の解答(σ dが未知の場合)
7.練習問題 N
8.検定統計量tの定性的理解(3つの判断基準)
 ①差dの標本平均の効果
 ②差dの標本標準偏差の効果
 ③標本サイズの効果
9.検定統計量tの性質(まとめ)
8章 独立2群のt検定(対応のないt検定)
1.独立2群(対応のないデータ)の特徴
 ①例題8.1:サプリメントの効果
 ②例題8.2:精神障害
2.標本平均の差
 ①2つの可能性
 ②独立2群のt検定の前提条件
 ③標本平均の差の確率分布
3.帰無仮説H0と対立仮説HA
4.σが既知の場合
 ①検定統計量zと帰無分布
 ②例題の解答(σが既知の場合)
5.練習問題 O
6.σが未知の場合
 ①σの推定(その1):2つの標本標準偏差
 ②σの推定(その2):合算標準偏差sp
 ③検定統計量tと帰無分布
 ④独立2群のt検定の手順(まとめ)
 ⑤例題の解答(σが未知の場合)
7.練習問題 P
8.検定統計量tは煩雑
9.練習問題 Q:Studentのtをシンプルにする
10.検定統計量tの定性的理解(3つの判断基準)
 ①標本平均の差
 ②標本標準偏差
 ③標本サイズ
11.検定統計量tの性質(まとめ)
9章 P値
1.検定の枠組み
2.2 択だけの判断は不十分
 ①有意差がない場合
 ②有意差がある場合
3.P値
 ①P値の定義
 ②P値を得たら、まず0.05と比較する
 ③例題8.1の場合
 ④「有意差あり」の表記法
 ⑤「有意差なし」の表記法
10章 一元配置分散分析
1.一元配置分散分析のデータの特徴
 ①例題10.1:サプリメントの効果
 ②例題10.2:ニジマスに与える餌
2.2つの可能性
3.一元配置分散分析の前提条件
4.帰無仮説H0と対立仮説HA
5.新しい記号:k, N, x
 ①標本の数(群)k
 ②観測値の総数Nと総平均x
6.一元配置分散分析の大まかな流れ
 ①誤差平均平方(群内分散)MSwithin
 ②処理平均平方(群間分散)MSbetween
 ③全平均平方MStotal
 ④分散分析表
 ⑤検定統計量F
7.誤差平均平方(群内分散)MSwithin
 ①偏差平方和 SSwithin
 ②自由度 dfwithin
 ③誤差平均平方(群内分散)MSwithin
8.練習問題 R
9.処理平均平方(群間分散)MSbetween
 ①予備知識の復習
 ②母分散σ 2の推定
 ③処理平均平方(群間分散)MSbetween
 ④偏差平方和SSbetweenと自由度dfbetween
10.練習問題 S
11.全平均平方 MStotal
12.練習問題 T
13.分散分析表と検定統計量F
14.検定統計量Fの定性的理解
 ①分母のMSwithin の役割
 ②分子のMSbetween の役割
 ③例題10.1の場合
 ④F分布と臨界値F0.05
15.一元配置分散分析の手順(まとめ)
16.練習問題 U
17.標本サイズが不揃いのときの計算
11章 多重比較(Bonferroni 補正とTukey-Kramer 法)
1.多重比較のデータの特徴
 ①例題11.1:サプリメントの効果
 ②例題:11.2.ニジマスに与える餌
2.アルファベットを使った結果の表示
3.多重比較の出発点
4.多重性という課題
 ①帰無仮説H0が正しいとき
 ②第1種の過誤と有意水準α
 ③FWER(全体としての有意水準)
 ④ライフルで的を狙う
 ⑤多重性(まとめ)
5.Bonferroni 補正
 ①Bonferroni補正の方法
 ②多重比較の欠点
6.Tukey-Kramer法
 ①Tukey-Kramer法の前提条件
 ②帰無仮説H0と対立仮説HA
 ③検定統計量q
7.Tukey?Kramer法の計算
 ①対戦表
 ②検定統計量qの分子
 ③検定統計量qの分母
 ④検定統計量q
 ⑤臨界値q0.05(k,dfwithin)
8.Tukey?Kramer法の手順(まとめ)
9.アルファベットの割り当て
 ①割り当ての方法
 ②アルファベットの役割(まとめ)
10.練習問題 V
第Ⅳ部 2 つの変数x とy の間の関係
12章 相関分析
1.例題12:2 つの変数の関係は?
 ①例題12.1:かき氷の売上と気温
 ②例題12.2:ホタルと農薬
2.新しい記号:(xi, yi)
3.正の相関と負の相関
4.強い相関と弱い相関
5.相関係数rの性質
6.標本共分散sxy
 ①偏差の積
 ②偏差の積の和
 ③自由度
 ④共分散の性質(その1):無相関のとき
 ⑤共分散の性質(その2):正の相関があるとき
 ⑥共分散の性質(その3):負の相関があるとき
7.相関係数r
 ①共分散sxyは単位に依存する
 ②sxyを標準偏差sxとsyで割る理由
8.相関係数rの計算
9.練習問題W
10.相関の検定
 ①相関分析の前提条件
 ②母相関係数ρ
 ③帰無仮説H0と対立仮説HA
 ④検定統計量tと帰無分布
 ⑤例題12.1 の解答
11.より簡便な検定方法
12.練習問題 X
13.線形 vs. 非線形(相関係数rの苦手な状況)
14.対数変換
 ①実例(その1):北海道の湖沼
 ②実例(その2):ガラパゴス諸島
15.Spearman の順位相関係数
 ①順位で散布図を描く
 ②順位相関係数rsの計算
16.相関は因果関係の証明にはならない
13章 単回帰分析
1.例題13:他の変数から予測できるか?
 ①例題13.1:かき氷の売上と気温
 ②例題13.2:定量実験における基本的な作業
2.単回帰分析の前提条件
3.最小2乗法
4.回帰直線の性質
 ①回帰直線が通る点
 ②回帰直線の傾き
5.xとyを逆にしない
6.y-切片aと傾きbの計算
7.内挿と外挿
8.決定係数 r2
 ①全平方和 SStotal
 ②残差平方和 SSresidual
 ③回帰平方和 SSregression
 ④回帰の恒等式
 ⑤決定係数(その1):一般的な定義
 ⑥決定係数(その2):もう1つの定義
 ⑦決定係数(その3):実際の計算方法
9.練習問題 Y
10.単回帰分析における検定と推定
 ①計算に必要な2つの統計量SSxとMSresidual
 ②傾きbの必要性を確認する検定
 ③母回帰係数βの95% 信頼区間
 ④条件付き期待値E[y|x] の95% 信頼区間(信頼帯)
 ⑤観測値y の95% 予測区間(予測帯)
Column
 片側検定は要注意!
 レポートや学術論文、研究につなぐ
 期待値を使った母平均μをもう少し詳しく
 「不偏分散」という隠語
 離散型と連続型の母平均μと母分数σ2の定義
 別々の偏差平方和を計算する理由
 合算標準偏差spのもう1つの定義式
  SSwithinの実際の計算
  SSbetweenの実際の計算
  SStotalの実際の計算