CAR-T 細胞療法のトリセツ**中外医学社/高折 晃史/978-4-498-22544-2/9784498225442**

販売価格
3,135円(税込み)
チームCAR-Tでの取り組み
細胞療法運用学入門
編著
高折 晃史
出版社
中外医学社
分野
 
血液

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書籍版 販売期間
2023/08/23~
JANコード
9784498225442
商品コード
9784498225442
発行 2023年8月
判型:A5判 224頁
ISBN 978-4-498-22544-2

監修:高折 晃史(京都大学医学部附属病院)
編著:新井 康之(京都大学医学部附属病院)
著:チームCAR-T(京都大学医学部附属病院)

注目の最新治療「CAR-T細胞療法」の本邦初となる解説書!

事前準備から細胞調製の実際,適応判断から投与後の合併症管理まで,紹介元施設やCAR-T実施施設で行うすべてのプロセスを,医師・看護師・臨床検査技師など多様な職種からなる本治療のトップランナー「京大病院『チームCAR-T』」が丁寧に解説.最新知見をふまえ,CAR-T細胞療法の将来展望についても解説.多職種が有機的に関わりあう細胞療法の運用・管理を体系的に捉える試みとして,筆者らが提唱する「細胞療法運用学」の実践入門書としても最適.

【目 次】
CHAPTER 1: CAR-T細胞療法の基礎知識
1-1 造血器腫瘍における新規治療の必要性
 1 造血器腫瘍発症のメカニズム
   ・がん遺伝子の活性化とがん抑制遺伝子の不活化の機序
   ・B細胞の分化成熟と発がん
   ・B細胞腫瘍の特異性とCAR-T療法
 2 B細胞腫瘍における化学療法の現状
   ・びまん性大細胞型B細胞リンパ腫
   ・濾胞性リンパ腫
 3 B細胞腫瘍における新規治療
   ・免疫チェックポイント阻害薬
   ・二重特異性抗体
   ・その他の新規治療薬

1-2 CAR-Tの基本
 1 CAR-Tの構造とその作用機序
   ・キメラ抗原受容体(CAR)の構造とCAR-T細胞
   ・CAR-T細胞の作用機序
 2 CAR-T臨床応用の歴史
   ・CAR開発以前の免疫療法
   ・CARの初期開発
   ・CARの改良
   ・B細胞腫瘍に対するCD19標的CAR-T細胞療法の開発
   ・その他の標的抗原に対するCARの開発
 3 保険診療で使用可能な製剤とその特徴
   ・CD19を標的とするCAR-T細胞療法
   ・BCMAを標的とするCAR-T細胞療法

CHAPTER 2: CAR-T細胞療法導入の準備
2-1 採用準備と施設監査
 1 チーム立ち上げの必要性と各メンバーの役割
   ・細胞療法センターの設立
   ・チームCAR-Tの立ち上げと任務
   ・臨床現場におけるチームCAR-T内での情報共有
 2 施設維持のための文書管理
   ・ノバルティスファーマ社によるGlobal Auditの経験から
   ・文書管理体系の確立
   ・施設維持のための手順書と記録書
   ・CAR-T細胞療法の実施のための文書管理
 3 FACTやISOに基づいたQMS
   ・CAR-T細胞療法における医療機関の位置づけと品質管理
   ・FACTやISOに基づくQMS
   ・品質リスクマネジメント

2-2 臨床現場での準備
 1 準備すべき手順書や記録書
   ・アフェレーシスに関する手順書・記録書
   ・細胞調製に関する手順書・記録書
   ・細胞取り扱いに関する手順書・記録書
   ・細胞投与やその後の経過観察に関する手順
   ・細胞療法運用全体に関する手順
 2 他施設や製薬会社との連携
   ・施設間連携の重要性
   ・製薬会社との連携の重要性

2-3 適格性と患者選択
 1 保険診療上の適格性と施設における受入基準
   ・B細胞性急性リンパ芽球性白血病(B-ALL)
   ・悪性リンパ腫
   ・多発性骨髄腫
 2 患者紹介のタイミングと日程調整
   ・患者紹介の最適化

