すべての臨床医が知っておきたい 便秘の診かた**羊土社/中島 淳(横浜市立大学肝胆膵消化器病学教室)/9784758123914**

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4,400円(税込み)
「とりあえず下剤」から卒業する!患者に合わせた診断と治療がわかる
編著
中島 淳(横浜市立大学肝胆膵消化器病学教室)
出版社
羊土社
分野
 
内科系 一般

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書籍版 販売期間
2022/04/28~
JANコード
9784758123914
商品コード
9784758123914
発行 2022年4月
判型:A5 / 261頁
ISBN 978-4-7581-2391-4
あらゆる科で遭遇する「便秘」について,患者背景に合った診断・治療のアルゴリズムを解説.多様化する便秘薬の使い分けと処方例も紹介.心血管イベントやCKDなど他疾患との注意点もよくわかる!

【目 次】
1 なぜ便秘は治療しなければならないか?
1 便秘は死亡リスクを高める疾患である
2 便秘はCKDの発症リスクを上げる
3 超高齢化社会だからこそ便秘の治療が必要!

2 便秘とは?
1 そもそも便秘とは何か? 便秘=排便回数の低下ではない!
2 排便のメカニズムは非常に複雑!
3 便秘の病態:便秘の病態は糞便が「少ない」「運ばれない」「出せない」「出さない」の4種類の異常がある
4 二次性便秘(続発性便秘)に注意
5 おわりに

3 便秘の診断・病型
1 便秘の分類
2 二次性便秘
3 問診表や排便日誌の活用
4 エコーの活用
5 直腸指診の診断への活用

4 便秘診断のアルゴリズム ~これだけは外せない初診ですべきことは何か~
1 はじめに
2 初診時のリスク評価と危機回避の手立てはどうすべきか
3 便秘診療では患者の診たてが重要!
4 具体的診断の流れ
5 おわりに

第2章 便秘の治療

1 治療総論:満足度の高い治療のゴールとは?
1 はじめに
2 治療のゴールは便が出たか出ないかではなく4型の熟したバナナ状の便であること
3 4型のバナナ状の便にするためには
4 便秘治療がうまくいかないときの次の一手をどうするか?
5 難治性便秘への対処は
6 おわりに

2 便秘治療のアルゴリズム
1 はじめに
2 初診での患者への説明が最も重要
3 治療の進め方
4 副作用の管理を忘れずに
5 直腸エコーを活用した場合のアルゴリズム
6 おわりに

3 薬の種類と特徴
① 酸化マグネシウムおよび刺激性下剤
1 ガイドラインでの位置づけ,具体的処方例
2 浸透圧性下剤(塩類下剤:酸化マグネシウム)
3 刺激性下剤

② 上皮機能変容薬:ルビプロストン
1 ルビプロストンの適応と作用機序
2 ルビプロストンの特徴と用法・用量
3 ルビプロストンのガイドラインでの位置づけ
4 ルビプロストンの用量別の効果と副作用
5 ルビプロストンの副作用対策
6 ルビプロストンの新たな知見

③ 上皮機能変容薬:リナクロチド
1 ガイドラインでの位置づけは最も高いエビデンス評価
2 薬理作用
3 臨床成績
4 使い方と注意点
5 長期特定使用成績調査の中間報告

④ 新規浸透圧性下剤(ラクツロースとPEG)
1 はじめに
2 浸透圧性下剤の種類と特性
3 ラクツロースとPEGのガイドラインでの位置づけ
4 ラクツロースとPEGの評価

