薬学生のための微生物学と感染症の薬物治療学**羊土社/増澤 俊幸/9784758109451/978-4-7581-0945-1**
発行 2022年8月
判型:B5版 439頁
ISBN 978-4-7581-0945-1
オールカラーでイラスト満載!モデル・コアカリ準拠.微生物の種類や生物的特徴,薬の作用機序,感染症の薬物治療を解説.重要部分を明示し,章ごとに概略図・問題を掲載!
【目 次】
第Ⅰ部 微生物学
第1章 微生物学を学ぶ目的
1 微生物とは
2 微生物の誕生
3 微生物の役割,ヒトとのかかわり
1 分解者としての微生物
2 窒素循環の要
3 病原微生物と常在微生物叢
4 食品や医薬品への応用
4 微生物学・免疫学の発展の歴史
1 微生物学の歴史
2 感染制御と治療学
3 免疫学の歴史
5 感染症の現状と微生物学を学ぶ目的
1 日本における感染症
2 世界における感染症
3 薬学のなかで微生物学を学ぶ目的
第2章 微生物学の基礎(生物学的特徴)
1 生物の分類
2 真核細胞と原核細胞の相違点
3 微生物の生物界における位置づけ
4 微生物の特徴と違い
1 細菌(原核生物)
2 ウイルス(細胞生物ではない)
3 真菌(真核生物)
4 原虫(真核生物)
5 蠕虫(真核生物,多細胞生物)
6 プリオン(タンパク質)
第3章 細菌学総論
1 細菌の分類と命名
1 生物分類
2 細菌の分類
3 細菌の学名
2 細菌の形態
3 細菌の細胞構造
1 核(核様体)とプラスミド
2 細胞壁
3 莢膜
4 鞭毛
5 線毛
6 芽胞
4 特殊な細菌
5 細菌の増殖
1 細菌の異化作用(呼吸と発酵)および同化作用
2 細菌の増殖因子
3 細菌の分裂様式と世代時間
4 細菌の増殖曲線
6 遺伝子の突然変異と水平伝達
1 形質転換(遺伝子導入)
2 形質導入(遺伝子導入)
3 接合伝達
4 突然変異を利用した変異原物質のスクリーニング法
7 細菌の毒素
1 内毒素(エンドトキシン)
2 外毒素(エクソトキシン)
第4章 ウイルス学総論
1 ウイルスとは?
2 ウイルスの分類
3 ウイルスと特殊な細菌であるマイコプラズマ・クラミジア・リケッチアの違い
4 ウイルス粒子の特徴
1 ウイルス粒子の構造
2 ビリオンの外形
3 ウイルス核酸
4 非構造タンパク質(酵素など)
5 ウイルスの増殖
1 ウイルスの増殖過程
2 ウイルスの一段階増殖
3 ウイルス感染細胞の行方
4 ウイルスの培養
第5章 真菌学総論
1 真菌の特徴
2 真菌の分類と真菌感染症の種類
3 真菌の細胞構造と形態
1 細胞構造
2 真菌の形態
4 真菌の増殖
1 増殖様式
2 発育温度
3 栄養源
4 有性生殖と無性生殖
第6章 微生物と感染症
1 感染症とは
1 感染の成立
2 感染症の一般的な経過
2 感染源
外因性感染
内因性感染
3 感染経路
1 水平感染
2 垂直感染(母子感染)?
3 病原体の侵入口(侵入門戸)
4 新興・再興感染症,日和見感染症,医療関連感染症
1 新興・再興感染症
2 日和見感染症
3 医療関連感染症
第Ⅱ部 感染制御学
第7章 生体防御
1 免疫とは
2 抗原
1 抗原とは
2 完全抗原と不完全抗原
3 免疫担当細胞
1 免疫を担当する組織と臓器
2 免疫担当細胞
4 非特異的防御機構と自然免疫
1 物理化学的・生理的障壁
2 常在微生物叢(フローラ)
3 食細胞
4 自然免疫における病原体認識
5 獲得免疫
1 獲得免疫の4つの特徴
2 獲得免疫の成立
3 体液性免疫
4 細胞性免疫
6 アレルギー
1 Ⅰ型アレルギー(即時型,アナフィラキシー型)
2 Ⅱ型アレルギー(即時型,細胞障害型)
3 Ⅲ型アレルギー(即時型,免疫複合体型)
4 Ⅳ型アレルギー(遅延型)
7 感染防御免疫
1 細菌感染
2 ウイルス感染
3 真菌感染
8 自己免疫疾患
1 血液中に流出した自己成分への免疫応答の成立
