不整脈診療ロジック×プラクティス**南江堂/加藤 武史/松尾 征一郎/9784524248940**
発行 2020年8月
サイズ B5 / 392p
ISBN 978-4-524-24894-0
不整脈の病態理解や診療におけるロジック(なぜそうなるのか?そうすべきなのか?)とプラクティス(それを踏まえてどう診療を実践していくか?)をわかりやすく凝縮。“いま”知っておくべき「必修!不整脈エビデンス」をはじめとして、かゆいところに手が届く「用語解説」や、実践に役立つ「匠のコツ」などが満載。不整脈医を志す後期専攻医・若手医師にとって、真に必要な不整脈診療に関する知識・技術をまとめた“新世代のテキスト”となっている。
【目次】
総論
I 心臓電気生理学的検査(EPS)の基本
1 EPSに必要な機材とスタッフ
1 カテーテル室の準備・配置はどうするか
2 必要な人員は
3 記録解析装置
4 電気刺激装置
5 心腔内除細動装置
6 高周波心房中隔穿刺装置
7 高周波通電装置
8 バルーンアブレーション用装置
2 電極カテーテルの挿入・留置法
1 穿刺方法
2 電極カテーテルの留置方法
3 刺激装置の使い方とプログラム刺激法
1 刺激装置の使い方
2 プログラム刺激法
3 不整脈の誘発に用いる薬剤
4 心内心電図の基本的な読み方
1 単極/双極(unipolar/bipolar)電位とは
2 正常洞調律の心内心電図と房室伝導時間の測定
3 心房期外刺激による不応期の測定
4 心室期外刺激による不応期の測定
5 double potentialやfragmented electrogramとは
5 エントレインメントペーシング・リセット現象
1 不整脈の発生機序
2 リセットとは
3 エントレインメントとは
6 3Dマッピングシステムの使い方
1 3Dマッピングシステムにより得られる情報とは
2 CARTO3の特徴
3 EnSitePrecisionの特徴
4 RHYTHMIAの特徴
5 各システムの長所・短所
II カテーテルアブレーションの基本
1 アブレーションに用いるカテーテルと原理
1 エネルギー源
2 アブレーションカテーテルの種類と特徴
3 カテーテルアブレーションで押さえておくべき指標
2 心房中隔穿刺:Brockenbrough法
1 用意する道具
2 手技の手順
3 複数本のシースを左房に入れる手順
3 心外膜アプローチ法
1 心外膜アプローチの適応
2 剣状突起下穿刺法による心外膜腔へのアプローチ法
3 生じうる合併症とその予防法・対処法
4 鎮静法
1 カテーテルアブレーションにおける鎮静の重要性
2 鎮静・麻酔時のモニタリング
3 呼吸・気道管理の実際
5 合併症とその対応:診断,心嚢穿刺法とそのタイミング
1 心タンポナーデ
2 塞栓症
3 穿刺部合併症
4 肺静脈狭窄
5 胃食道合併症
6 横隔神経麻痺
III デバイス治療の基本
1 ペースメーカ
1 ペースメーカの適応
2 ペースメーカの構成
3 ペーシングとセンシングの基本
4 ペーシングに関与する細かな設定
5 ペースメーカの便利な機能
6 トラブルへの対応
7 センシング異常に関連した用語の解説
8 His束ペーシング
9 リードレスペースメーカ
2 植込み型除細動器(ICD)
1 ICDとは:原理と有効性
2 ICDの設定
3 ICD使用時の注意点
4 S-ICDの適応とスクリーニング検査
3 着用型自動除細動器(WCD)
1 WCDとは
2 WCDの概要
3 WCDを使用する病態
4 WCDの有効性
5 WCD使用の注意点
6 WCDの課題
4 心臓再同期療法(CRT)
1 CRTとは
2 CRTの適応
3 ノンレスポンダーの原因と対策
4 CRTと不整脈
5 CRT機器での新しい機能
6 フォローアップ時の注意点
5 デバイス手術の実際
1 ペースメーカ,ICD,CRT-Dの手術法
2 リード抜去の適応と手術法
3 リードレスペースメーカ
4 完全皮下植込み型除細動器(S-ICD)
6 デバイス植込み後のフォローアップ
1 デバイスフォローアップとは
2 デバイスクリニック(デバイス外来)
3 トラブルシューティングの実際
4 ICD
5 CRT
6 S-ICD
7 リードレスペースメーカ
8 遠隔モニタリング
各論
IV 上室頻拍
1 上室頻拍とはどんなものか,どう診断するか
1 上室頻拍とは
2 上室頻拍の症状
3 12 誘導心電図の特徴
4 アデノシン三リン酸(ATP)に対する反応
5 心室頻拍との鑑別
2 治療戦略のロジック
3 薬物療法の実際
1 院内における頻拍発作時の薬物治療
2 院外における上室頻拍の薬物治療
4 EPS,カテーテルアブレーションの実際
1 房室結節リエントリー性頻拍,房室回帰性頻拍(WPW症候群)
2 心房頻拍,心房粗動
V 心房細動
1 心房細動とはどんなものか
1 心房細動とは
2 心房細動で何が悪い?
