分子生物学講義中継 Part3**羊土社/井出 利憲/9784897068770**

販売価格
4,290円(税込み)
発生・分化や再生のしくみと癌,老化を個体レベルで理解しよう
編著
井出 利憲
出版社
羊土社
分野
 
生物学・分子生物学

数量

販売期間
2003/12/01~
商品コード
9784897068770
発行 2003年12月
ISBN 978-4-89706-877-0
大好評にお答えして,Part3も発行!分子生物学は生物学という視点と軽妙な語り口はますます快調です.Part3では多細胞生物として成り立つために欠かせない発生・分化の制御の分子生物学的しくみをみっちり講義します.注目のエピジェネティクスや幹細胞も解説!本当に面白く良く分かる本です.

1日目 発生・分化・形態形成で何が起きるかI.発生初期ではどのようなことが起きるのか1.ウニの初期発生/2.カエルの初期発生/3.ニワトリの初期発生/4.ヒトの初期発生II.発生のしくみ1.高校の復習/2.発生が遺伝子の言葉で語れるようになったIII.ボディープランを司るもの1.動物には頭尾、背腹、左右の軸がある/2.ショウジョウバエの発生/3.前後(頭尾)軸をつくるもの/4.背腹軸の形成/5.前後軸と背腹軸は共に細胞・領域の運命を決める/6.左右非対称性/7.オーガナイザーの実体/他2日目 エピジェネティクス ?分化を担う遺伝子発現制御I.エピジェネティクスとは1.ジェネティクスとエピジェネティクス/2.エピジェネティクスの機構II.クロマチン構造の変化とエピジェネティクス1.エピジェネティクスとDNAのメチル化/2.ヒストンコード/3.クロマチン構造に影響するものはまだある/他III.その他の転写調節とエピジェネティクス1.DNAのトポロジー変化/2.遺伝子発現調節のタイプ/3.非翻訳RNA3日目 幹細胞と再生のメカニズムI.幹細胞と再生1.ヒト組織の再生/2.生理的再生系組織の再生/3.条件再生系組織の再生/他II.幹細胞というもの1.幹細胞の種類/2.骨髄の幹細胞/3.幹細胞の可塑性/4.幹細胞の階層性/5.幹細胞の働きと制御/他III.プラナリアの再生1.プラナリアほど再生できる動物は少ない/2.再生のプロセス/3.プラナリアには幹細胞がたくさんいる/他IV.イモリの再生もたいしたものである1.再生芽から肢芽ができる/2.レンズも再生する/3.何をどう再生するのか/4.四肢再生の原理V.体性幹細胞を用いた再生医療1.多能性幹細胞のヒトへの応用は始まっている/2.再生医療に応用される幹細胞/3.各組織の再生医療/4.胎児期の元気な幹細胞を凍結保存する/5.多能性幹細胞は間違い?VI.胚性幹細胞を用いた再生医療1.再生医学分野で胚性幹細胞をどう使うのか/2.ES細胞の培養4日目 癌の原因を探るI.癌とは何か1.言葉の整理/2.癌は死因のトップ/3.癌細胞の4つの特徴II.癌の原因1.癌の原因は癌遺伝子ができるため/2.化学的原因/3.物理的原因/4.生物学的原因5日目 遺伝子からみた癌I.癌遺伝子というもの1.癌遺伝子はどんな働きをする遺伝子なのか/2.RNA型癌ウイルスの癌遺伝子は癌の自律的増殖の原因である/3.ヒトの癌組織の癌遺伝子/4.RNA型癌ウイルスの癌遺伝子は細胞由来II.癌抑制遺伝子というもの1.Rb遺伝子/2.p53遺伝子/3.ほかにもたくさんの癌抑制遺伝子が見つかっている/4.DNA型癌ウイルスの癌遺伝子の働き/5.多くの癌では、癌遺伝子と癌抑制遺伝子の両方に変異が起きているIII.アポトーシスと癌1.アポトーシスとは/2.bcl-2の働き/3.アポトーシスを抑制するほかの癌遺伝子/4.p53によるアポトーシス誘導IV.p53変異の重要性1.G1チェックポイントが働らかなくなる/2.アポトーシスが起きにくくなる/3.ミューテーターである/4.癌が個性的であることへの答えでもあるV.エピジェネティックな変化1.エピジェネティックな発現調節/2.癌ではメチル化異常が広く見られる/3.突然変異の原因としてのメチル化CVI.細胞の不死化にかかわる遺伝子1.不死化しなければ癌組織になれない/2.ヒト正常体細胞は有限分裂寿命/3.テロメアというもの/4.細胞の不死化/5.テロメラーゼの役割はテロメア延長だけなのか6日目 癌細胞から癌組織への道のりI.癌化の過程を調べる1.培養細胞による発癌実験/2.培養細胞のトランスフォーメーションで見られる変化/3.動物(in vivo)でないとわからないことII.社会性の喪失にかかわる遺伝子1.細胞の社会性/2.癌細胞の社会性喪失/3.細胞骨格アクチン線維の消失/4.足場非依存性、造腫瘍性との関係III.転移にかかわる遺伝子1.浸潤と転移/2.プロテアーゼ/3.異種細胞との接着の変化/4.転移能にかかわる遺伝子と癌征圧IV.免疫1.免疫力の低下と癌の発生/2.どうやって免疫機構が癌をやっつけるか/3.できてしまった癌に効くか/4.免疫療法に期待するV.血管の進入1.血管新生とは/2.血管新生の刺激/3.血管内皮細胞は遊走する/4.癌組織の中で血管の網目をつくる/5.血管新生の抑制VI.癌治療と基礎研究とのつながり1.遺伝的な癌/2.癌を治す/3.癌を予防する