ウロギネ科へようこそ!**三輪書店/野村 昌良/978-4-89590-799-6/9784895907996**
- 編著
- 野村 昌良(亀田メディカルセンターウロギネ・女性排尿機能センター)
発行 2023年11月
判型:B5判 340頁
ISBN 978-4-89590-799-6
亀田メディカルセンターウロギネ外来の診療・治療・リハビリテーションのノウハウが詰まったウロギネ専門書
働く女性の増加、超高齢化社会において、高まるニーズ,進歩し続ける技術に対応したウロギネ疾患診療の決定本
■この本の特徴
・わが国で、ウロギネコロジーを専門治療として最も早く始めた亀田メディカルセンターウロギネ科によるウロギネ専門書
・50本強のエキスパートによる腹腔鏡および経腟手術動画と詳しい解説
・豊富なカラー写真や動画で詳細に示された手術手技のポイント
・最新のロボット手術やV-NOTESのコツも詳細に解説
・診断から治療、そしてリハビリテーションまでウロギネ分野を包括的にカバー
・患者一人ひとりの症状に応じた治療対応の考え方を詳述
・治療戦略が難しい難治性過活動膀胱の診断および治療のコツ、レーザー治療、ボツリヌス療法も記載
・ウロギネ外来を開設する際に必要なことまで網羅
・ウロギネ診療に特有の医療者の心構えについても言及
・ これからウロギネを勉強する医師がしばしば抱える疑問を解説
【目 次】
第1章 ウロギネの世界へようこそ
1 ウロギネとは
2 世界におけるウロギネの現状
3 亀田総合病院ウロギネセンターの歴史
4 亀田総合病院ウロギネセンターの特徴
第2章 ウロギネ診療のための心得
1 ウロギネ分野はQOL疾患である
2 ウロギネ診療を行う際の心構え
3 ウロギネチーム結成の際の心得
4 ウロギネ診療のアナウンスの重要性
第3章 効率的なウロギネ外来の準備
1 ウロギネ外来はウロギネ診療の玄関口
2 準備すべき設備
3 ウロギネ外来で行われる検査
4 手術が必要な患者に対する外来での対応
5 インフォームド・コンセントについて
第4章 疾患各論―診断と治療
4.1 骨盤臓器脱の診断と治療
1 骨盤臓器脱とは
2 骨盤臓器脱の診断
3 治療総論と当院における方針
4.2 腹圧性尿失禁の診断と治療
1 腹圧性尿失禁とは
2 腹圧性尿失禁の診断法
3 鑑別すべき疾患
4 治療総論と当院における方針
4.3 過活動膀胱/切迫性尿失禁の診断と治療
1 過活動膀胱とは
2 切迫性尿失禁とは
3 治療総論と当センターにおける方針
4.4 難治性過活動膀胱の診断と治療
1 難治性過活動膀胱とは
2 実際の診療
3 治療総論と当センターにおける治療方針
4.5 間質性膀胱炎・膀胱痛症候群の診断と治療
1 間質性膀胱炎・膀胱痛症候群の概念
2 間質性膀胱炎の概念の歴史的変化
3 間質性膀胱炎(ハンナ型)と膀胱痛症候群の膀胱鏡・病理所見
4 そのほかの関連する症候群
5 間質性膀胱炎・膀胱痛症候群の疫学
6 間質性膀胱炎・膀胱痛症候群の診断
7 治療総論と当センターにおける方針
4.6 GSMの診断と治療
1 GSMの概念の歴史的変化
2 GSMの病因・診断
3 GSMの鑑別疾患
4 治療総論
4.7 そのほかのウロギネ疾患―性交痛
1 性交痛とは
2 性交痛の診断
3 治療
第5章 各術式の実際
5.1 腹腔鏡下仙骨腟固定術(LSC)
1 腹腔鏡下仙骨腟固定術(LSC)とは
2 子宮腟上部切断術を伴うLSCの実際
3 子宮摘出後のLSC(腟断端脱に対するLSC)
4 直腸脱を伴うLSC(ventral rectopexy)
5.2 岬角に固定しない腹腔鏡下骨盤臓器脱手術の実際
1 腹腔鏡下側方固定術(LLS)
2 腹腔鏡下ペクトペクシー(laparoscopic pectopexy)
5.3 ロボット支援下腹腔鏡下仙骨腟固定術(RSC)
1 RSCとLSCとの違い
2 RSCに必要なテクニック
3 RSCの患者選択
4 RSCの実際
5.4 経腟メッシュ手術(TVM手術)
1 経腟メッシュ手術の歴史
2 ORIHIME?によるTVM手術
3 ORIHIME?TVM手術の実際
5.5 native tissue repair(NTR)
1 native tissue repair(NTR)とは
2 腹腔鏡下子宮摘出術+腹腔鏡下腟断端仙骨子宮靭帯固定術
3 腟式子宮摘出術+腟式腟断端仙棘靭帯固定術(VTH+SSLF)
4 腟式子宮摘出術+全腟閉鎖術
5 マンチェスター手術
5.6 中部尿道スリング手術
1 中部尿道スリング手術の位置づけ
2 成果を出すためのコツ
3 中部尿道スリング手術の実際
4 中部尿道スリング手術の合併症
5.7 腹腔鏡下Burch手術
1 腹腔鏡下Burch手術とは
2 腹腔鏡下Burch手術の実際
5.8 ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法(ボツリヌス療法)
1 ボツリヌス療法をどのように説明するか?患者リクルートのコツ,再施注の説明
2 ボツリヌス療法の実際
5.9 仙骨神経刺激療法(SNM)
1 SNMの実際
第6章 リハビリテーション
1 治療総論
2 骨盤底リハビリテーションの実際
3 疾患別のアプローチ
4 当センター独自の行動変容への取り組み
5 おわりに
付表 見える化ウロネギ排尿日誌
第7章 ウロギネ領域のFrequent Asked Question(FAQ)
1 トレーニング編
2 腹腔鏡手術編
3 経腟手術編
4 尿失禁手術編
5 間質性膀胱炎編
6 難治性過活動膀胱編
7 その他
付表
付表1 ICIQ-SF
付表2 CLSS
付表3 KHQ
付表4 P-QOL質問票
付表5 PISQ-IR
付表6 I-PSS・QOLスコアシート
コラム一覧
第2章
・印象の残った症例
・手術キャンセルには実は複雑な理由がある
・術後の不安および不満に対する対応
・患者のもとへ足を運んだ数だけ安心を与えられる!
