PTスタートガイド 基礎理学療法概論**メジカルビュー社/網本 和/978-4-7583-2256-0/9784758322560**
発行 2024年1月
判型:B5判 164頁
ISBN 978-4-7583-2256-0
監修:網本 和
編集:加藤 宗規
理学療法って何? やさしく読めて奥深い,PT世界のスタートガイド全面刷新!
理学療法学科の新入生向けに理学療法の全体像や歴史,法制度を解説。
写真やイラストを豊富に使用するキャッチーな紙面により,「理学療法とは何か」が文字だけでなくビジュアルでも理解できる構成。1年次には理解が難しい難解な文章表現は避け,専門用語にはルビを振り,それでいて幅広い領域をカバーする,これから医療の道を志す学生のための理学療法入門にふさわしい書籍となっている。
また,紙面上には「アクティブラーニングのヒント」を多数設け,PT協会の作成したYouTube動画をはじめ,さまざまなWeb資料の参照,検討や発表のテーマなどを示しており,これにより卒後も必要となる“自ら学ぶ姿勢”が身に付くことを目指す。
改訂にあたって,アクティブラーニング項目や「理学療法士に求められる接遇」を増量し,またコロナ禍で様変わりした臨床実習についても内容をアップデート。
【目 次】
第1章 イントロダクション/理学療法士Ⅰ
理学療法士の仕事
1 【理学療法士及び作業療法士法】第二条(定義),第十七条(名前の使用制限)
2 基本的動作(基本動作練習・日常生活活動練習)
3 治療体操などの運動(運動療法)
4 電気刺激,マッサージ,温熱その他の物理的手段(物理療法・徒手療法)
理学療法の対象
1 病気(疾患):主に医療保険下での対象
2 日常生活状態:主に介護保険下での対象
3 その他
理学療法士の現状
1 理学療法士の数
2 理学療法士の給与
理学療法士の仕事・活躍の場
1 病院・診療所
2 障害者(児)支援施設
3 通所や訪問リハビリテーション施設,介護保険施設など
4 介護・疾病予防
5 スポーツへの関わり
6 市役所など行政機関や地域包括支援センターなど
7 学校,大学院,研究機関
8 企業,団体
第2章 リハビリテーションと関連職種/理学療法士Ⅱ
理学療法士の定義と意義
1 理学療法とは
2 RPT
3 理学療法の意味・必要性
4 理学療法哲学
理学療法士への道
1 理学療法士養成施設の種類
2 臨床実習とは
3 国家試験
リハビリテーションと関連職種
1 代表的なリハビリテーション関連職種
2 回復期リハビリテーション病院でのカンファレンスの様子
第3章 理学療法の方法Ⅰ
筋力増強トレーニング
1 筋力
2 筋力低下
3 筋力増強トレーニング
麻痺の回復促進
1 運動麻痺とは
2 運動麻痺の回復
関節可動域運動・ストレッチング
1 関節可動域(ROM)
2 ROM制限
3 関節可動域運動(ROM ex.)
4 ストレッチング
物理療法・徒手療法
1 物理療法とは
2 徒手療法とは
3 疼痛と物理療法
4 筋緊張異常と物理療法
バランス
1 感覚
2 高次脳機能
3 立ち直り反応
4 平衡反応
5 運動学習
基本動作練習Ⅰ
1 臥位(背臥位・側臥位・腹臥位)
2 座位・立位
3 寝返り・起き上がり
4 立ち上がり
5 歩行
6 移乗動作
第4章 理学療法の方法Ⅱ
基本動作練習Ⅱ
1 基本動作と身体機能
2 基本動作と学習
義肢・装具/車いすや杖の検討
1 義肢
2 装具
3 車いすの種類
4 杖の役割と種類
5 歩行器について
日常生活活動練習
1 日常生活活動(ADL)
2 日常生活関連動作(APDL)
3 拡大日常生活活動
4 理学療法と日常生活活動練習
第5章 理学療法の対象の理解Ⅰ
廃用症候群
1 廃用症候群でみられるさまざまな症候
2 廃用症候群による悪循環
神経疾患Ⅰ:中枢神経疾患(脳卒中)
1 どんな病気?
2 麻痺側下肢の運動
3 座位バランス練習
4 関節可動域訓練
5 筋力トレーニング
6 歩行練習
7 トイレ動作練習
神経疾患Ⅱ:中枢神経疾患(パーキンソン病)
1 黒質の変性
2 強剛
3 振戦
4 姿勢反射障害
5 無動
6 すくみ足
7 進行性
8 運動療法
神経疾患Ⅲ:中枢神経疾患(脊髄損傷)
1 脊髄の損傷部位と麻痺が生じる身体部位の関係
2 関節可動域練習
3 長座位バランス練習
4 端座位バランス練習
5 起居動作練習
6 移乗動作練習
7 車いす駆動練習
8 褥瘡予防教育
整形疾患Ⅰ:変形性膝関節症
1 変形性膝関節症の基礎知識
2 変形性膝関節症の関節所見と進行度
3 変形性膝関節症の治療方法
4 変形性膝関節症の理学療法
整形疾患Ⅱ:スポーツ外傷・膝の靱帯損傷
1 膝の靱帯
2 靱帯断裂
3 ACL再建術
4 理学療法
5 急性期対応
第6章 理学療法の対象の理解Ⅱ
小児疾患
1 どんな病気?
