鏡視野から学ぶ 婦人科骨盤内手術解剖アトラス**メジカルビュー社/万代 昌紀/978-4-7583-2139-6/9784758321396**
発行 2026年3月
判型:A4判 196頁
ISBN 978-4-7583-2139-6
腹腔鏡・ロボット手術の理解と実践に欠かせない鏡視野による骨盤内手術解剖を体系的に学べる本邦初の書籍
いまや産婦人科手術の第一選択となっている腹腔鏡・ロボット手術。本書は,その理解と実践に欠かせない鏡視野による骨盤内手術解剖を体系的に学べる一冊である。第1章では,豊富なイラストと術中写真,平易な文章により,骨→靱帯→筋肉→血管→神経→リンパ節の順に,骨盤内構造を手取り足取り解説。CST(遺体解剖)による写真とあわせ,立体的な手術解剖の理解を深めることができる。第2章では,放射線科医師による執筆のもと,骨盤内の正常構造や病変がMRI/CT画像でどのように描出されるのかを詳細に解説した。第3章ではこれらの解剖知識を踏まえ,単純子宮全摘術,広汎子宮全摘術,骨盤除臓術の手術手順に加え,腟式手術の解剖や外科的視点からの解剖も紹介。明日からの手術に直結する理解を目指した,とことん実践的でわかりやすい一冊となっている。
【目 次】
1章 産婦人科手術に必要な骨盤系統解剖
A 骨盤系統解剖
1.解剖学的メルクマールとはその重要性を理解しよう
2.まず,はじめに骨の名前を覚えよう
3.次に靱帯の解剖を理解しよう
4.主要な筋肉の名前を覚えよう
5.骨盤底筋群尾側の構造と坐骨直腸窩を理解しよう
6.ここで骨盤底の構造を再整理しよう
7.実際の手術における,主要な構造物(メルクマール)を同定する手順を理解しよう
8.複雑な血管の解剖を整理して頭に入れよう
9.神経の位置と走行を知っておこう
10.リンパ節の分布を理解しよう
B 骨盤外科解剖
1.骨盤系統解剖と外科解剖の違い 外科解剖を理解することで,手術はもっとわかりやすくなる
2.腔の概念を理解しよう
3.靱帯を理解しよう
C 遺体解剖(CST)における実際の位置
1.CSTを実施するにあたって
2.CSTを用いた骨盤解剖の実際
2章 画像診断から読む骨盤解剖
A CT/MRIによる正常な骨盤の解剖
1.CT/MRIの特徴,各々の組織の見え方,解剖学的指標の見つけ方
2.骨・筋肉の同定
3.神経の同定
4.血管の走行の評価
5.尿管の走行の評価
B 骨盤内臓器の位置関係の評価
1.子宮と卵巣
C 病的解剖の理解 ①子宮頸がん:進行期の推定のための病変の広がりの評価法
1.傍組織浸潤
2.腟壁浸潤
3.骨盤壁浸潤
4.膀胱浸潤・尿管浸潤
5.直腸浸潤
6.膀胱子宮靱帯への浸潤の評価
C 病的解剖の理解 ②子宮体がん:進行期の推定のための病変の広がりの評価法
1.筋層浸潤の評価
2.頸部間質浸潤の評価
3.子宮外進展の評価
C 病的解剖の理解 ③卵巣がん:進行期の推定のための病変の広がりの評価法
1.画像モダリティの使い方
2.播種の好発部位
3.Complete surgeryが困難となりうる病変部位
C 病的解剖の理解④子宮筋腫や卵巣腫瘍による正常構造の偏位の評価
1.靱帯内進展を伴う子宮筋腫と尿管の関係
2.靱帯内進展を伴う子宮筋腫と子宮動脈の関係
3.靱帯内進展を伴う子宮筋腫と膀胱,直腸の関係
4.子宮筋腫の靱帯内進展を診断するために有用なMRI所見
C 病的解剖の理解 ⑤内膜症等による癒着の評価
C 病的解剖の理解 ⑥卵巣動静脈の評価
1.卵巣腫瘍の左右の推定の指標
2.卵巣腫瘍か子宮腫瘍か?
3.卵巣捻転の有無の判断
C 病的解剖の理解 ⑦後腹膜腫瘤をどう推定するか? 腹膜の同定
1.腹膜の同定
2.骨盤内の筋膜,腔について
3.正常構造の偏位
3章 産婦人科に必要な外科手術解剖各論
A 単純子宮全摘(特に鏡視下)の遂行に必要な手術解剖
1.腹膜切開と尿管同定
2.子宮円靱帯切断
3.骨盤漏斗靱帯(卵巣提索)と卵巣固有靱帯(固有卵巣索)
4.仙骨子宮靱帯切断
5.膀胱子宮窩腹膜切開
6.側方処理(基靱帯血管切離)
7.腟切断
B 広汎子宮全摘術の遂行に必要な手術解剖
1.手術開始時の前提と側腔展開
2.尿管?離
3.深子宮静脈の同定と?離
4.下腹神経の同定
5.仙骨子宮靱帯切断と直腸腟中隔?離
6.膀胱子宮靱帯前層処理
7.膀胱子宮靱帯後層処理
8.神経温存の意義
C 骨盤底拡大手術
1.後方除臓術と前方除臓術の特徴
2.骨盤底筋群の露出の意義
3.チーム医療の重要性
D 腟式手術の解剖
1.系統解剖
2.臨床解剖
E 婦人科医が知っておくべき腸管系の手術解剖 外科医からみた直腸周囲解剖
1.直腸の解剖
2.直腸と腟の間の解剖構造
3.神経の解剖