運動療法×学問で考えた 心臓リハビリテーション**金芳堂/木田 圭亮/978-4-7653-1959-1/9784765319591**

販売価格
4,180円(税込み)
編著
木田 圭亮
出版社
金芳堂
分野
 
循環器一般

数量

販売期間
2023/05/30~
商品コード
9784765319591
発行 2023年5月
判型:A5判 192頁
ISBN 978-4-7653-1959-1

【編 著】
木田 圭亮(聖マリアンナ医科大学 薬理学)
横山 美帆(順天堂大学大学院 医学研究科 循環器内科学)
運動療法を切り口に、新たな魅力で心リハの知識をアップデート!

文系・理系の視点で解き明かす心臓リハビリテーション アカデミーが開校! 包括的心臓リハビリテーションをこれまでの概念ではなく、「運動療法×学問」という新しい切り口で捉えた一冊です。

第1章「文系から見た運動療法・心臓リハビリテーション」では、歴史学、社会学、経済学、心理学、教育学、哲学の6つの項目を、第2章「理系から見た運動療法・心臓リハビリテーション」では、工学、生理学・病態生理学、物理学、予防医学、感染症学、脳科学、薬理学、東洋医学、解剖学、加齢学、栄養学、時間学、デジタルヘルス学、遠隔医療学の14の項目を収録。

これまでの心臓リハビリテーションの教科書的な解説とは異なる、「運動療法×学問」の視点から、心臓リハビリテーションの奥の広さや新たな魅力を感じられ、現場で活かせる知識が詰まっています。

【目 次】
第1章 文系から見た運動療法・心臓リハビリテーション
運動療法×歴史学
①歴史から学ぶ心臓リハビリテーション

 はじめに
 1950年代まで:半世紀前までの認識
 1950年代から1960年代:MI患者への疑問
 1960年代から1970年代:心臓リハビリテーションの誕生
 1980年代から1990年代:集団型心臓リハビリテーションの確立
 2000年代:ライフスタイル、医療、および外科的管理の変化
 2010年代:社会変革とデジタル新時代
 2020年代:COVID-19パンデミックによる医療体制の変革
 最後に
 コラム:予防心臓病学
 
運動療法×社会学
②心臓リハビリテーションの実態とは?

 日本の心臓リハビリテーションを取り巻く状況
 世界における心臓リハビリテーションの実態
 日本における新たな心臓リハビリテーションのエビデンス
 令和時代における心臓リハビリテーションの到達点と課題
 ―循環器病対策推進基本計画策定を受けて―
 最後に
 コラム:社会的孤立:social isolationの健康への影響
 
運動療法×経済学
③心臓リハビリテーションにおける医療経済とは?

 心血管疾患患者における医療経済の背景
 心臓リハビリテーションにかかる費用
 費用対効果を知るための基礎知識
 心臓リハビリテーションの費用対効果
 心臓リハビリテーションの両立支援における社会経済効果
 最後に
 コラム:医療経済学の「Willingness to Pay」とは?
 
運動療法×心理学
④心臓リハビリテーションにおける行動変容

 心理学を用いた行動変容
 変容ステージ(Stage of Change)
 決断バランス(Decisional Balance)
 自己効力感と誘惑(Self-efficacy and Temptation)
 変化プロセス(Processes of Change)
 最後に
 コラム:国民医療費と運動療法
 
運動療法×教育学
⑤心臓リハビリテーション指導士に求められているものとは?

 はじめに
 制度設立までの歴史
 現在の教育プログラム
 リーダーシップ
 リーダーとボスの違い
 最後に
 コラム:チームビルディング
 
運動療法×哲学
⑥心臓リハビリテーション道とは?

 循環器疾患と哲学:そこに介在する相違
 最後に
 コラム:心不全治療環境の変化
 
第2章 理系から見た運動療法・心臓リハビリテーション
運動療法×工学
⑦Wassermanの歯車の真髄とは?

 はじめに
 運動の生理学とCPXの指標
 各疾患とCPXの特徴
 最後に
 コラム:生体のエネルギー通過、ATPに注目!
 
運動療法×生理学・病態生理学
⑧運動負荷心エコーと心臓リハビリテーション

 心不全パンデミックとHFrEF・HFpEF
 正常心の運動時の生理学的な反応とHFpEFにおける運動時の病態生理
 HFpEFにおける運動負荷心エコーの役割
 エルゴメーター以外の負荷心エコーについて
 最後に
 コラム:HFpEF患者に対する運動療法の効果
 
運動療法×物理学
⑨右心不全、肺高血圧症における心臓リハビリテーションとは?

