研究留学実践ガイド(実験医学別冊)**羊土社/山本 慎也/978-4-7581-2273-3/9784758122733**
「留学する?」から一歩踏み出す
人生の選択肢を広げよう
発行 2024年9月
判型:A5判 240頁
ISBN 978-4-7581-2273-3
編:山本 慎也 / 中田 大介
進路に悩む学生やポスドクの方に留学という選択肢を示し,その魅力を伝えます.留学先の探し方や応募のしかた,採用試験の準備から留学後のキャリア展開まで,みんなが悩むポイントにつき多くの体験談を交えて解説.
【目 次】
◆はじめに
1章 あなたの研究キャリアに海外という選択肢を[座談会]
1 思い立ったらコンタクト.オンサイト学会が無理なら真摯なメールを
2 大学院留学はメリットたくさん.ポストバカロレアプログラムも選択肢に
3 Ph.D.取得後のインダストリーも大きな選択肢
4 海外に出るリスク,日本に残るリスク
5 地域ごとの環境は? 待遇を巡る最新動向
6 大事なのはPh.D.取得日! 先を見据えた人生設計を
2章 研究留学先を探し,オファーを獲得する
1 興味のある研究先のリストを作成する
情報収集にはさまざまなメディアを利用しよう!/大御所だけでなく実力のある若手や勢いのある中堅にも目を向けよう!/大学名にはこだわるな!
〈memo〉研究資金の重要性
2 まずはコンタクトをとってみる
3 推薦状を求められたら
4 インタビューでは何をみられるのか?
5 オファーが出た! 正式に受諾する前に検討すべきこと
6 海外留学までの流れの具体例
インタビュイー:小川優樹/三谷忠宏/梅津康平/米澤大志/原 貴恵子/古舘 健/穴見康昭/横井健汰
〈memo〉医学研究都市ヒューストンとテキサスメディカルセンター
3章 大学院留学,ポストバック留学という選択肢
1 なぜいま大学院留学を勧めるのか?
2 海外での大学院生活
3 海外大学院に応募するコツ
4 学部卒業後にポストバック研究生・テクニシャン職に応募するには
5 おわりに
4章 留学前後・ラボでの立ち居振る舞い
1 渡航前にすべきこと
古巣での仕事を仕上げ,引き継ぎなどをスムーズにする/留学先のPIとのプロジェクトの打ち合わせ/フェローシップへの応募/ビザ等の取得/現地での生活のセットアップに必要な情報収集/各種手続きや引っ越し準備
2 渡航直後にすべきこと
生活の立ち上げ/受け入れ先の大学・研究機関でのチェックインやオリエンテーション/家族のケア
3 新しい研究環境に適応する
PIやラボメンバーとの研究内容の打ち合わせ/新生活のスケジュール・リズムに慣れる/仕事の引き継ぎやプロジェクトの立ち上げを通じて新しい手法をラボ内で学ぶ/自分の知識や実験手法を留学先のラボのメンバーに伝授する/コアファシリティを知り利用する
4 研究能力を磨く
語学力を磨く/発表力・質問力を磨く/論文力・グラント力を磨く/教育力を磨く/ネットワークを広げ,維持する
5 トラブルへの対処
5章 海外のアカデミアで活路を見出す
1 いい論文を出して教員職に応募する
2 そこまですごい論文はないんだけど大学教員になりたい
3 大きな論文が出なかったり,独立する研究費を取れなかったとしても
4 ライフイベント
5 テニュアを取れなかったときのプランB
6 おわりに
6章 DEI(Diversity, Equity, Inclusion)を知り,実践する
1 ダイバーシティーの国アメリカ
2「女性が半分」はもはや常識:多くの女性が活躍するアメリカ社会
3 レイシャルダイバーシティーとエスニックダイバーシティー
〈memo〉アメリカの主なダイバーシティー関連月間
4 PIに求められるダイバーシティー促進の心得
5 似ているけれど違うEquityとEquality
6 Inclusionは思いやり
7章 アカデミア以外のキャリアパス
1 はじめに
2 行動を起こす前の必要条件:グリーンカードの取得
3 職探しの準備
情報収集/Resumeの作成/LinkedInのアカウントを作成し,情報をアップデート
4 スタートしてから職を得るまでにかかった時間
5 インタビュー
未来の上司となる人とのコーヒーインタビュー/正式なインタビュー/将来の同僚および人事の人との面接/Referenceの重要性/オファー
6 現在の仕事について
7 おわりに
8 後日談
8章 留学後,日本のアカデミアで職を得るために[座談会]
1 日本に戻るためにはコネが必要か?
2 日本の公募,どうやって知る?
3 アメリカと日本でのインタビューや条件交渉の違い
4 帰国の際の家族の動向
5 日本に帰ってきて苦労したこと,良かったこと
6 これから留学しようか迷っている方々へ
Column
2-1 ポスドク先探し ?きっかけは思わぬところから
2-2 コーヒーと雨のエメラルドシティで新米PIとともに4年間を過ごして
2-3 Butterflies in my stomach
2-4 企業からの海外研究留学 ?もう一つの選択肢
3-1 人とのつながりも一つの合格要因
3-2 Ph.D.いつ始めても遅くない!
3-3 米国でのギャップイヤーが秘める可能性
3-4 学部生でもしよう研究留学
4-1 世界で活躍をめざす研究者とその家族を支える
4-2 旅の恥は掻き捨て? 海外用のアバターをつくる
4-3 新しいプロジェクトの立ち上げ ?ボスへの提案と独立への道筋
4-4 『サイエンスを遊ぼうの会』?ヒューストンでサイエンスを楽しむ
4-5 プロジェクトが計画どおり進まない!
4-6 前任者との再現性がとれなかったときにまず考えること
4-7 留学先でのトラブルに対処する ?泣き寝入りをしないために
4-8 急な解雇通告でどうする?
4-9 スイスからアメリカへ夢を追いかけて
4-10 留学をしないという「選択肢」
5-1 アカデミア就職の実際
5-2 正攻法ではない研究独立譚 ?ポスドクをしないというオプション
5-3 フェローシップを利用して独立する
5-4 PI になると決めちゃえ
5-5 コアファシリティで働くという選択肢
5-6 米国でtwo-body problemとノンアカデミックキャリアを経ての研究室立ち上げ
5-7 イギリスで研究室主宰者になるまで
5-8 スウェーデンに研究留学し独立する
5-9 中国の国際的研究所への就職活動
5-10 シンガポールでの独立と起業 ?事業化がモチベーションでも基礎研究を重視したい!
6-1 Ginther Reportとその影響
6-2 医学生物学分野の人材の多様性を推進する特別なプログラムの例
6-3 Diversity Statementについて
6-4 キャリア形成の設計図Individual Development Plan(IDP)
6-5 大学レベルでのDEIへの取り組みの例
6-6 大学レベルでのAccessibilityに関する取り組みの例
7-1 アメリカのバイオテックでの研究生活
7-2 知的財産を扱う ?理系の知識を活かせる文系の仕事
7-3 学術研究員からメディカル・ライターへの道
7-4 米国大学院からコンサルティング,動物病院経営へ
8-1 世界で活躍する研究者をリクルートする工夫
8-2 帰国後アメリカで独立するという選択
8-3 日・米で研究室を運営する