理系のパラグラフライティング**羊土社/高橋 良子/978-4-7581-0856-0/9784758108560**
レポートから英語論文まで論理的な文章作成の必須技術
発行 2024年3月
判型:A5判 208頁
ISBN 978-4-7581-0856-0
著:高橋 良子 / 野田 直紀 / E. H. Jego / 日台 智明
アカデミックライティングの必須技術「パラグラフライティング」が身につく,理系研究者必携の教本.1つのパラグラフから英語論文まで,順を追った丁寧な解説で,自身の論文作成や文章執筆に直結して役立ちます!
【目 次】
はじめに
パラグラフライティングとは?
本書の構成
1章 アカデミックライティングとパラグラフライティング
1-1 アカデミックライティングとは?
1.見出した普遍的な真理や法則を論理的に述べることを最終目的としている
2.「型」がある
3.「技術」が必要で、この技術を習得するためには教育と練習が必要
1-2 パラグラフライティングとは?
1-3 IMRAD形式とパラグラフライティングとの関係は?
2章 パラグラフライティングの基礎
2-1 パラグラフとは?
パラグラフのレイアウト
One topic, one paragraphルール
パラグラフの要素
2-2 トピックセンテンス
トピックセンテンスを書く時に起こりがちな問題
1.コントローリングアイデアが存在しない
2.トピックが存在しない
3.不要な情報が含まれている
4.抽象性を欠いている
5.独立性を欠いている
2-2 ドリル
2-2 ドリル 解答と解説
2-3 サポート
サポートの機能
1.トピックセンテンスを詳細に説明する
2.トピックセンテンスの例を挙げる
3.トピックセンテンスの理由・根拠を述べる
サポートを書く時に起こりがちな問題
1.トピックセンテンスに含まれている内容すべての支持が行われていない
2.トピックセンテンスに含まれていない内容を述べる
3.トピックセンテンス内で情報が並べられている順番を無視している
4.サポートが果たすべき機能を果たしていない
5.サポートに一貫性がない
2-3 ドリル
2-3 ドリル 解答と解説
2-4 コンクルーディングセンテンス
コンクルーディングセンテンスを書く時に起こりがちな問題
1.トピックセンテンスとコンクルーディングセンテンスが同じ文である
2.パラグラフで書かれなかった情報が含まれている
3章 パラグラフを書いてみる
3-1 基本のパラグラフを書いてみる
生理学実験に関するパラグラフ
1.Discussionのパラグラフ(1)
2.Discussionのパラグラフ(2)
生物学実験に関するパラグラフ
1.Resultsのパラグラフ
2.Discussionのパラグラフ
3-2 パラグラフを推敲する
Resultsのパラグラフの第1草稿
1.トピックセンテンスに「明確性」が欠けている
2.トピックセンテンスに「抽象性」が欠けている
3.サポートに含まれるべきでない情報が含まれている
4.アカデミックライティングにふさわしくない表現がある
Resultsのパラグラフの第2草稿
1.トピックセンテンスに「明確性」と「抽象性」がある
2.サポートの内容・量が適切になった
Discussionのパラグラフの第1草稿
1.トピックセンテンスがDiscussionのパラグラフにふさわしくない
2.パラグラフが長過ぎる
Discussionのパラグラフの第2草稿
1.トピックセンテンスがDiscussionのパラグラフにふさわしいものとなった
2.文の数と情報量が減り、論理の流れが明確になり、読みやすくなった
参考 パラグラフの英訳
4章 パラグラフライティングをIMRAD形式に応用する
4-1 IMRAD形式とは?
4-2 パラグラフライティングで書かれたIMRAD形式の実験レポート
序論(Introduction)
1.Introductionの第1パラグラフ
2.Introductionの第2パラグラフ
材料と方法(Materials and Methods)
Materials and Methodsのパラグラフ
結果(Results)
1.Resultsの第1パラグラフ
2.Resultsの第2パラグラフ
考察(Discussion)
1.Discussionの第1パラグラフ
2.Discussionの第2パラグラフ
3.Discussionの第3パラグラフ
4-3 パラグラフライティングとIMRAD形式のアカデミックライティングの推敲
1.各パラグラフを推敲する
2.パラグラフの「バランス」を確認する
3.統合すべきパラグラフがないか検討する
4.分割すべきパラグラフがないか検討する
5.追加すべきパラグラフがないか検討する
6.削除すべきパラグラフがないか検討する
7.パラグラフ「間」の関係を確認する
参考 実験レポートの英訳
5章 英語でパラグラフを書く
5-1 日本語で書いたパラグラフを英語にする
日本語と英語で、文の数や文の構造を同じにする
翻訳ツールや生成型AIを積極的に利用する
アカデミックな英語を書く
1.基本的な動詞は使用しない
2.等位接続詞は文頭に置かない
3.一人称単数代名詞・二人称代名詞は使用しない
4.動詞の短縮形は使用しない
5.不要な修飾語は使用しない
6.There is /are構文・It is構文は避ける
7.否定文は必要な時のみ使用する
8.簡潔な表現を使用する
9.よく使用される表現を知っておく
5-2 翻訳ツールとの付き合い方
翻訳ツールに日本語を入力する時に注意すること
1.機密情報は入力しない
2.入力する「量」を考える
3.アカデミックな日本語で入力する
4.日本語の「修飾表現」に注意する
5.複数の翻訳ツールを比較する
翻訳ツールが訳出した後に注意すること
1.専門用語の訳を確認する
2.訳語を統一する(=「訳揺れ」に注意!)
3.訳文の情報の順番に配慮する
4.英文の「主語」に注意する
5.英文の「冠詞」に注意する
6.英語の名詞の「数」に注意する
7.「よい英文」とは何かを考える
8.必要に応じて訳文に加筆修正を行う
9.「バックトランスレーション」を行ってみる
5-3 生成型AIとの付き合い方
おわりに
コラム
①アメリカのアカデミックライティング教育
②パラグラフライティングがトピックセンテンスを重要視するのはなぜ?
③伸び縮みするトピックセンテンス?!の不思議
④背景知識と日本人のライティング
⑤トピックセンテンスを「いつ書くべきか」問題
⑥パラグラフライティングが思考を促す
⑦論証と日常の会話
⑧パラグラフライティングとかけて
⑨英語の冠詞はどうして難しいのか?
⑩翻訳ツールや生成型AIをプレゼンテーションに利用する
⑪生成型AIの時代になぜ文章を書くのか