大腸内視鏡ファーストステップ**三輪書店/GI-Kyushu/978-4-89590-864-1/9784895908641**

販売価格
7,700円(税込み)
知っておきたい基礎知識&実地に即した基本手技
編著
GI-Kyushu
出版社
三輪書店
分野
消化器一般

数量

販売期間
2025/11/10~
商品コード
9784895908641
発行 2025年11月
判型:B5判 200頁
ISBN 978-4-89590-864-1

監修:GI-Kyushu
編集:下田 良 / 森山 智彦 / 水上 一弘 / 佐々木 文郷 / 直江 秀昭

大腸内視鏡で、“この先ずっと” 役に立つ基本事項を1冊にまとめました。
研修医・専攻医の視点で、大腸内視鏡のことが“まるっと”わかります。


大腸内視鏡は、消化器内科専門医を志す医師にとって、習得すべき検査法の一つです。施設によっては初期研修の後半から修得をする機会はありますが、臨床現場で多くのことを学び始める時期と重なることから要点を押さえた習得法が望まれます。

本書では、実地において、まず指導医が最初に指導をする内容を中心に解説し、①限られた時間の中で押さえなければならない基本を身につけられる、②基本技術習得のみならず専門医以降も研鑽を積んでいくために必要となる臨床上の勘所を身につけられる、ことを大きな柱としています。実地手技の要点のみ、余すところなく披露されています。

【目 次】
はじめに
執筆者一覧

1.検査の適応
  検査の適応

2.対象者のリスク評価
  挿入困難例
  超高齢者(85歳以上)
  基礎疾患を有する例
  抗血栓薬服用者

3.前処置薬(腸管洗浄剤)の選択と注意点
  前処置の重要性
  腸管洗浄剤の選択
  前処置不良となるリスク因子
  前日の下剤
  前日の食事
  前処置の状況を評価する指標
  前処置の合併症

4.大腸内視鏡における適切な鎮静法
  鎮静内視鏡とは
  鎮静薬・鎮痛薬の種類,使用法
  大腸内視鏡中の鎮静
  鎮静後の退室基準

5.内視鏡挿入・腸管観察に必要な大腸の解剖学的特徴
  大腸内視鏡挿入に必要な解剖学的理解
  観察に必要な解剖学的理解

6.大腸スコープの構造・取り扱い
  大腸スコープの構造
  取り扱い
  洗浄・保管

7.大腸スコープの種類・選択
  大腸内視鏡検査の魅力
  各社スコープの特長
  挿入法の前に知っておくこと
  スコープの選択

8.大腸内視鏡検査所見の記載法
  正確かつ簡潔な大腸内視鏡検査所見を作成するには

9.大腸内視鏡挿入法の実際
 1)内視鏡の挿入法・・・福谷洋樹,蓑田洋介
   挿入法の種類
   基本的なスコープの取り扱い
   軸保持短縮法
   ループ法
   体位変換
   用手圧迫
 2)腸管観察のコツ(盲腸から直腸までの粘膜観察)
   前処置は十分に行う
   鎮痙剤を使用する
   観察に時間をかける
   先端アタッチメント(フード)を使用する
   洗浄を行う
   回盲弁と虫垂口を確認する
   体位変換を適宜行う
   陥凹性病変や平坦病変を見つけるつもりで観察する
   浸水下での観察も有用である
   反転での観察を行う
   画像強調観察を利用する
 3)挿入困難例への対処法
   腸管癒着例(憩室多発例,術後の癒着等)の挿入法
   腸管過長症,過敏性腸症候群の挿入法

10.内視鏡検査の合併症と対策
  大腸内視鏡検査に伴う偶発症
  穿孔の特徴と対策
  出血の特徴と対策
  迷走神経反射の特徴と対策
  脾損傷の特徴と対策

11.内視鏡診断
 1)撮影の基本(遠景,近景,拡大観察)
   観察前の注意点
   撮影の注意点
 2)腫瘍の形態診断の要点(肉眼形態による深達度診断)
   大腸癌の治療方針および深達度診断の目的
   肉眼分類
   通常観察による粘膜下層(SM)深部浸潤所見
   深達度診断のコツ
 3)色素内視鏡検査のコツ
   色素内視鏡検査法とは
   インジゴカルミ
   クリスタルバイオレット染色
 4)画像強調内視鏡(IEE)使用の要点(NBI/BLI/LCI/TXI)
   画像強調内視鏡(IEE)観察とは
   NBIとBLI
   LCI
   TXI

12.大腸内視鏡におけるAIの位置づけ
  内視鏡AIとは
  病変検出支援
  鑑別診断支援

13.内視鏡治療
 1)ポリペクトミー(ホット・コールド)の適応とコツ
   ポリペクトミーの適応
   デバイスの選択
   コールドポリペクトミーのコツ
   ホットポリペクトミーのコツ
 2)EMRの適応とコツ
   EMRの位置づけ─何に強い手技か
   EMRの適応─実臨床の判断フロー
   EMRのメリット・デメリット─他手技との比較
   デバイスと準備 ─迷わない標準セット
   基本手順 ─inject-lift-snare-resect-inspect
   EMRのコツ ─すぐ効く小ワザ集
   ピットフォール&トラブル対処
   術後管理とフォロー
 3)大腸ポリープに対するUnderwater EMR(UEMR)
   UEMRとは
   UEMRの基本原理 
   適応病変
   手技の実際
   使用する機器と設定
   メリットとデメリット
   注意点と合併症対策
 4)大腸ESDへの挑戦─身につけるべき技術と知識─
   大腸ESDの適応
   大腸ESDを行う内視鏡医の条件
   大腸ESD困難因子とその対策の熟知
   大腸ESDに必要なデバイスを含めた準備
   大腸ESDの基本ストラテジーと応用
   大腸ESDの合併症とトラブルシューティング
 5)切除標本の取り扱い
   ホルマリンの取り扱い
   EMR検体の取り扱い
   ESD検体の取り扱い
   検体写真の撮り方
   病理依頼書の作成
   そのほかの注意事項

14.内視鏡的止血を必要とする疾患と止血法
  血便の鑑別と治療選択
  内視鏡診断と治療
  設定・デバイス

15.大腸ステント留置術マスターガイド
  ステップ1.患者が来たらまず何をすべきか? ─評価と適応判断
  ステップ2.チームを組んで準備しよう ─物品とメディカルスタッフとの連携
  ステップ3.いざ実践! 図解で学ぶ大腸ステント留置(TTS法)
  ステップ4.合併症とその対策
  ステップ5.実際の大腸ステント留置を動画で見てみよう
  ステップ6.困ったときのために ─Q&Aコーナー

16.Topics
 1)ポリープ切除後のサーベイランス(次回の内視鏡観察までの間隔)
   スクリーニング大腸内視鏡検査の間隔
 2)鋸歯状病変(SSL,TSA,HP)の取り扱い
   鋸歯状病変の診断・治療の重要性
   鋸歯状病変とは
   治療とサーベイランス
 3)微小腺腫の取り扱い
   腫瘍径別にみた担癌率
   微小病変と内視鏡的治療
   腺腫や癌以外の微小病変
 4)内視鏡診療における日本と海外の違い
   医療システムの違い
   施設や機器の違い
   被検者の要素による違い
   医療者の要素による違い

おわりに