京大式臨床倫理のトリセツ**金芳堂/児玉 聡/978-4-7653-1949-2/9784765319492**

販売価格
3,520円(税込み)
編著
児玉 聡
出版社
金芳堂
分野
 
医学一般

数量

販売期間
2023/04/18~
商品コード
9784765319492
発行 2023年4月
判型:B5判 198頁
ISBN 978-4-7653-1949-2

【編集代表】
児玉 聡(京都大学大学院 文学研究科思想文化学専攻 倫理学専修 教授)

【編 集】
佐藤 恵子(京都大学大学院 医学研究科 社会健康医学系専攻 健康情報学分野 特任准教授)
竹之内 沙弥香(京都大学大学院 医学研究科 人間健康科学系専攻 准教授)
松村 由美(京都大学医学部附属病院 医療安全管理部 教授)
倫理的問題について判断を迫られとき、あなたはどうしていますか?

今日、日本の各地や関連学会で臨床倫理のセミナーが開催されるなど、臨床倫理についての関心は高まっていると考えられます。そうはいっても、医療の現場で起きる典型的な倫理的問題について、医療者が判断を迫られるとき、どのように問題を整理し、適切な形で行動をしたらいいのかはわかりづらいものです。本書では理論的な解説と具体的な事例を掲載し、臨床倫理学の実践的な入門書として最適な内容にしました。

【目 次】
各章の始まりと終わりにある話し合いについて
 
第1章 京大の臨床倫理コンサルテーション
 1 倫理コンサルテーションとは
 2 なぜ医療現場に倫理が必要か
 3 京大病院での倫理コンサルテーション体制
 4 倫理コンサルテーションの手順
 5 倫理コンサルテーションのポリシー
 6 臨床倫理と医療安全
 7 臨床倫理マネジメントシステム
 8 世界医師会(World Medical Association:WMA)医の倫理マニュアル
 
第2章 倫理学の基礎
 はじめに
 1 倫理学とは
 2 倫理的推論とは
 3 基礎的な倫理理論
 まとめ
 
第3章 医療倫理の四原則と四分割法
 はじめに
 1 医療倫理の四原則
 2 決疑論とケアの倫理
 まとめ
 
第4章 インフォームド・コンセントの法理
 はじめに
 1 医療におけるインフォームド・コンセント
 2 難治性疾患の告知について
 まとめ
 
第5章 意思決定支援と看護師の役割
 はじめに
 1 医療の進歩と時代に伴う意思決定の目的の変化
 2 意思決定支援にまつわる基本的事項
 3 意思決定と日本の文化
 4 意思決定支援が求められるとき
 5 代理意思決定
 6 意思決定支援のプロセスと看護師の役割
 まとめ
 
第6章 インフォームド・コンセントの実際―患者の自己決定を促すために何をどう話したらよいか
 はじめに
 1 事例:腹部大動脈瘤が見つかり、人工血管置換術を受けた亜紀子さんの物語
 2 読みやすくわかりやすい文書を書くために
 まとめ
 
第7章 国内外の臨床倫理コンサルテーション
 1 臨床倫理コンサルテーションの発展
 2 倫理コンサルの実践
 3 倫理コンサルの活動と形式
 4 倫理コンサルタントの中立性
 5 倫理コンサルタントの専門的能力
 6 倫理コンサル実践のアプローチ方法
 おわりに
 
第8章 治療中止の倫理:医療者の立場から
 はじめに
 1 過去の事例から学ぶ
 2 終末期医療に関する意思決定プロセスの指針
 3 重要な概念と原理
 まとめ
 
第9章 延命治療の中止:判例とガイドライン
 はじめに
 1 判例から見る延命治療の中止
 2 関連するガイドラインについて
 まとめ
 
第10章 事前指示とアドバンス・ケア・プランニング
 はじめに
 1 重篤な疾患を持つ患者のACP
 2 「重篤な疾患を持つ患者さんとの話し合いの手引き」
 3 日本におけるACPの今後の課題
 まとめ
 
第11章 倫理コンサルテーションの実際 ―新生児の生命維持治療の継続の是非
 はじめに ―重症の肺疾患をもって生まれた春男ちゃんの生命維持治療を継続するか否かで医療者・家族での意見が割れる
 1 生田春男ちゃんの物語
 2 問題をどう考えたらよいか
 まとめ
 
第12章 臨床倫理コンサルテーションのこれから
 1 倫理コンサルは何をするのか、どのような人や組織が必要か
 2 どのような制度が必要か:倫理コンサルが有効に機能するために必要なもの―業務の手順、使命や価値観、ガイダンスなどを用意する
 3 コンサルタントにもとめられるスキルや資質
 4 自己決定を支援するとは
 5 ステークホルダーの苦しみを把握する