在宅ケアの悩みごと解決マップ**医歯薬出版/堂囿 俊彦/978-4-263-73212-0/9784263732120**
発行 2023年3月
判型:B5判 160頁
ISBN 978-4-263-73212-0
編著:堂囿 俊彦 / 角田 ますみ / 北西 史直 / 中村 美智太郎
“悩みごと”16ケースから考える,在宅医療・ケアにおける「尊厳」と「倫理」!
●在宅医療・ケアの倫理的課題を,医師・看護師と倫理学者がコラボして,現場に役立つようコンサルテーション!
●在宅現場で遭遇する尊厳や倫理をめぐる問題を「見える化」して,「考えるためのヒント」を分かりやすく提示.
●さらに多職種にわたる医療者が情報を共有し話し合い,共に考える方法論を教育学者らがコンパクトに解説.
【目 次】
第1部 INTRODUCTION <誰一人取り残さない>在宅医療・ケアへ向けて
一人ひとりの尊厳を大切にする
その人らしさを尊重する
傷つけない
健康を守り,豊かなものにする
等しく尊重する
第2部
CASE 01 ACPをうまく始められないとき
このまま自宅で静かに死なせてほしい
問題を「見える化」しよう!
問題を考えるためのヒント
1.アドバンス・ケア・プランニング
2.意思決定に関わる家族の支援
CASE 02 子どものケアと親の就労希望が対立するとき
保護者の方には付き添ってもらいます
問題を「見える化」しよう!
問題を考えるためのヒント
1.子どもの権利とインクルーシブ教育
2.ケアの社会化
CASE 03 家族によるケアが難しくなってきたとき
入院してもらわないと困ります!
問題を「見える化」しよう!
問題を考えるためのヒント
1.患者が抱える苦痛
2.第二の患者としての家族
CASE 04 自宅の環境が安全を脅かしているとき
どれも大切なものなんです!
問題を「見える化」しよう!
問題を考えるためのヒント
1.「ごみ屋敷」の問題とセルフ・ネグレクト
2.地域住民の理解
CASE 05 本人抜きに療養場所が決められるとき
家族の協力あっての自宅療養ですよね?
問題を「見える化」しよう!
問題を考えるためのヒント
1.多職種で連携するための能力
2.地域包括ケアシステムを<作る>
CASE 06 医学的リスクが本人の希望より重視されるとき
食べたいもの我慢してまで長生きしたくないよ
問題を「見える化」しよう!
問題を考えるためのヒント
1.特別養護老人ホームにおける医療の難しさ
2.摂食・嚥下機能に関連するフィジカルアセスメント
CASE 07 専門職が業務をめぐって対立するとき
それは私の仕事じゃない
問題を「見える化」しよう!
問題を考えるためのヒント
1.「専門性」が抱える問題
2.チームでリーダーシップをシェアする
CASE 08 介護現場で不適切なケアが行われているとき
自分の親は絶対に入れたくない
問題を「見える化」しよう!
問題を考えるためのヒント
1.不適切ケア
2.エフェクチュエーション
CASE 09 親族による虐待が疑われるとき
お金かかるのはだめって言われるんだよ
問題を「見える化」しよう!
問題を考えるためのヒント
1.虐待の発見と通報(相談)
2.通報・相談後の対応
CASE 10 本人が自分の変化を受け入れられないとき
俺はどこもおかしくない!
問題を「見える化」しよう!
問題を考えるためのヒント
1.パーソン・センタード・ケア
2.社会的処方
CASE 11 外国出身の配偶者とケアの方針が合わないとき
日本人は冷たいね
問題を「見える化」しよう!
問題を考えるためのヒント
1.外国出身の方を理解する
2.異文化コミュニケーションと言葉の壁
CASE 12 成人の障害者が社会と関われないとき
家しか居場所がないんです
問題を「見える化」しよう!
問題を考えるためのヒント
1.障害をもつ人の最善を考える
2.地域で生きる成人障害者が直面する問題
CASE 13 病院が自宅療養を一方的に難しいと判断するとき
胃瘻を作って療養施設へ行きましょう
問題を「見える化」しよう!
問題を考えるためのヒント
1.コロナ禍と意思決定支援
2.在宅へ移行できる環境を整える
CASE 14 家族が威圧的な言動や支払い拒否をするとき
ウチのやり方でやってちょうだい!
問題を「見える化」しよう!
問題を考えるためのヒント
1.暴力・ハラスメントについて共通の認識をもつ
2.暴力・ハラスメントへの対策・対応の基本を知る
3.地域の関係機関で連携・協力できる体制を作る
CASE 15 利用者のセクハラ行為がエスカレートするとき
怖くて訪問できません…
問題を「見える化」しよう!
問題を考えるためのヒント
1.セクハラ被害を語ることのできる組織を作る
2.専門性をうまく生かして自分の身を守る
CASE 16 患者が安楽死を望むとき
もう終わりにしたい…
問題を「見える化」しよう!
問題を考えるためのヒント
1.スピリチュアルペイン/スピリチュアルケア
2.健康を別の視点で捉える
第3部 METHOD ケースを用いた学習法
「悩みごと」を話し合ってみよう
準備
1.コーディネーターを決める
2.話し合う場を設定するための工夫をする
3.教材を選択する(教育目的の話し合い)
4.情報を収集・整理しておく
話し合い
1.コーディネーターが気を付けるべき点
2.話し合いのステップ
BOX&コラム一覧
CASE 01
BOX 1 ACPに有効なコミュニケーションの方法
BOX 2 意思決定のバイアス
COLUMN 「正妻か,愛人か」
CASE 02
BOX 1 権利主体としての子ども
COLUMN 「マイノリティ」って誰の問題?
CASE 03
BOX 1 苦痛の種類
BOX 2 ヤング・ケアラー
CASE 04
BOX 1 ドイツにおける「ごみ屋敷」問題
BOX 2 ごみの強制的な撤去を定めた条例
CASE 05
BOX 1 チーム医療教育プログラム
BOX 2 地域づくりのコーディネーター
COLUMN がん診療連携拠点病院で「義務化」される臨床倫理カンファへの期待
CASE 06
BOX 1 経口維持加算
BOX 2 口腔機能の衰え「オーラルフレイル」
CASE 07
BOX 1 業務独占資格と名称独占資格
BOX 2 タスク・シフト/タスク・シェア
CASE 08
BOX 1 鼻めがねの暴力
CASE 09
BOX 1 民生委員
BOX 2 高齢者の消費者被害
CASE 10
BOX 1 ユマニチュード
BOX 2 社会福祉協議会とコミュニティソーシャルワーカー
COLUMN 持続可能な医療・ケアを考える
CASE 11
BOX 1 フィリピン人の妻
BOX 2 外国出身の介護職と協働すること
CASE 12
BOX 1 「最善の利益」と親の判断
BOX 2 小児在宅医療の推進と「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」
CASE 13
BOX 1 在宅医療におけるICT化
BOX 2 病院と在宅医療の連携~医師の場合~
COLUMN 「来てほしい」の声にどこまで応えればよいのか?
CASE 14
BOX 1 サービス担当者会議と地域ケア会議
CASE 16
BOX 1 安楽死と治療の不開始・中止
BOX 2 重度訪問介護制度
COLUMN 「独りだって暮らしていけたのに…」
METHOD
BOX 1 4分割表
COLUMN 納得解の時代