2 外来性抗原に類似する自己成分への免疫応答の成立
3 現状では原因不明な自己免疫疾患
9 免疫不全症
第8章 感染症の制御
1 感染症を制御するための法律
1 感染症法
2 食中毒と食品衛生法
3 食中毒分類
4 その他の法律
2 予防接種法とワクチン
1 予防接種法
2 ワクチン
3 滅菌と消毒
1 滅菌
2 消毒
3 除菌
4 不活化
5 防腐
4 滅菌法
1 加熱滅菌法
2 照射滅菌法
3 ガス滅菌法
4 濾過滅菌法
5 消毒法
1 物理的方法
2 化学的方法(消毒薬)
6 医療従事者に求められる感染症対策の実践
1 標準的予防策
2 感染経路別予防策
3 医療従事者の感染防止対策
第Ⅲ部 病原微生物と薬物治療
第9章 感染症の診断
1 感染症の診断と治療までの流れ
1 感染症の診断
2 経験的治療と標的治療
2 炎症マーカー
1 白血球数
2 リンパ球数
3 血小板数
4 赤沈
5 CRP(C反応性タンパク質)
6 PCT(プロカルシトニン)
3 起因病原体の分離と同定法
1 顕微鏡検査(病原体の形態と染色性)
2 分離培養
3 病原体の同定法
4 代表的抗体検出・抗原検出診断法の実施手順
第10章 抗菌薬
1 化学療法の歴史と問題点
1 化学療法と抗菌薬
2 化学療法の歴史
3 耐性菌の出現
2 抗菌薬総論
1 抗菌薬の定義
2 化学療法係数
3 最小発育阻止濃度と最小殺菌濃度
4 抗菌薬感受性試験(薬剤感受性試験)
5 抗菌スペクトル
6 ブレイクポイントMIC
7 アンチバイオグラム
8 力価と単位(ユニット)
3 抗菌薬の作用機序
1 殺菌作用と静菌作用
2 抗菌薬の作用点
4 抗菌薬各論
1 細胞壁合成阻害薬
2 タンパク質合成阻害薬
3 核酸合成阻害薬
4 細胞膜傷害性抗菌薬
5 葉酸合成阻害薬(サルファ剤とトリメトプリム)
6 その他の抗菌薬:メトロニダゾール
7 抗結核薬
5 抗微生物薬の薬物動態学と薬力学
1 抗微生物薬の薬物動態
2 サブMIC効果
3 post antibiotic effect(PAE)
4 PK/PD理論にもとづく抗菌薬治療
5 治療薬物モニタリング(TDM)
6 抗菌薬の副作用・相互作用
1 抗菌薬の副作用
2 薬物間相互作用や飲食物との相互作用
7 薬剤耐性
1 自然耐性と獲得耐性
2 獲得耐性菌の出現機構
3 抗菌薬耐性機序
4 代表的薬剤耐性菌
5 薬剤耐性菌の出現原因とこれらの対策
第11章 細菌感染症
1 グラム陽性通性嫌気性球菌
1 黄色ブドウ球菌
2 化膿レンサ球菌(A群溶血性レンサ球菌)
3 B群レンサ球菌(アガラクティエ菌)
4 肺炎球菌
5 緑色レンサ球菌群
6 腸球菌
2 グラム陽性通性嫌気性桿菌
1 炭疽菌
2 セレウス菌
3 リステリア菌
3 グラム陽性嫌気性桿菌
1 破傷風菌
2 ボツリヌス菌
3 ウエルシュ菌(ガス壊疽菌)
4 クロストリディオイデス・ディフィシル
5 乳酸桿菌/6 ビフィズス菌
4 グラム陽性好気性桿菌
1 結核菌
2 非結核性抗酸菌
3 らい菌
4 ジフテリア菌
5 グラム陰性通性嫌気性桿菌
1 大腸菌
2 赤痢菌
3 サルモネラ属菌
4 ペスト菌
5 肺炎桿菌
6 セラチア
7 ビブリオ属
8 インフルエンザ菌
6 グラム陰性好気性桿菌
1 緑膿菌
2 類鼻疽菌
3 鼻疽菌
4 バークホルデリア・セパシア
5 モラクセラ・カタラリス
6 アシネトバクター属菌
7 レジオネラ・ニューモフィラ
8 コクシエラ・バーネッティ
9 ブルセラ属菌
10 野兎病菌
11 バルトネラ・ヘンセレ
12 百日咳菌
13 カンピロバクター属菌
14 ヘリコバクター・ピロリ
7 グラム陰性球菌
1 淋菌
2 髄膜炎菌
8 スピロヘータ
1 梅毒トレポネーマ
2 ライム病ボレリア
3 回帰熱ボレリア
4 レプトスピラ
9 マイコプラズマ,リケッチア,クラミジア
1 肺炎マイコプラズマ?
