エッセンシャル看護情報学 2024年版**医歯薬出版/太田 勝正/978-4-263-71067-8/9784263710678**
- 書籍版 販売期間
- 2023/12/20~2024/11/30
発行 2023年12月
判型:B5判 192頁
ISBN 978-4-263-71067-8
編著:太田 勝正 / 前田 樹海
新時代の看護職に必要な情報学を追究した好評テキストの最新版!
●単なるハウツーではなく,「情報」とは何かを理解し,正しく扱い,必要な情報を見極め活用する能力の向上を目指す内容.
●各項目の冒頭には授業スライド風の“Essential Point”を設け,学ぶべきエッセンスが一目瞭然.
●2024年版では個人情報保護法改正や用語標準化,セキュリティ対策など,最新動向に沿って加筆修正.
●避けて通れない生成系AIの解説も追加した最新版.
【目 次】
第1章 看護情報学をなぜ学ぶのか
1-1 看護情報学とは
1-1-1 看護情報学の誕生と定義
1-1-2 看護師に求められる看護情報学の知識,能力
1-2 情報とは
1-2-1 ウイナーによる情報の定義
1-2-2 データ,情報,知識について
1-2-3 マクドノウの情報の概念
1-3 看護におけるデータ・情報の特徴
1-3-1 看護師が接するデータ・情報
1.看護の情報源
2.情報の分類
3.医療情報システム
1-3-2 情報の活用と記録
1.看護過程
2.POS
3.その他の記録
1-3-3 情報の共有―チーム医療,申し送り,カンファレンス
1.チーム医療
2.申し送り
3.カンファレンス
第2章 コンピュータリテラシーと情報リテラシー
2-1 コンピュータリテラシー
2-1-1 情報の定量化
1.シャノンの情報理論
2.二進法と十進法
3.情報量の単位「ビット」
4.英語圏で使用される文字の情報量
5.日本人が用いる文字の情報量
2-1-2 コンピュータの基本構成
1.ハードウェア
2.ソフトウェア
3.アプリケーションの意義
2-1-3 データの保存
1.データを保存するための記録媒体
2.記録媒体にかかわる諸注意
2-1-4 インターネットに関するポイント
1.インターネットの起源
2.WWWの起源
3.インターネット上のサーバにアクセスする仕組み
4.ウェブのセキュリティ
2-1-5 電子メールに関するポイント
1.電子メールアドレスの構成
2.ドメイン名の構成
3.ドメインによる組織の識別
4.電子メールのセキュリティ
5.電子メールのヘッダ情報
2-2 情報リテラシー
2-2-1 看護に役立つ情報の所在
2-2-2 看護に役立つ情報の入手法
2-2-3 検索法
2-2-4 情報の価値,信頼性の評価法
2-2-5 情報の価値を高める情報処理の方法
2-3 情報セキュリティ
2-3-1 情報セキュリティの概念
1.セキュリティとは
2.情報セキュリティの3要素
3.情報セキュリティの視点
4.情報セキュリティを維持向上させるための方法
2-3-2 コンピュータのセキュリティ
1.HDDのメンテナンスとバックアップ
2.データ盗難対策
3.マルウェア対策
2-4 情報発信について
1.電子掲示板
2.メーリングリスト
3.ブログ
4.ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)
5.ソーシャルメディアの可能性と課題
第3章 情報倫理と法
3-1 情報倫理とは
3-1-1 「倫理」と「道徳」の違い
3-1-2 「情報倫理」誕生の歴史的背景と「コンピュータ倫理」との違い
3-1-3 高度情報化社会における「情報モラル」の重要性
3-1-4 「電子カルテ」をめぐる情報倫理的課題
3-2 プライバシーと守秘義務
3-2-1 プライバシーの概念の変遷
1.領域的なプライバシーの概念
2.相互関係モデルにおけるプライバシーの概念
3.情報化時代のプライバシー
3-2-2 法律的側面としてのプライバシーの権利
1.法益としてのプライバシー権
2.看護場面において何がプライバシーの問題となりうるのか
3-2-3 守秘義務とは
1.法で定められた守秘義務
2.倫理規定に示された守秘義務
3-2-4 プライバシーと守秘義務の違いについて
3-3 個人情報保護に関する法
3-3-1 「個人情報の保護に関する法律」について
