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Rp.+ レシピプラス 2020年春号 再発見!SGLT2阻害薬のチカラ**南山堂/9784525922023**

販売価格
1,320円(税込み)
Vol.19 No.2
事前の指導でトラブル回避!!
出版社
南山堂
分野
 
薬学

数量

販売期間
2020/04/01~
商品コード
9784525922023
発行 2020年4月
ISBN 978-4-525-92202-3
はじめに
御所南はらしまクリニック 院長 原島伸一

尿糖が糖尿病を救う!?
2014年,SGLT2阻害薬が7番めの経口血糖降下薬として発売されました.
甘い尿を大量に排泄することからその名がつけられた「糖尿病」では,空腹時の尿糖排泄は高血糖や血糖コントロール不良を意味します.したがって,SGLT2阻害薬の発売当初,尿糖を排泄させる薬剤を処方することは簡単には受け入れられないことでした.また,同剤の処方は,療養指導に反するとされることもありました.
しかし,発売開始後の5年間で多くのエビデンスが蓄積され,パラダイムシフトが起こりました.薬理作用より,ブドウ糖が尿に排泄されることで体重減少や糖代謝の改善がもたらされるだろうと単純に捉えられていましたが,それ以外にもSGLT2阻害薬はさまざまな臨床的代謝指標を改善することがわかりました.さらに,心・腎保護薬としての期待は大きく,処方数も増加しています.まさに,「尿糖が糖尿病を救う」とさえ言える状況です.
しかし,どんなに素晴らしい薬剤であっても,正しく使われなければ意味がありません.薬剤師や医師がその効能・効果と安全性を正しく理解し,患者さんが安心して服用できる環境を整え,治療を継続してもらうことが重要です.また,SGLT2阻害薬こそ,療養指導や服薬指導が重要な経口血糖降下薬といえます.糖尿病治療は,健康的な生活が伴ってこそ成功します.薬に頼って生活習慣が乱れていないか,間違った方法で服用していないか,定期的に聞き取り,アドバイスすることが望まれる薬剤です.
まだまだ発展途上の薬剤です.薬剤師,医療スタッフ,医師が連携し,SGLT2阻害薬を活かし,育てていくことが望まれます.