・よくある術後の不安や質問例
・ウロギネのオンライン診療
第3章
・診療と羞恥心
・ウロダイナミクス検査は高価な検査
・患者との会話―NG Word集
・手術の同意書の例
第4章
・磐城中央病院,東北初のウロギネ・女性排尿機能センター開設!
・水分のとりすぎを防ぐ
・ウロギネ医にとっての内診
・過活動膀胱患者に対する医療者側の心得とは?
・“ボツリヌス”の由来
・ボツリヌス毒素による治療の歴史
・SNMは排尿反射の調整役
・どのような症例にSNMを勧めるべきなのか?症状別に詳しく!
・英国での諸事情:SNM vs ボツリヌス療法
・MRI対応SNMの登場はSNMのブレイクスルーになりますか?
・第1回GSM研究会のエピソード
・GSMに男性ホルモン(アンドロゲン)?
・ウロギネねっとのご紹介
第5章
・ボトックス(R)の施注部位,施注箇所数の検討
第6章
・骨盤底リハビリテーションとは
・当センターにおけるPTの業務
・骨盤底筋以外の筋肉を鍛えると骨盤底筋は強くなる??
・骨盤臓器脱に対するエビデンス
・PFMT指導ツール
・腹圧性尿失禁に対するエビデンス
・過活動膀胱に関するエビデンス
・間質性膀胱炎・膀胱痛症候群(IC/BPS)に対するエビデンス
・Nudge(ナッジ)理論とは?
『亀田メディカルセンターウロギネ科へようこそ!』 Web 動画一覧
■ 5 章1 LSC
● LSC に必要なテクニック
divergent forces
stretch technique
coagulation & cut
making window from B(bipolar starts)
making window from M(metzenbaum starts)
dividing technique
● 子宮腟上部切断術を伴うLSC 手術
解剖学的ランドマーク
S 状結腸の吊り上げ
腹膜の切開(岬角?ダグラス窩)
子宮マニュピレーターによる子宮操作
子宮上部切断
後壁剥離
後壁メッシュの固定
前壁剥離
前壁メッシュの固定
前壁メッシュ追加運針
前後メッシュ連結
岬角の露出と運針
岬角へのメッシュ固定
骨盤部の腹膜縫合
腹膜の体外結紮
後腹膜の腹膜縫合
子宮を臍から摘出
●子宮摘出後のLSC(腟断端脱)
子宮摘出後のLSC
● 直腸脱を伴うLSC(ventral rectopexy)
ventral rectopexy(LVR)の実際
■ 5 章2 岬角に固定しない腹腔鏡下骨盤臓
器脱手術
腹腔鏡下側方固定術(LLS)(子宮摘出後)
腹腔鏡下ペクトペクシー(laparoscopic pectopexy)(子宮摘出後)
■ 5 章3 ロボット支援下仙骨腟固定術(RSC)
RSC とLSC の画像の比較
補助アーム
運針と結紮テクニック
指抜き操作
RSC における前壁・後壁の剥離テクニック
子宮上部切断を伴うRSC
子宮摘出後のRSC
■ 5 章4 経腟メッシュ手術(TVM)
腟粘膜切開??離
CapioTM による仙棘靭帯(SSL)への運針(模型と実際)
穿刺結紮法によるメッシュアーム固定(模型と実際)
膀胱頸部膣壁へのメッシュ固定
■ 5 章5 native tissue repair
腟式子宮摘出術+腟式腟断端仙棘靭帯固
定術(VTH+SSLF)
small hold technique を用いたV-NOTES
腟式子宮摘出術+全腟閉鎖術
マンチェスター手術
■ 5 章6 中部尿道スリング手術
● TVT 手術
テープ調節の実際
タップテストの実際
エコーガイド下液性?離
腟粘膜切開と?離
穿刺
腟粘膜の縫合
● TOT 手術
TOT 手術
■ 5 章7 腹腔鏡下Burch 手術
腹腔鏡下Burch 手術
■ 5 章8 ボツリヌス療法
ボトックス(R)の調剤
■ 5 章9 仙骨神経刺激療法
リード線試験刺激による反応(BerrowsとToes)