事例に学ぶ AYA世代のがんサポーティブケア・緩和ケア**診断と治療社/森田 達也/9784787825759**

販売価格
5,940円(税込み)
編著
森田 達也
出版社
診断と治療社
分野
 
癌・腫瘍一般

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書籍版 販売期間
2022/11/15~
JANコード
9784787825759
商品コード
9784787825759
発行 2022年11月
判型:B5判 324頁
ISBN 978-4-7878-2575-9

【編 集】
森田 達也 (聖隷三方原病院 緩和支持治療科)
清水 千佳子(国立国際医療研究センター病院 がん総合診療センター)
小澤 美和 (聖路加国際病院 小児科)
正解はないかもしれない. ただ,この世代の力を信じ,背中を押したい.
8つの架空の事例,8つの施設の「AYA支援チーム」のチーム医療を通じて学ぶ,AYA世代のがんのサポーティブケア・緩和ケア.妊孕性の温存,親・きょうだい・子どもへの支援,造血細胞移植ドナーへの支援,治療と学業・就労の両立支援,ピアサポートなど,AYA世代に特徴的な問題への対応をまとめました.AYA世代をスルーしないための1冊です.

【目 次】
第1章 診断時
事例1 造血器腫瘍,21歳・女性─広島大学チームの取り組み
ケアのアウトライン
1 がん告知
2 妊孕性温存について
3 小児科との連携
4 アピアランスケアについて
5 診断時・告知後の本人・家族への精神心理的ケア
6 きょうだい支援
7 造血細胞移植に向けた支援
8 経済的な問題とその支援
9 治療後の新規就労への支援
10 ピアの視点から─リハビリテーションの効用
Column 1 インターネット上の情報やソーシャル・ネットワーキングサービス(SNS)との付き合い方

事例2 ユーイング肉腫,18歳・男性─九州がんセンターAYAチームの取り組み
ケアのアウトライン 白石恵子
1 受診の経緯・告知
2 入院生活のサポート
Column 2 患者とのかかわりのなかで感じるAYA世代の特徴
3 告知にまつわるフォロー:本人・家族
4 生殖機能温存について
5 経済的支援─MSWの立場から
6 術前リハビリテーション,術後リハビリテーション
7 入院中の生活に焦点を当てたかかわり
8 高校生の心理状態・人生設計の立て直し
9 ピアサポート
10 AYA世代患者のサポートを考える多職種カンファレンス
11 A世代患者の意思決定支援をサポートする
TOPIC 1 初期治療終了後「AからYAへのtransition」

第2章 治療中
事例3 乳がん,32歳・女性─滋賀医科大学チームの取り組み
ケアのアウトライン
1 治療の意思決定
2 がん治療の現場で考えるべき妊孕性の問題
Column 3 自施設で妊孕性温存ができないときの支援─看護師の立場から
3 遺伝性腫瘍
4 治療と仕事との両立を支える
5 がんが家族に及ぼす影響と家族の支援
6 AYA 世代のがん患者の心理的負担とその対応
Column 4 乳がんと運動
Column 5 YA 世代で乳がんと診断されて
TOPIC 2 遺伝性腫瘍っていわれたけど,どうしたらいい?
TOPIC 3 妊娠中にがんが見つかった!─妊娠中に発見されたがん

事例4 傍精巣原発横紋筋肉腫,21歳・男性─名古屋医療センターチームの取り組み
ケアのアウトライン
1 医療チーム体制づくりとニーズの把握・対応
2 医学的情報を整理して伝え,医療を提供するための考え方,注意点,意識する点
稀少がんであること,標準治療と臨床試験について情報提供を行う
予測される晩期合併症(身体面・心理社会面)について情報提供を行う
遺伝性腫瘍の可能性
3 本人の身体的ケア,精神的ケア
がん治療に伴う諸種の副作用の対策:疼痛,悪心・嘔吐,味覚障害,食欲不振,体力低下など
脱毛,やつれ,ボディイメージの変化などアピアランス関係
病気の受容
人生設計を変更しなければならないこと:留年・受験・進学・就活
がん罹患,闘病に伴う不安や恐怖,孤独,絶望感への対応
4 親による支援,親に対する支援
5 きょうだい,パートナー,友人,闘病仲間(ピア)による支援
6 療養環境整備
本人が希望する療養環境の実現─治療と学生生活の両立
経済的に自立しておらず,保護者に依存するなかで,高額な医療費を支払うこと
生命保険加入など将来への保障はどうすればよいか?

第3章 初期治療終了後
事例5 子宮頸がん,29歳・女性─聖マリアンナ医科大学チームの取り組み
ケアのアウトライン
1 術後後遺症:卵巣機能不全に伴う合併症
2 術後後遺症:排尿障害等の泌尿器関連障害
3 術後後遺症:リンパ浮腫
4 セクシュアリティ─性と生殖
Column 6 子宮頸がんの標準治療と生殖機能温存の適応
5 アピアランスケア
6 がんに罹患したことへのスティグマにどのように対応していくべきか
7 就労の問題
8 治療後の人生を支える心理支援のあり方
9 ピアサポート

事例6 直腸がん,32 歳・男性─国立がん研究センター中央病院チームの取り組み
ケアのアウトライン
1 治療合併症
2 健康管理:食と栄養
3 再発不安
4 社会復帰・復職支援
5 子どもをもつこと
6 YA世代男性のアピアランスケアについて
7 未成年の子どもがいる患者・家族支援―親子支援
8 ピアサポートとSNS
9 若年性大腸がんと遺伝性腫瘍

第4章 治療に抵抗性となってきたとき
事例7 肺がん,36歳・女性─聖隷三方原病院チームの取り組み
ケアのアウトライン
1 治療抵抗性となってきたときの患者・家族へのケア:概要
2 治療抵抗性となってきたときの患者・家族へのケア:看護の役割
3 AYA世代のがん患者の症状緩和の要点
4 AYA世代の看護相談と在宅療養支援
5 最期の数日からお別れのあと:看護の役割
事例8 脳腫瘍(神経膠芽腫),20歳・女性─聖路加国際病院チームの取り組み

ケアのアウトライン
1 A世代の終末期患者を扱う医療者が準備すべきこと
2 A世代がん患者が「治らない」とわかったとき,医療者は本人とどう向き合うか?
Column 7 セカンドオピニオンの提示
3 予後を察知したA世代がん患者の精神面のケア
4 子どもを喪失する親・家族の悲嘆,葛藤
5 A世代患者のきょうだい
6 終末期を過ごす場所の選択
7 症状の進行に伴い,本人の意思表示が困難になっていくなか,本人の希望・喜びは何か
Column 8 病と向き合って……

心理士には「臨床心理士」「公認心理師」の資格がございます.公認心理師は制度化されて間もないこともあり,どちらかの資格をお持ちの方,両方の資格をお持ちの方など,職場職場で異なっておりますので,本書ではすべて「心理士」で表記を統一しております.