2 寝返り練習
3 体を起こす練習
4 四つ這い位練習
5 床座位練習
6 床からの立ち上がり練習
7 端座位保持練習
8 立位保持練習
9 歩行練習
10 発達に応じた支援
内科的疾患Ⅰ:呼吸器疾患と循環器疾患
1 内部障害をイメージする
2 慢性閉塞性肺疾患(COPD)
3 呼吸器疾患の理学療法
4 循環器疾患(心筋梗塞,狭心症)
5 循環器疾患の理学療法
内科的疾患Ⅱ:糖尿病
1 糖尿病
2 糖尿病の合併症
3 フットケア
その他の疾患:がんなど緩和ケア
1 がんの症状
2 がんの治療と理学療法
3 がんの治療方針
健康増進:フィットネス,介護予防
1 健康増進法
2 生活習慣病
3 健康寿命
4 地域リハビリテーション活動支援事業
5 「通いの場」
リラクゼーション,痛みの治療(除痛・疼痛緩和)
1 リラクゼーション
2 マッサージ,徒手療法
3 物理療法
4 コミュニケーション,患者教育
第7章 理学療法の実際
理学療法の実際の流れ・思考
1 理学療法の流れ
2 臨床推論(臨床思考の過程)
3 診療記録
エビデンス・EBM/EBPT
1 EBMの成り立ち
2 エビデンスのレベル
3 エビデンスの活用:EBPTの実践
4 理学療法ガイドライン
ガイドライン,クリティカルパス
1 診療ガイドライン
2 クリティカルパス
必要な用語・考え方Ⅰ
1 障がい:ICIDHとICF
2 国際障害分類(ICIDH)
3 国際生活機能分類(ICF)
4 日常生活活動(ADL)
5 生活の質(QOL)
6 自立生活運動(IL運動)
7 ノーマライゼーション
第8章 理学療法士の倫理と適性Ⅰ
必要な用語・考え方Ⅱ
1 バリアフリーとユニバーサルデザイン
2 一次予防・二次予防・三次予防
職業倫理
1 公益社団法人日本理学療法士協会による倫理綱領序文
2 生涯にわたる研鑽
接遇Ⅰ [加藤宗規]
1 身だしなみ
2 表情・振る舞い
3 挨拶・言葉遣い
4 コミュニケーション
第9章 理学療法士の倫理と適性Ⅱ
接遇Ⅱ:医療面接,インフォームド・コンセント
1 医療面接
2 医療面接の基本
3 面接技術
4 インフォームド・コンセント
ハラスメント
1 ハラスメント
2 代表的なハラスメント
3 ハラスメント対策
産業衛生
1 産業衛生
2 産業衛生の目的と役割
3 安全衛生
第10章 理学療法に必要な研究法
研究デザイン
1 介入研究(実験的研究)と観察研究
2 ランダム化(無作為化)比較試験と非ランダム化(非無作為化)比較試験
3 シングルケースデザイン
4 分析的観察研究と記述的研究
5 縦断研究と横断研究
6 前向き研究と後ろ向き研究
7 コホート研究とケースコントロール研究
8 シングルケーススタディ
9 データ統合型研究
基本統計量・統計
1 基本統計量
2 尺度(Scale)
3 正規分布と非正規分布
4 統計学的検定
5 誤差の種類
6 第1種・2種の過誤
7 主な統計手法
感度・特異度
1 感度・特異度
2 尤度比
第11章 理学療法に関わる法令・制度
理学療法士及び作業療法士法・言語聴覚士法
1 理学療法士及び作業療法士法
2 言語聴覚士法
医療保険・診療報酬
1 日本の医療保険制度
2 疾患別リハビリテーションの診療報酬
3 リハビリテーションの単位・点数
施設基準
1 施設基準
地域包括ケアシステム,介護保険
1 地域包括ケアシステム
2 介護保険
3 介護保険サービス
4 地域支援事業
5 住宅改修
6 福祉用具
7 介護報酬
第12章 理学療法の歴史と展望
歴史
1 理学療法の起源
2 世界の理学療法の歴史
3 日本における理学療法の伝来
理学療法士の団体と役割
1 日本理学療法士協会(JPTA)
2 都道府県理学療法士会
3 日本理学療法士連盟(JPTF)
4 日本理学療法学会連合(JSPT)
理学療法の需要と供給,展望
1 厚生労働省PT・OT需給推計
2 JPTA会員数と47都道府県別人口からみたPT需給推計
3 社会におけるPTの今後の展望
世界の理学療法
1 日本の理学療法
2 世界の理学療法
第13章 理学療法の安全管理
医療事故・過誤
1 医療事故と過誤
2 安全管理・リスク管理/マネジメント
感染予防
1 感染成立の3要因と対策
2 感染経路と感染経路別予防策
3 標準予防策
個人情報保護と記録,報告
1 個人情報保護法
2 個人情報の種類について
3 医療従事者の義務
4 記録と報告
5 臨床実習で注意する個人情報の取り扱い
救命措置(一次救命処置)
1 一次救命処置(BLS)の流れ
2 心肺機能停止から蘇生までに要した時間の影響
付録
PTOT法全文
理学療法士及び作業療法士法