小児・若年者の起立性頭痛と脳脊髄液減少症**金芳堂/中川紀充/9784765316194**

販売価格
3,740円(税込み)
編著
中川紀充
出版社
金芳堂
分野
 
脳神経科学・神経内科学

数量

販売期間
2014/11/08~
商品コード
9784765316194
発行 2014年11月
ISBN 9784765316194
子どもの脳脊髄液減少症は,不登校の原因のひとつとして取り上げられるなど,近年注目を集めるようになってきた。本書は小児・若年者の脳脊髄液減少症を扱った専門書であるが,この疾患と密接な関係にある起立性頭痛に関して,頭痛診療の視点から掘り下げて解説したのが他に類を見ない最大の特徴である。ご存じの通り,起立性頭痛は脳脊髄液減少症の最も特徴的な症状であるが,意外と見つけにくく,様々な頭痛に紛れて見逃されやすいことが,この疾患の診断・対応の遅れにつながっている。脳脊髄液減少症が遷延してブラッドパッチなどの治療を余儀なくされた子どもたちも,その発症当初は,ただ頭痛を訴えて小児科医や頭痛専門医の診察を受けており,その時点で確実に頭痛の起立性要素を検出し,脳脊髄液減少症の可能性を視野に入れて対応できることが,この疾患の慢性化・難治化を回避する重要な方策である。 したがって本書では様々な頭痛の中から,起立性頭痛を見つけ出すための最新の診療技術であるLumbar-uplift test (LUP test)について詳述するとともに,小児・若年者の脳脊髄液減少症と起立性調節障害との鑑別,最新の画像診断技術・保存的治療・侵襲的治療について,2013年に改訂された国際頭痛分類や慢性頭痛の診療ガイドラインを含め,これまでの診療実践から得られた知見と豊富な症例をもとに丁寧に解説を試みた。画像検査情報や種々のテストなど貴重な臨床データも豊富で,この分野の診療には欠かせない一冊といえる。