これから始めるスポーツエコー**メジカルビュー社/後藤 英之(至学館大学健康科学部健康スポーツ科学科教授,名古屋市立大学大学院医学研究科整形外科臨床教/9784758318716**
- 編著
- 後藤 英之(至学館大学健康科学部健康スポーツ科学科教授,名古屋市立大学大学院医学研究科整形外科臨床教
サイズ:A4 / 258p
各スポーツ疾患の描出において「どこにエコーを当てるか」「何が映し出されるのか」をわかりやすく解説。スポーツ診療でエコーを活用するためのテクニックが満載!
【目次】
第1章 基礎 エコー診療のための基礎知識
エコーの基礎知識 松崎正史
(1)エコーと超音波の関係は? (2)透過と散乱 (3)映し出されているものは何か?
エコーを治療で使いこなす秘訣
(1)周波数を合わせる (2)フォーカスを合わせる (3)アーティファクトを役立てる
運動器のエコー像 後藤英之
(1)骨 (2)関節 (3)腱 (4)靱帯 (5)筋 (6)末梢神経 (7)血管
スポーツドクターとしてのエコーの使い方 深谷泰士
(1)スポーツ現場でのエコーの役割 (2)練習・試合帯同時のエコーの使用
(3)遠征や長期間キャンプ(合宿)帯同時 (4)エコーの取り扱いについて
スポーツトレーナーとしてのエコーの活用例 銭田良博ほか
トレーナーがエコーを活用する意義と対象について
(1)スポーツ障害とは (2)トレーナーがエコーを使いこなすために必要なスキルについて
症例提示
トレーナーにとってのレッドフラッグ
トレーナーにとってのイエローフラッグ
トレーナーにとってのグリーンフラッグ
[Column]WBC侍ジャパンチームドクターより 富田一誠
第2章 実践 各部位およびスポーツ疾患の描出
1. 肩関節
肩関節の描出 杉本勝正
超音波診断に必要な肩関節の解剖
(1)腱板(肩甲下筋,棘上筋,棘下筋,小円筋)
(2)上腕二頭筋長頭腱 (3)関節唇(上方,前下方,後方)
(4)上腕骨頭(大結節,小結節,結節間溝) (5)後方四角腔(QLS)
肩関節周囲の描出法
(1)肩関節エコー診断手技および正常像
症例の描出
(1)リトルリーグ肩(上腕骨近位骨端線離開) (2)腱板損傷 (3)関節唇損傷
(4)ガングリオンによる肩甲上神経麻痺 (5)肩鎖関節損傷,鎖骨遠位端骨折
(6)上腕二頭筋長頭腱炎,脱臼,断裂 (7)Impingement症候群
(8)肩甲胸郭部滑液包炎,肩甲骨内上角炎,小菱形筋損傷 (9)後方四角腔症候群
(10)後方タイトネス
【症例】投球障害肩 福吉正樹ほか
(1)検査・診断 (2)治療
【症例】肩関節脱臼 平田正純
(1)後方走査 (2)腋窩走査 (3)リハビリテーション
2. 肘関節
肘関節の描出 土屋篤志
知っておくべき肘関節周囲の解剖
(1)前方の解剖 (2)外側の解剖 (3)内側の解剖 (4)矢状断面の解剖
肘関節周囲の描出法および疾患の描出
(1)前方走査 (2)後方走査 (3)内側走査 (4)外側走査
スポーツでよくみられる疾患の描出
(1)肘内側側副靱帯損傷 (2)内側上顆裂離骨折,内側上顆骨端障害
(3)上腕骨小頭部離断性骨軟骨炎(OCD) (4)滑車部骨軟骨障害
(5)骨棘障害,後方インピンジメント (6)関節内遊離体
(7)上腕骨外側上顆炎 (8)肘部管症候群(尺骨神経脱臼)
【症例】野球肘 星加昭太ほか
(1)解剖 (2)病態 (3)診断 (4)エコーを中心とした画像診断
(5)浅指屈筋の関節安定性への寄与 (6)治療 (7)症例提示
3. 脊椎・体幹
脊椎・体幹の描出 吉田眞一
知っておくべき基礎知識
(1)大後頭神経 (2)頚椎椎間関節 (3)斜角筋,腕神経叢 (4)肋骨,肋軟骨 (5)腰部多裂筋
(6)腰椎椎間関節 (7)腸腰靱帯 (8)仙腸関節 (9)殿部の筋と神経
各部位の描出法
(1)頚部の描出 (2)肋骨,肋軟骨の描出 (3)腰椎の描出 (4)仙腸関節 (5)殿部の筋と神経
各部位でよくみられるスポーツ外傷・障害の描出
(1)肋骨骨折 (2)肋軟骨損傷 (3)腸腰靱帯性腰痛 (4)多裂筋肉離れ (5)腰椎椎間関節症
(6)腰椎分離症 (7)仙腸関節性腰痛(後仙腸靱帯) (8)坐骨神経痛など殿部の神経痛
症例提示
4. 股関節
股関節の描出 渡邊宣之
股関節を検査するために知っておくべき解剖
股関節の周囲の描出法および疾患の描出
(1)エコープローブ (2)股関節エコーにおける解剖学的指標-大腿骨頭とAIIS
FAI症例における股関節の観察