CHAPTER 3: アフェレーシスと細胞調製
3-1 アフェレーシス
 1 リンパ球アフェレーシスの原理と手技
   ・バスキュラーアクセス
   ・準備
   ・採取原理と採取の実際
   ・装置関連のトラブルシューティング
 2 アフェレーシスの計画と効率化
   ・アフェレーシスの計画
   ・アフェレーシス効率化の取り組み
 3 CAR-Tアフェレーシス中の症状と患者観察
   ・アフェレーシスの合併症
   ・体動制限などによる安楽障害・ADL低下

3-2 細胞調製
 1 単核球の分離と凍結
   ・遠心
   ・上清除去
   ・凍結保護液作成
   ・凍結保護液添加,凍結バッグへの分注
   ・凍結
 2 アフェレーシス産物の品質管理と記録
   ・アフェレーシス終了から単核球分離まで
   ・単核球分離中
   ・プログラムフリーザーでの凍結保存
   ・凍結保存終了から出荷まで
 3 CD3測定の標準化
   ・機器・要員の管理
   ・検査実施

CHAPTER 4: CAR-T細胞療法前の管理
4-1 製造
 1 製造状況の確認と製造失敗の予測
   ・製造状況の確認
   ・製造失敗の予測
 2 規格外製品治験の準備と運用
   ・規格外製品とは何か
   ・規格外製品提供に関する規制
   ・規格外製品治験立ち上げのポイント
   ・スムーズな移行・実施のためのコツ

4-2 投与前治療
 1 ブリッジング療法の内容とタイミング
   ・化学療法の種類
   ・化学療法のタイミング
   ・放射線療法
 2 リンパ球除去化学療法と処方監査
   ・リンパ球除去化学療法の目的
   ・リンパ球除去化学療法の用法・用量とハイドレーション
   ・腎機能低下時の減量
   ・併用に注意する薬剤

CHAPTER 5:  CAR-T細胞投与後の管理
5-1 投与直後から急性期の管理
 1 投与管理と観察項目
   ・CAR-T細胞療法の主な副作用
   ・投与管理
   ・副作用管理(観察項目)
 2 投与直後の観察と急性期対応
   ・サイトカイン放出症候群(CRS)
   ・免疫エフェクター細胞関連神経毒性症候群(ICANS)
   ・アナフィラキシー
   ・腫瘍崩壊症候群
   ・偽増悪(pseudo-progression)
 3 CAR-T細胞療法後のICU管理
   ・CAR-T細胞療法の臨床応用
   ・ELIANA試験における知見
   ・Tisagenlecleucelの市販後の評価
   ・CAR-T細胞療法の主たる合併症であるCRS
   ・ICU管理に対する準備
   ・重症CRSの経過とマネージメントの実際
 Column CAR-T療法後の重症化と集中治療

5-2 投与後中長期の対応
 1 治療効果判定と後治療
   ・大細胞型B細胞リンパ腫におけるCAR-T療法後の治療効果判定と後治療
   ・B-ALLにおけるCAR-T療法後の治療効果判定と後治療
   ・多発性骨髄腫におけるCAR-T療法後の治療効果判定と後治療
 2 血球減少と免疫不全
   ・CAR-T療法後の血球減少
   ・CAR-T療法後の免疫不全
 3 CAR-T細胞療法後のリハビリテーション
   ・リハビリテーション視点からのCAR-T細胞療法症例の特徴
   ・CAR-T細胞療法症例に対するリハビリテーション

CHAPTER 6:  細胞療法の未来
6-1 構築すべきシステム
 1 細胞療法におけるデジタルトランスフォーメーション
   ・細胞療法におけるDXの例
   ・今後の課題
 2 細胞療法における医療安全
   ・新薬に関するリスク
   ・集中治療室入室に関する体制
   ・説明および同意の取得に関する体制
   ・適応外使用に関する体制
   ・不具合に関する対応
 3 OJTに基づいた人材教育
   ・OJTとは
   ・細胞培養加工施設(CCMT)での取り組み
   ・OJTとPDCAサイクル
   ・細胞療法を促進するために

6-2 将来展望
 1 新規細胞療法の臨床開発
   ・固形がんCAR-T療法の開発状況
   ・CAR-T細胞のoff-the-shelf製剤
   ・当院の取り組み,固形がん細胞療法チームの結成
 2 リアルワールドデータ解析による治療成績の向上
   ・臨床現場からのクリニカルクエスチョン
   ・投与後の凝固異常症
   ・投与後の電解質異常
   ・再発予測

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