EBウイルス関連胃癌 改訂第2版**診断と治療社/柳井 秀雄/9784787825698**

販売価格
5,500円(税込み)
編著
柳井 秀雄
出版社
診断と治療社
分野
 
消化器一般

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書籍版 販売期間
2022/10/29~
JANコード
9784787825698
商品コード
9784787825698
発行 2022年10月
判型:B5判 136頁
ISBN 978-4-7878-2569-8

【編 集】
柳井 秀雄(国立病院機構関門医療センター 臨床研究部)
西川 潤 (山口大学大学院 医学系研究科 基礎検査学)
吉山 裕規(島根大学 医学部 微生物学講座)
EB ウイルス関連胃癌は,TCGA による胃癌の4分類のうちの1つです.初版から6 年が経過し,EB ウイルスの感染によりがん化へ至る分子機序について,多くの新知見が報告され,免疫チェックポイント阻害剤による免疫療法のEB ウイルス関連胃癌への効果も期待されています.低侵襲の内視鏡的胃粘膜下層剥離術の適応や,話題の光免疫療法の応用も紹介.現時点で判明しているEB ウイルス関連胃癌の全貌が理解できる一冊.

【目 次】
Ⅰ EBウイルス関連胃癌の臨床
1 EBウイルス関連腫瘍としてのEBウイルス関連胃癌
はじめに
EBVの感染と伝染性単核球症,EBV関連日和見B細胞性リンパ腫
膿胸関連リンパ腫・Burkittリンパ腫・Hodgkinリンパ腫
EBVのB細胞以外への感染
EBV関連腫瘍としてのEBV関連胃癌の発見
EBV関連胃癌の概観
胃上皮細胞へのEBVの感染と発がん
おわりに

2 EBウイルス関連胃癌の疫学
EBウイルス感染の自然史とEBウイルス関連胃癌
地域分布と経年変化
病理学的・臨床的特徴
人口学的特徴
生活習慣・生活環境
ヘリコバクターピロリ菌感染などとの関連
EBVの感染時期
ウイルスの再活性化とそのバイオマーカー
EBVのサブタイプ

3 EBウイルス関連胃癌の病理像(通常病理,HE像・粘液形質など)
肉眼像
組織像
粘液形質
細胞接着因子
腫瘍免疫環境

4 EBウイルス関連胃癌の臨床像
はじめに
実臨床におけるEBV関連胃癌の経験
EBV関連胃癌病変の組織像とリンパ球浸潤の臨床像へ与える影響
EBV関連胃癌と抗EBV抗体系・血漿EBV DNA
EBV関連胃癌の存在部位と肉眼像
EBV関連胃癌と背景の慢性萎縮性胃炎
残胃におけるEBV関連胃癌
EBV関連胃癌病変の内視鏡診断
EBV関連胃癌病変のEUSなどによる診断の可能性
EBV関連胃癌の予後
非癌胃粘膜におけるEBVとピロリ菌
おわりに

5 EBウイルス関連胃癌に対する内視鏡的粘膜下層?離術の可能性
はじめに
内視鏡的特徴
内視鏡治療適応
粘膜下層への浸潤を伴うEBV関連胃癌(pT1b-EBVaGC)のLNMリスク
内視鏡治療の適応拡大
おわりに

6 癌化学療法とEBウイルス関連胃癌
はじめに
EBV関連胃癌の臨床病理学的・分子学的特徴および免疫チェックポイント阻害剤の効果との関連
EBV関連胃癌と化学療法および免疫チェックポイント阻害剤の効果

7 EBウイルス関連胃癌に対する様々な新たな治療法の試み
はじめに
免疫チェックポイント阻害剤
Epigenetic治療(脱メチル化剤など)
EBV関連胃癌の抗悪性腫瘍薬感受性
EBV遺伝子に対する治療

8 特別寄稿 光免疫療法による胃癌治療への期待(NIR-PIT of gastric cancer)
はじめに
NIR-PITの概要
NIR-PITと光線力学療法との違い
頭頸部腫瘍に対する光免疫療法の現状
胃癌に対するNIR-PITの応用
EBV関連胃癌に対するNIR-PITの期待と展望
おわりに

Ⅱ EBウイルス関連胃癌の基礎研究
1 EBウイルス関連胃癌―発生から進展まで―
EBV関連胃癌発生過程の病理形態学
EBV関連胃癌の炎症・感染・発がんシーケンス
EBV関連胃癌の発生過程の研究を振り返って

2 EBウイルスの胃上皮細胞への感染と不死化
はじめに
上皮細胞へのEBVの感染
EBV陽性胃上皮細胞
組換えウイルスを用いたEBV陽性胃上皮細胞の作成
EBV関連胃癌のはじまり
EBV感染細胞の腫瘍化のメカニズム
おわりに

3 EBウイルス関連胃癌と宿主細胞ゲノムメチル化
はじめに
DNAメチル化とは
胃癌臨床検体におけるDNAメチル化形質(エピジェノタイプ)
EBV関連胃癌における第3のエピジェノタイプ
EBV関連胃癌におけるDNAメチル化形質の特徴
In vitroのEBV感染実験系によるDNAメチル化誘導パターンの解析
おわりに

Ⅲ ヒト腫瘍ウイルスとしてのEBウイルス
1 全身におけるEBウイルス関連腫瘍概論
はじめに
Burkittリンパ腫(BL)
Hodgkinリンパ腫(HL)
鼻性NK/T細胞リンパ腫(NNKTCL)
上咽頭癌(NPC)
慢性活動性EBV感染症(CAEBV)
移植後リンパ増殖性疾患(PTLD)
おわりに

2 EBウイルス感染の基礎知識―代表的な細胞株とウイルス遺伝子発現様式―
EBウイルスの感染対象細胞とその仕組み
EBVゲノムとウイルスサブタイプ
代表的なEBV感染細胞株
潜伏感染遺伝子発現様式による分類
ウイルス感染細胞における再活性化
おわりに

3 EBウイルスによるBリンパ球不死化機構
はじめに
EBVによるBリンパ球不死化
Bリンパ球不死化におけるEBV遺伝子発現
EBVによるBリンパ球不死化機構
おわりに

4 EBウイルス感染とマイクロRNA
はじめに
EBV由来miRNAの発見
BART miRNAによる潜伏感染維持
BART miRNAによる免疫機構からの回避
BART miRNAによる腫瘍悪性化
EBV関連腫瘍におけるBART miRNAの欠損
まとめ

5 EBウイルス関連腫瘍における免疫治療
はじめに
EBV潜伏感染と免疫監視
がん治療標的としての免疫チェックポイント分子
EBV関連腫瘍における免疫チェックポイント阻害剤
EBV関連腫瘍における特異的T細胞療法
今後の展望と課題