 肺高血圧症の定義と分類
 肺高血圧症におけるCPX
 IpC-PHとCpc-PHとは
 運動中の肺循環・運動時肺高血圧
 運動時肺高血圧の定義
 左室拡張障害
 運動負荷が有用な疾患・病態
 肺高血圧症のリハビリテーション
 最後に
 コラム:運動中の肺循環の正常について知りましょう
 
運動療法×予防医学
⑩心臓リハビリテーションで予防は可能か?

 文明の発展はヒトの長寿を叶え、新たな疾患をもたらした
 運動は何を予防できるか
 運動療法はなぜ心不全の予防になるのか
 心不全ステージにおける運動の予防効果
 現代の高齢心不全患者のほとんどがフレイルである
 なかなか運動が継続できないのはなぜか
 運動を継続させるにはどうしたら良いか
 最後に
 コラム:同調性バイアス
 
運動療法×感染症学
⑪COVID-19による心臓リハビリテーションの影響

 未曾有の感染症は人類の生活に大きな変革をもたらした
 緊急事態宣言下でも運動を継続したのはどのような人か
 パンデミック下で安全に運動療法を行うには
 最後に
 コラム1:インフルエンザワクチンについて
 コラム2:肺炎球菌ワクチンについて
 
運動療法×脳科学
⑫脳にとっての心臓リハビリテーションとは?

 心不全は循環制御システムの不全です
 交感神経による循環調節における生理学的洞察
 交感神経の脳入出力関係および脳内機序による制御
 運動の圧受容器反射に対する効果
 運動の脳内交感神経制御システムに対する効果
 最後に
 コラム:頭部の軽い受動的上下動は交感神経を抑制する可能性
 
運動療法×薬理学
⑬心臓リハビリテーションにおける薬剤とは?

 心臓リハビリテーションにおける薬剤について
 リハビリテーション薬剤とは?
 薬剤による心不全におけるQOLと運動耐容能の影響について
 悪液質に対する薬物療法
 循環器系薬剤と転倒との関連について
 運動模倣薬(Exercise Mimetics、Exercise Pill)とは?
 最後に
 コラム:〇〇薬と〇〇剤の違い
 
運動療法×東洋医学
⑭ヨガ・気功・太極拳は心臓リハビリテーションに役立つのか?

 はじめに
 運動処方とヨガ・気功・太極拳
 ヨガ・気功・太極拳の心疾患患者におけるエビデンス
 臨床での実践:米国の心臓リハビリテーションの現状
 最後に
 コラム:東洋医学と気
 
運動療法×解剖学
⑮心臓リハビリテーションにおける筋肉とは?

 心血管疾患における筋肉とは
 心臓リハビリテーションにおける筋肉の多角的評価
 骨格筋障害に対する治療戦略:運動療法を中心とした包括的心臓リハビリテーション
 最後に
 コラム:筋パワートレーニング
 
運動療法×加齢学
⑯高齢者における心臓リハビリテーションの意義とは?

 はじめに
 加齢における身体的変化について-サルコペニアとフレイル-
 フレイル・サルコペニアをいかに発見し評価するか
 高齢者に対する心リハのエビデンス
 高齢者における心リハの実際と注意点
 最後に
 コラム:高齢心疾患患者の人生観について
 
運動療法×栄養学
⑰心臓リハビリテーションにおける栄養とは?

 心血管疾患患者における栄養について
 GLIM基準について
 心臓リハビリテーションにおける栄養、必要エネルギーについて
 運動と食事、栄養補給のタイミング、たんぱく質摂取について
 最後に
 コラム:時間運動学、時間栄養学とは?
 
運動療法×時間学
⑱心臓リハビリテーションの新たな時間軸

 心臓リハビリテーションにおける時間軸とは?
 少子超高齢時代の心臓リハビリテーションにおける新たな時間軸
 心臓リハビリテーション活動における2つのシナリオ
 病床機能を活用する
 地域包括ケアの推進に大切なこと
 最後に
 コラム:“高齢化”の定義について
 
運動療法×デジタルヘルス学
⑲心臓リハビリテーションにAI/IoTは活用できるか?

 AI/IoTの心血管患者への応用
 運動療法とウェアラブルデバイス
 運動療法とアプリケーション
 運動療法とVR/AR
 運動療法とAI
 最後に
 コラム:Social Robotとは?
 
運動療法×遠隔医療学
⑳心臓リハビリテーションにおける遠隔医療とは?

 心血管疾患患者において遠隔医療が必要となった背景
 遠隔心臓リハビリテーションの海外の歴史
 遠隔心臓リハビリテーションの日本の歴史
 汎用遠隔心臓リハビリテーションプログラムの開発
 遠隔心臓リハの問題点
 外来型と遠隔型のハイブリッド心臓リハビリテーション
 最後に
 コラム:遠隔医療学のイノベーションとは?