3-3-2 OECD 8原則
3-3-3 HIPAAについて
1.アメリカ合衆国の統治システムと法体系について
2.HIPAAの概要と医療に関する個人情報保護について
3.HIPAAプライバシールールのポイント
4.HIPAAおよびHIPAAプライバシールールの課題
3-3-4 個人情報の取り扱いに関する指針等
1.「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」
2.医学研究に関する倫理指針
3-4 臨地実習における患者情報の取り扱い
3-4-1 実習記録の取り扱いについて
3-4-2 実習中のメモに関する問題
3-4-3 ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の利用について
第4章 医療情報システム
4-1 病院情報システム
4-1-1 病院情報システムの種類
4-1-2 病院情報システム導入の意義
4-1-3 病院情報システムによる情報活用
4-2 電子カルテシステム
4-2-1 電子カルテシステムとユーザーインターフェイス
4-2-2 電子カルテの法的な位置づけと要件
4-3 オーダエントリシステム
4-3-1 オーダエントリシステムを利用した業務の流れ
4-3-2 オーダエントリシステムと医療安全管理
1.オーダ発行時のエラーとワーニング
2.オーダ実施時の3点認証
第5章 看護用語の標準化
5-1 看護用語の標準化と専門用語集
5-1-1 看護用語の標準化
5-1-2 専門用語集の役割
1.識別
2.階層化
3.マッピング
5-2 医療・看護用語の標準化の取り組み
5-2-1 国際的な医療用語標準化の取り組み
1.ICD
2.SNOMED CT
3.米国看護師協会が認定する標準用語集
5-2-2 日本における医療用語標準化の取り組み
1.保健医療情報分野の標準規格(厚生労働省標準規格)
2.標準病名マスター
3.看護実践用語標準マスター(行為編・観察編)
4.HL7 FHIR
5.日本医学会による取り組み
5-2-3 看護用語の標準化の取り組みにおける次のステップ
1.システム実装
2.シンボルグラウンディング問題
第6章 看護における情報システムの活用例
6-1 地域看護における情報システムの活用例―遠隔看護(テレナーシング)
6-1-1 はじめに―テレナーシングとは?―
6-1-2 テレナーシングの定義
6-1-3 テレヘルス・テレナーシングの歴史
6-1-4 テレナーシングの方法と法的側面
6-1-5 遠隔医療におけるテレナーシングの位置づけと関連用語
1.より上位の概念を表す用語
2.テレヘルスにおけるテレナーシングの位置づけ
3.テレモニタリング
4.通信方法
5.記号による表現方法
6-1-6 慢性疾患をもつ在宅療養者へのテレナーシング実践方法
6-1-7 テレナーシングの実践例
1.オーストラリア・クイーンズランド州クイーンズランド大学の例
2.テレナースによる在宅モニタリングに基づくテレナーシングの例
6-1-8 在宅モニタリングに基づくテレナーシングのエビデンス
6-2 病院看護における情報システムの活用例
6-2-1 看護情報の2次利用
1.看護ケアの見える化
2.2次利用を意識した仕組みづくり
6-2-2 チーム医療と医療安全の推進に不可欠な指示のシステム化
1.指示システム開発が遅れた背景
2.電子指示システムの体系化
6-2-3 病院情報システムに蓄積された大量データの分析・活用
1.DWHとは
2.病院DWHの活用例
6-2-4 標準的なツールを用いた病院経営情報の分析
1.診断群分類による包括評価制度
2.DPCとDWHの活用による病院経営情報の見える化
6-2-5 地域包括ケア時代の看護情報の継続性の保障
1.看護業務の効率化と看護記録
2.ICFの活用
6-3 ビッグデータ・IoT・人工知能と看護
6-3-1 ビッグデータと医療
6-3-2 ビッグデータと看護
第7章 コラム集
コラム1 米国の看護情報学教育の歴史と現状
コラム2 わが国の看護情報学教育の現状
コラム3 POSについて
コラム4 実践の証明としての看護記録
コラム5 ICNPについて
コラム6 看護行為用語分類について
コラム7 看護ミニマムデータセット(NMDS)