(1)関節唇の観察 (2)エコーガイド下インターベンション (3)注射後の股関節唇の観察
(4)FAI 症例におけるcam病変の診かた
5. 大腿・膝関節
大腿・膝関節の描出 新庄琢磨ほか
知っておくべき大腿・膝関節周囲の解剖
大腿・膝関節周囲の描出法および疾患の描出
(1)知っておくべき基礎知識 (2)大腿部の描出法 (3)膝関節部の描出法
(4)半月板の描出法 (5)膝蓋腱の描出法 (6)鵞足の描出法
各部位でよくみられるスポーツ疾患の描出
(1)ハムストリング肉離れ (2)大腿四頭筋損傷 (3)膝蓋腱炎
(4)オズグッド-シュラッター病(Osgood-Schlatter Disease) (5)内側側副靱帯損傷
(6)半月板損傷 (7)軟骨損傷 (8)鵞足炎 (9)半月板逸脱
【症例】肉離れ,筋挫傷(ももかん) 土屋篤志
(1)【症例1】左大腿部の肉離れ (2)【症例2】内側広筋部の筋挫傷
6. 下腿
下腿の描出 大内 洋
知っておくべき下腿の解剖
(1)脛骨と腓骨の関係 (2)腓腹筋の起始停止 (3)ヒラメ筋の起始停止
(4)後脛骨筋の起始停止 (5)長趾屈筋の起始停止 (6)下腿の断層解剖
下腿の描出法および疾患の描出
(1)下腿疲労骨折 (2)シンスプリント (3)下腿肉離れ (4)アキレス腱周囲炎
【症例】アキレス腱断裂 米田 實ほか
(1)診断 (2)治療 (3)リハビリテーション
7. 足・足関節
足・足関節の描出 松井智裕ほか
知っておくべき足・足関節の解剖
(1)足関節外側(外側靱帯)の解剖 (2)足関節内側(三角靱帯)の解剖 (3)足関節後方の解剖
足・足関節の描出法および疾患の描出
(1)足関節外側の描出 (2)足関節内側の描出 (3)足関節後方の描出 (4)足部の観察
よくみられるスポーツ疾患の描出
(1)足関節外側靱帯損傷の描出
第3章 応用 インターベンションとリハビリテーションへの応用
1. エコーガイド下インターベンション
肩甲胸郭関節に対するエコーガイド下神経ブロック 臼井要介
(1)肩甲胸郭関節 (2)拮抗運動と代償運動
治療法
(1)C5中斜角筋内への注入 (2)僧帽筋・前鋸筋間への注入 (3)菱形筋・上後鋸筋間への注入
(4)僧帽筋・肩甲挙筋間への注入 (5)大胸筋・小胸筋間への注入 (6)注入部位の選択法
症例提示
(1)主訴・現病歴 (2)検査・診断 (3)治療
エコーガイド下fasciaハイドロリリース 洞口 敬ほか
(1)概念 (2)ハイドロリリースという用語の重要性と命名の背景
(3)適応 (4)治療法の紹介
症例提示(軟部組織の柔軟性改善効果を目的として)
(1)投球障害肩(肩関節後方タイトネスが原因の場合) (2)症例
エコーガイド下PRP注射療法 谷口 悠ほか
(1)筋損傷について (2)筋損傷に対するPRP注射療法の研究
肉離れに対するPRP注射療法
(1)MRI撮像 (2)エコーガイド下PRP注射 (3)注射後
症例提示
エコーガイド下手術 Allison N. Schroederほか
第一世代:針の誘導
(1)エコーと腱剥離術 (2)治療:HVIGIを用いた膝蓋腱の剥離 (3)症例
第二世代:切離・リリース
(1)経皮的エコー下腱切離術(PUT)または腱膜切開術
(2)治療:TENEXを用いた足底腱膜障害に対するPUT
(3)症例 (4)靱帯/支帯リリース (5)腱,腱膜,筋膜リリース
2. リハビリテーションにおけるエコーの活用法
運動器リハビリテーションにおけるエコー評価 林 典雄
(1)烏口上腕靱帯の癒着評価 (2)烏口肩峰アーチを基準とした回旋運動時の求心性評価
(3)Bennett骨棘部における滑走性評価 (4)橈骨輪状靱帯の癒着評価
(5)肘関節後方インピンジメント評価 (6)FAI 症状に対する大腿直筋周辺組織の屈曲動態評価
(7)大腿神経障害の癒着評価 (8)膝蓋下脂肪体の硬さ評価
(9)足関節後方部でのFHLの癒着評価 (10)足底部脂肪組織の不安定性評価
超音波検査を用いたリハビリテーションへの応用 工藤慎太郎
(1)上腕骨外上顆炎 (2)非特異的腰痛 (3)アキレス腱断裂
超音波エラストグラフィによるリハビリテーション 福吉正樹
(1)なぜ,超音波エラストグラフィで硬さを評価するのか?
(2)超音波エラストグラフィとは
超音波エラストグラフィの活用例
(1)投球障害肩の運動療法に対して
(2)鏡視下Bankart修復術後の運動療法に対して
(3)投球障害肘の運動療法に対して