⑤ 胆汁酸トランスポーター阻害薬(エロビキシバット)
1 作用機序
2 臨床成績
3 まとめ

⑥ 末梢性μオピオイド受容体拮抗薬
1 はじめに
2 ガイドラインでの位置づけ
3 具体的処方例と治療アルゴリズム
4 安全性
5 おわりに

⑦ 便秘症に対する漢方薬
1 はじめに
2 大黄について
3 甘草について
4 漢方薬の保険適用
5 ガイドラインにみる漢方薬
6 漢方薬の選択
7 おわりに

⑧ 浣腸・坐剤
1 ガイドラインにおける浣腸・坐剤
2 浣腸
3 坐剤
4 浣腸・坐剤のリスクとその対策
5 具体的処方例

4 生活習慣の指導・排便タイミング
1 はじめに
2 食習慣の改善
3 生活習慣の改善
4 おわりに

5 難治性便秘の患者への対応をどうするか
① 直腸肛門機能障害の診断方法と治療
1 難治性便秘とは
2 直腸肛門機能障害の診断方法
3 FDDの治療
4 器質性便排出障害
5 どのような患者を専門施設に紹介すべきか
6 おわりに

② 便失禁の診たて方と治療
1 便秘と便失禁の関係
2 便失禁の症状
3 便秘に関連した便失禁の病態
4 診断基準と診察の進め方
5 肛門診察と直腸指診のポイント
6 便失禁の検査
7 一般の内科外来でも行える便失禁治療
8 おわりに

第3章 疾患と便秘の関係

1 消化管疾患と便秘
1 便秘を起こしうる消化管疾患
2 過敏性腸症候群(IBS)
3 巨大結腸症
4 慢性偽性腸閉塞(CIPO)
5 消化器外科(手術後に生じる腸閉塞)
6 炎症性腸疾患(IBD)
7 おわりに

2 循環器疾患と便秘
1 便秘と循環器疾患の関連
2 便秘の機序と循環器疾患の発症
3 便秘や排便時のいきみが血圧に与える影響
4 循環器疾患患者の便秘診断のポイント
5 循環器疾患患者の便秘治療のポイント

3 パーキンソン病と便秘:レヴィー小体型認知症を含めて
1 はじめに
2 パーキンソン病と関連疾患
3 PD・DLBの消化管症状
4 病態生理と検査
5 PD・DLBの消化管症状の治療
6 おわりに

4 精神疾患(認知症を含む)と便秘
1 精神科で最も多く遭遇する身体疾患は?
2 なぜ,うつ病と統合失調症で便秘が多い?
3 認知症では便秘が多い?
4 精神疾患に合併する便秘の対処方法は?

5 糖尿病と便秘
1 糖尿病における消化管機能障害
2 糖尿病治療薬の影響
3 糖尿病と大腸がん
4 糖尿病における便秘の治療

6 がん・疼痛緩和と便秘
1 がん患者の多くの症状は便秘に通じる
2 がん患者が便秘になりやすい理由
3 悪性消化管閉塞
4 がん患者における薬剤性便秘
5 おわりに

7 腎疾患と便秘
1 CKD・透析患者における便秘
2 CKD・透析患者における便秘の原因
3 CKD患者における便秘治療
4 おわりに

8 産婦人科領域の便秘
1 妊産婦は便秘になりやすい
2 妊婦・授乳婦の便秘治療の基本的な考え方
3 便秘予防には食生活,排便習慣の確立が重要
4 妊婦・授乳婦への投与の観点からみた各種便秘薬の特性
5 快食快便は人生の宝物

9 排尿障害と便秘
1 排尿障害
2 過活動膀胱の病態,治療
3 OABの診断
4 OABのリスク
5 OABの治療

10 在宅医療と便秘
1 高齢化する日本の現状と在宅医療
2 在宅療養患者の便通異常
3 便秘診療と多職種連携

11 小児領域の便秘
1 本邦小児の便秘の疫学
2 排便のメカニズムと慢性機能性便秘症の病態
3 小児の便秘治療の基本
4 便塞栓の診断

12 整形外科領域の便秘
1 はじめに
2 膀胱直腸障害による便秘
3 薬剤性便秘
4 便秘薬内服による合併症

13 リハビリテーション領域での便秘対策
1 リハビリテーション患者の便秘の病態,特徴
2 リハビリテーション患者のトイレ動作事情 ~さまざまな危険があるかもしれない~
3 薬物療法 ~効かせすぎ禁忌~
4 リハビリテーション(動作練習) ~安全に,迅速にトイレにたどり着く①~
5 環境整備 ~安全に,迅速にトイレにたどり着く②~

◆ 主な便秘治療薬一覧