2 ツツガムシ病オリエンチア
3 日本紅斑熱リケッチア
4 発疹チフスリケッチア
5 クラミジア・トラコマチス
6 オウム病クラミジア
7 肺炎クラミジア
第12章 抗ウイルス薬とウイルス感染症
1 ウイルスとウイルス感染症
2 抗ウイルス薬
3 抗ウイルス薬各論
1 抗インフルエンザ薬
2 抗ヘルペス薬
3 抗B型肝炎薬
4 抗C型肝炎薬
5 抗HIV薬
6 新型コロナウイルス感染症治療薬
4 DNAウイルス
1 ポックスウイルス科
2 ヘルペスウイルス科
3 アデノウイルス科ヒトアデノウイルス
4 パルボウイルス科ヒトパルボウイルス
5 パピローマウイルス科ヒトパピローマウイルス
5 RNAウイルス
1 レオウイルス科ロタウイルス
2 オルトミクソウイルス科インフルエンザウイルス
3 パラミクソウイルス科
4 ニューモウイルス科ヒトメタニューモウイルス
5 ラブドウイルス科狂犬病ウイルス
6 フィロウイルス科
7 ブニヤウイルス科
8 アレナウイルス科
9 ピコルナウイルス科
10 トガウイルス科
11 フラビウイルス科
12 カリシウイルス科ノロウイルス
13 コロナウイルス科ヒトコロナウイルス
14 アストロウイルス科ヒトアストロウイルス
15 レトロウイルス科
6 肝炎ウイルス
1 A型肝炎ウイルス
2 B型肝炎ウイルス
3 C型肝炎ウイルス
4 D型肝炎ウイルス
5 E型肝炎ウイルス
7 プリオン
第13章 抗真菌薬と真菌感染症
1 真菌と真菌感染症
2 抗真菌薬
3 抗真菌薬の作用点と特徴
1 ポリエン系抗真菌薬
2 フルシトシン(フルオロピリミジン系抗真菌薬)
3 アゾール系抗真菌薬
4 キャンディン系抗真菌薬
5 その他のエルゴステロール合成阻害薬
4 真菌感染症の治療
1 深在性真菌症の診断と治療薬
2 表在性真菌症の治療薬
5 深在性真菌症
1 カンジダ・アルビカンス
2 アスペルギルス・フミガーツス
3 クリプトコッカス・ネオフォルマンス
4 ニューモシスチス・イロベチー
5 ムーコルなど接合菌
6 表在性真菌症
1 白癬菌
2 カンジダ・アルビカンス
3 マラセチア・フルフル
7 輸入真菌感染症
8 マイコトキシン
9 真菌アレルギー
第14章 寄生虫感染症とその治療薬
1 寄生虫感染症とは
2 原虫と原虫感染症
1 根足虫類
2 鞭毛虫類
3 胞子虫類
3 蠕虫と蠕虫感染症
1 アニサキス
2 エキノコックス
3 クドア
4 サルコシスティス・フェアリー
5 回虫
6 蟯虫
7 肺吸虫
8 糞線虫(フィラリア)
4 外部寄生虫
第Ⅳ部 臨床における感染症
第15章 臓器・組織別感染症の薬物治療
1 呼吸器系感染症
1 上気道炎,咽頭炎,気管支炎
2 伝染性単核症
3 細菌性肺炎
4 肺結核
5 非結核性抗酸菌感染症(肺Mycobacterium-avium complex症:MAC症)
6 レジオネラ肺炎
7 百日咳
8 マイコプラズマ肺炎
9 インフルエンザ
10 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
2 消化器系感染症
1 急性虫垂炎
2 急性胆嚢炎,胆管炎
3 ウイルス性肝炎
4 細菌性食中毒
5 ウイルス性腸管感染症
6 細菌性腸管感染症
7 原虫腸管感染症
8 偽膜性大腸炎
9 胃潰瘍,十二指腸潰瘍など
3 性感染症
1 性器クラミジア感染症
2 淋菌感染症(淋病)
3 性器ヘルペスウイルス感染症
4 尖圭コンジローマ,子宮頸がん
5 梅毒
6 後天性免疫不全症候群(AIDS)
4 尿路感染症
1 尿道炎
2 膀胱炎
3 腎盂腎炎
5 中枢神経系感染症
1 ウイルス性脳炎
2 髄膜炎
6 循環器系感染症
1 感染性心内膜炎
2 胸膜炎
3 菌血症
7 感覚器感染症
1 副鼻腔炎
2 中耳炎
3 結膜炎
4 流行性耳下腺炎(ムンプス)
8 全身性感染症
1 ジフテリア?
2 破傷風?
3 劇症型溶血性レンサ球菌感染症
4 麻疹(はしか)
5 風疹
6 伝染性紅斑
7 手足口病
8 突発性発疹
9 水痘・帯状疱疹
10 敗血症
9 皮膚・軟部組織感染症
1 伝染性膿痂疹
2 丹毒
3 毛嚢炎
4 蜂窩織炎
5 単純疱疹(単純ヘルペス感染症)
6 皮膚真菌症
7 発がんウイルスによる悪性腫瘍
付録
抗微生物薬の一覧
感染症治療薬の商品名と略号
感染症,病原微生物,治療,薬学,薬剤師などに関する情報サイト
感染症の流行する時期
感染症マップ
コラム
三界説と五界説
曽呂利新左衛門と豊臣秀吉
細菌より巨大なウイルス
免疫担当細胞の機能を理解するためには…
衛生仮説(アレルギー疾患,自己免疫疾患と蠕虫感染の関係)
感染症法などの改正
クリーンベンチと安全キャビネット
力価を理解するために
腸内細菌科細菌
「アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり」(荒井ママレ,医療原案/富野浩充),コアミックス社
プロバイオティクスとプレバイオティクス,そしてシンバイオティクス
ハンセン病とらい予防法
梅毒患者の増加理由
野口英世から北里柴三郎へ
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ソリブジン薬害事件
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