症候からわかる irAE逆引きマニュアル**金芳堂/野口 哲男/978-4-7653-2070-2/9784765320702**

販売価格
4,950円(税込み)
編著
野口 哲男
出版社
金芳堂
分野
癌・腫瘍一般

数量

特集
新刊
販売期間
2025/10/27~
商品コード
9784765320702
発行 2025年10月
判型:A5判 183頁
ISBN 978-4-7653-2070-2

著:野口 哲男((呼吸器ドクターN)市立長浜病院呼吸器内科)

研修医や非専門医が救急外来などで、がん患者のirAEに出合ったら、症状(+検査)→診断(病名)→治療でirAEを適切に処置!

本書は、近年注目を集めている免疫チェックポイント阻害薬(ICI)に伴って発現する副作用、「免疫関連有害事象(irAE)」への実践的な対応法をまとめた、医療従事者向けの実用書です。ICIの登場によりがん治療は大きく進展しましたが、それに伴い、従来とは異なる副作用であるirAEへの理解と適切な対応が求められるようになっています。

著者は、経験の浅い医師や看護師をはじめとするすべての医療従事者がirAEに自信を持って対応できるよう、「連携体制の構築」「患者教育の徹底」、そして著者が独自に作成した「irAE逆引きマニュアル」の3本柱を提唱しています。

なかでも「irAE逆引きマニュアル」は、症状から疑われる疾患を迅速に確認できる構成となっており、診断・検査・治療の流れをワンストップで把握できる実用的なツールです。現場での即応力を高める一助となるでしょう。

また、irAEの治療には多様かつ専門的な対応が必要とされるため、各診療科やメディカルスタッフとの密な連携が不可欠です。さらに、患者さんやご家族への丁寧な説明の重要性にも焦点を当て、チーム医療における各職種の役割についても紹介しています。

【目 次】
一般略語
抗がん薬略語
  
第1章 免疫チェックポイント阻害薬(ICI)と免疫関連有害事象(irAE)概論
  ① 肺がん治療における免疫チェックポイント阻害薬(ICI)の位置づけ
  ② ICIの作用機序
  ③ 免疫関連有害事象(irAE)
  ④ irAEの治療(ステロイド)
  ⑤ irAEの治療(免疫抑制薬)
  ⑥ irAE対策の3つの柱
  
第2章 irAE逆引きマニュアル
  ① irAE逆引きマニュアルの全体像
  ② irAEの8つの症状とその原因疾患
  ③ irAEを疑う際の検査(ICI使用前・投与中・終了後)
  ④ 超緊急対応を要するirAE
  ⑤ 緊急対応を要するirAE
  ⑥ 準緊急対応を要するirAE
  
第3章 irAEケースレポート
  case ① 副腎障害+甲状腺機能低下症
  case ② 大腸炎・下痢
  case ③ 間質性肺疾患(ILD)
  case ④ 重症筋無力症
  case ⑤ だるさと頻脈で救急受診
  case ⑥ サイトカイン放出症候群(CRS)
  
第4章 臨床的疑問(CQ)
  CQ① irAEが起こるとICIの効果が期待される?
  CQ② ICIの効果に影響する因子は?
  CQ③ ICIの効果の特徴(long tail)は?
  CQ④ TPSが陰性でも、抗PD-1抗体/抗PD-L1抗体の効果があるのはなぜ?
  CQ⑤ ICIはいつまで続ける必要がある?
  CQ⑥ PS不良患者へのICIの投与は?
  CQ⑦ 抗PD-1抗体と抗PD-L1抗体の違いは?
  CQ⑧ ICIと血管新生阻害薬の併用は?
  
付録 肺がんで使うICI
  
コラム
  ① 「ニブ」と「マブ」
  ② pseudo-progression(偽病勢進行)
  ③ TMBとMSI
  ④ 外来化学療法室のベッド予約は困難
  ⑤ 介入試験と観察研究
  ⑥ ICIの効果と腸内細菌
  ⑦ 22C3抗体とSP142抗体