※本書は『植込み型心臓デバイス認定士公式テキスト』の書名変更版となります.制度の名称変更につきましては日本不整脈心電学会のWebページにてご確認ください.日本不整脈心電学会「植込み型心臓不整脈デバイス認定士制度部会」監修による公式テキスト.認定士制度学習指導要綱を元に項立てされており,資格認定試験受験者必読のテキストとなる.デバイスの種類と特徴,病態ごとの適応,植込み手技,患者管理や合併症の対応など,関連する幅広い知識を網羅しており,医師のみならず,チームで取り組む必要がある不整脈のデバイス治療に関わるすべての医療従事者に役立つ一冊.
【目 次】
Ⅰ デバイス概論 A デバイスの構造
1.本体の構造
2.電池の構造と特性
3.リードの構造と特性
4.デバイスフォローとオームの法則
B センシングの意義と設定
1.センシングの意義
2.センシングの設定
C AV delayの意義と設定
1.AV delayの意義
2.AV delay設定
D ペーシングの意義と設定
1.ペーシングの意義
2.ペーシング閾値
3.ペーシング出力設定
4.ペーシングモード
E 不応期の意義と設定
1.不応期とブランキング
2.各社不応期
F レートの設定
1.レートの設定
2.ペースメーカの基本周期
3.レートレスポンス
G 特殊なペーシング機能
1.心房粗細動に対する機能
2.自己房室伝導優先機能
H テンポラリーペースメーカとは
1.適応
2.構造と使用方法
3.合併症と留置後の管理
I ICDの機能と設定
1.ICDの意義
2.ICDのセンシングおよび検出設定
3.ICDの治療設定
4.小児期のICD
5.日本で発売中のICD
J CRTの機能と設定
1.CRTの意義と留置
2.CRTの設定
K プログラマの使用
1.プログラマ概要
2.デバイスチェックフォロー
3.診断補助データ
Ⅱ 病態疾患概論 A 徐脈性不整脈
1.洞不全症候群(SSS)
2.房室ブロック
3.補充調律
4.徐脈性不整脈の治療
5.神経調節性失神
6.過敏性頸動脈洞症候群
B 頻脈性不整脈
1.心室不整脈
2.心房不整脈
C 基礎心疾患
1.虚血性心疾患
2.器質的心疾患
3.致死性不整脈疾患
Ⅲ 植込み手技 A 心臓解剖の基礎
1.心臓構造
2.血管構造
3.刺激電導系
B 術前検査と体外式除細動器
1.12誘導心電図
2.加算平均心電図
3.ホルター心電図
4.DC・AED
C 植込み手技の実際
1.感染予防対策
2.使用用具・使用薬剤
3.穿刺とポケット作成
4.リード留置
5.左室リードの留置
6.ペースメーカの測定
7.除細動閾値の測定
Ⅳ 患者管理と教育 A 電磁波干渉とは
1.電磁波干渉の種類
2.電磁波干渉で注意すべき機器
3.デバイスの電磁波干渉対策機能
B ペースメーカ手帳の運用
1.ペースメーカ手帳
2.手帳の取り扱いについて
3.手帳の記載内容
4.医療用具登録制度
C MRI撮像の留意点
1.MRI検査とは
2.MRIで利用される磁場と電磁波
3.デバイスに与える影響
4.条件付きMRI対応デバイス
D 遠隔モニタリングの運用
1.遠隔モニタリング概論
2.遠隔モニタリングの運用
E デバイス患者の自動車運転
1.自動車運転免許法規
2.自動車以外の乗り物について
F デバイス患者の社会福祉
1.身体障害者手帳制度
2.障害年金
G 就学・就労
1.就学について
2.就労について
H メンタルヘルスとQOL
1.PTSDとは
2.デバイス植込み患者の持つ感情
3.メンタルケアの必要性
4.ICD患者の心理的危険因子
5.メンタルケアのタイミング
6.ICDショック作動の感じ方
7.ショック治療の影響
8.ショック後患者への介入
9.患者家族に必要な指導
10.心理的評価の必要性
Ⅴ デバイス関連合併症 A 急性期合併症
1.植込み時のトラブル
2.植込み直後のトラブル
B 慢性期合併症
1.刺激閾値の上昇
2.リード断線
3.リード絶縁体不良
4.アレルギー反応(金属アレルギー)
5.皮膚圧迫壊死
6.血栓・塞栓症
7.Twiddler’s syndrome
8.ペースメーカ症候群
Ⅵ トラブルシューティング A トラブルシューティング概論
1.トラブルシューティングのステップ
B ペーシング不全
1.リード不全
2.コネクタ接続異常
3.ペーシング不全への対応
C センシング不全
1.オーバーセンシング
2.アンダーセンシング
D 別chamber干渉
1.クロストーク
2.ファーフィールドR波センシング
E 融合収縮
1.融合収縮
2.偽性融合収縮
3.偽性偽性融合収縮
F 逆行性室房同期
1.ペースメーカ介在頻拍
2.反復性非リエントリー性室房同期
G ICDの不適切作動
1.不適切作動について
H CRTにおける両室ペーシング欠落の要因と横隔膜刺激
1.心房細動
2.不応期内センシングによる制限
3.上限レートによる制限
4.T波のオーバーセンス
5.心房イベントの心室リードによるオーバーセンス
6.LVペーシング不全
7.LVペーシングの伝導遅延
8.Anodalペーシング
9.LVリード心内電位によるLV捕捉の確認
10.横隔神経刺激
Ⅶ ガイドラインと知っておくべきエビデンス
A 臨床試験・エビデンスとは
1.臨床試験の種類
2.臨床試験でよく使用される用語
B ペースメーカに関するエビデンス
1.ペースメーカに関するエビデンスの歴史
2.ペースメーカに関する日循ガイドライン
3.一歩進んだ心臓ペーシングのエビデンス
4.リードレスペースメーカ
C 植込み型除細動器(ICD)のエビデンス
1.ICDに関するエビデンスの歴史
2.非虚血性心筋症についてのエビデンス
Ⅷ デバイス感染と抜去
A デバイス感染概論
1.概要
2.病態
3.診断
4.治療
5.デバイス再植込みの時期
6.感染予防
B デバイス抜去の実際
1.概論
2.デバイス抜去に使用される機材
3.レーザー抜去手技
Ⅸ 薬剤の知識
A デバイス治療に関連する薬剤
1.抗不整脈薬
2.抗凝固薬
Ⅹ New デバイス
A Newデバイスおよび新規適応
1.完全皮下植込み型ICD
2.リードレスペースメーカ
3.植込み型ループレコーダー
4.刺激伝導系ペーシング