3 疫学
4 分類
2 診断のロジック
3 治療戦略のロジック
ステップ1 心房細動の原因を考える
ステップ2 抗凝固療法の適応を評価する
ステップ3 洞調律維持あるいは心拍数調節を選択する
4 抗凝固療法の実際
1 現在使用可能な5種類の抗凝固薬
2 ワルファリンとDOACの使い分け
3 DOACの選び方と使い方
5 薬物療法の実際
1 リズムコントロールの実際
2 レートコントロールの実際
6 カテーテルアブレーションの基本
1 心房細動カテーテルアブレーションとは
2 心房細動カテーテルアブレーション周術期の準備・対応
7 カテーテルアブレーションの実際
1 高周波による心房細動アブレーション
2 バルーンアブレーション
VI 特発性心室頻拍・期外収縮
1 特発性心室頻拍・期外収縮とはどんなものか,どう診断するか
1 特発性心室頻拍・期外収縮とは
2 分類
3 診断の要点
4 メカニズム
5 12誘導心電図による起源の特定
2 治療の実際:薬物療法,カテーテルアブレーション
1 治療戦略のロジック
2 薬物療法の実際
3 カテーテルアブレーションの適応
4 カテーテルアブレーションの実際
VII 器質的心疾患に伴う心室頻拍
1 器質的心疾患に伴う心室頻拍とはどんなものか
1 分類と症状
2 診断のロジック
1 原因検索の進め方
2 心電図診断
3 治療戦略のロジック
1 VT発作時の対応
2 停止後の再発防止
3 植込み型除細動器(ICD)の考え方
4 カテーテルアブレーションの実際
1 器質的心疾患に伴うVTのメカニズム
2 カテーテルアブレーションの術前検査
3 術中鎮静
4 VT誘発のプログラム刺激
5 VTのマッピング法のロジックとプラクティス
6 カテーテルアブレーション(焼灼法)
7 VTアブレーションのエンドポイント
8 VTアブレーションの合併症・予後
9 高周波アブレーション以外の侵襲的な治療法
VIII Brugada症候群,早期再分極症候群
A Brugada症候群
1 Brugada症候群とはどんなものか,どう診断するか
1 Brugada症候群とは
2 疫学
3 心電図
4 診断
5 原因
6 症状
7 検査
8 診断のコツ
9 遺伝子変異
10 病因
11 鑑別疾患
2 治療の実際
1 ICD適応のロジック(リスクの層別化)
2 薬物療法の実際
3 カテーテルアブレーションの実際
4 生活指導の実際
B 早期再分極症候群
1 早期再分極症候群とはどんなものか,どう診断するか
1 早期再分極症候群とは
2 疫学
3 分類
4 診断
5 心電図
6 症状
7 メカニズム
8 遺伝子変異
9 鑑別疾患
2 治療の実際
1 ICD適応のロジック(リスクの層別化)
2 薬物療法の実際
3 カテーテルアブレーションの実際
4 生活指導
IX QT延長・短縮症候群
A QT延長症候群
1 QT延長症候群とはどんなものか,どう診断するか
1 分類と疫学
2 臨床症状
3 心電図の特徴
4 先天性LQTSの診断
5 二次性LQTSの診断
2 治療戦略のロジック
1 先天性LQTSの自然歴と心イベントを予測するリスク因子
2 先天性LQTSの治療とその適応
3 先天性LQTSの治療後の予後
4 二次性LQTSの治療
3 薬物療法の実際
1 急性期治療
2 β遮断薬とNaチャネル遮断薬
B QT短縮症候群
1 QT短縮症候群とはどんなものか,どう診断するか
1 疫学と原因遺伝子
2 臨床症状
3 心電図
4 診断
2 治療戦略のロジック
1 ICD治療
2 薬物療法
X 徐脈性不整脈
A 徐脈性不整脈とはどんなものか
B 洞不全症候群
1 洞不全症候群とはどんなものか,どう診断するか
1 分類と症状
2 診断,心電図
2 治療の実際
1 洞不全症候群に対するペースメーカ治療
2 徐脈頻脈症候群の治療
3 変時性応答不全の治療
4 洞不全症候群に対する薬物治療
3 EPSの実際
1 overdrive suppression testと洞結節回復時間
C 房室ブロック
1 房室ブロックとはどんなものか,どう診断するか
1 心電図の特徴
2 診断に必要な検査
2 治療の実際
3 EPSの実際
1 His束電位図
2 漸増性心房ペーシング法
3 薬物負荷試験
D 徐脈性心房細動
1 徐脈性心房細動とはどんなものか,どう診断するか
2 治療の実際
索引