臨床中毒学 第2版**医学書院/上條 吉人/978-4-260-05220-7/9784260052207**
発行 2023年10月
判型:B5判 696頁
ISBN 978-4-260-05220-7
臨床家のための「トキシコペディア」。
わが国の中毒診療のトップランナーとして精力的に活動を続ける著者が、「臨床現場で役立つ中毒学の成書」をコンセプトに、これまでの自身の経験・知見と最新のエビデンスを惜しみなく注ぎ込んだ決定版。 1章「急性中毒治療の5大原則」に続き、2章以降は中毒物質112物質をジャンル別(医薬品、農薬、家庭用品、化学・工業用品、生物毒)にまとめ、フローチャートも交えて解説する。巻末には「近年の中毒トレンド」も掲載。
【目 次】
1章 急性中毒治療の5大原則
原則 1 全身管理(1A, 2Bs, and 3Cs)
原則 2 吸収の阻害
原則 3 排泄の促進
原則 4 解毒薬・拮抗薬
原則 5 精神科的評価・治療・トリアージ
2章 医薬品
A 向精神薬
1 フェノチアジン誘導体
2 ブチロフェノン誘導体
3 非定型抗精神病薬
4 第1世代三環系抗うつ薬(TCA)
5 第2世代三環系抗うつ薬(TCA)(アモキサピン),四環系抗うつ薬(マプロチリン)
6 新規抗うつ薬(SSRI,SNRI,NaSSA)
7 リチウム
8 カルバマゼピン
9 フェニトイン(PHT),ホスフェニトイン
10 バルプロ酸(VPA)
11 ラモトリギン(LTG)
12 バルビツール酸類
13 ベンゾジアゼピン受容体作動薬
B 市販薬(解熱鎮痛薬,感冒薬)
14 アセトアミノフェン(パラセタモール)
15 アスピリン(アセチルサリチル酸)
16 イブプロフェン
17 ジフェンヒドラミン(第1世代抗ヒスタミン薬)
18 ブロムワレリル尿素
19 カフェイン
20 エフェドラアルカロイド(エフェドリン,メチルエフェドリン)
21 コデイン,ジヒドロコデイン
22 デキストロメトルファン(DXM)
C 循環器薬
23 β遮断薬
24 Ca拮抗薬
25 ACE阻害薬
26 有機硝酸塩(ニトログリセリン,硝酸イソソルビド)
27 ジギタリス強心配糖体(ジゴキシン,ジギトキシン)
D その他の医薬品
28 テオフィリン
29 ムスカリン受容体遮断薬(ビペリデン,トリヘキシフェニジル)
30 糖尿病治療薬
31 コルヒチン
32 イソニアジド(INH)
33 カンフル(樟脳)
E 覚醒剤,麻薬
34 アンフェタミン類(メタンフェタミン,MDMA)
35 コカイン
36 オピオイド類(モルヒネ,ヘロイン)
37 大麻(マリファナ,ハシッシュ,ハッシュオイル)
38 LSD(リゼルギン酸ジエチルアミド)
39 γ-ヒドロキシ酪酸(GHB)
40 5-MeO-DIPT(5-メトキシ-N,N-ジイソプロピルトリプタミン)
41 幻覚性キノコ,マジックマッシュルーム(シロシビン,シロシン)
42 イボテン酸・ムシモール含有キノコ(ベニテングタケ,イボテングタケ)
43 危険ドラッグ(合成カンナビノイド系物質,カチノン系物質)
3章 農薬
F 殺虫剤
44 有機リン
45 カーバメート(カルバミン酸塩)
46 ピレトリン類,ピレスロイド類
47 ホウ酸
G 除草剤
48 パラコート
49 グルホシネートアンモニウム塩含有除草剤
50 グリホサート・界面活性剤含有除草剤(GlySH)
51 アニリン系除草剤
52 塩素酸ナトリウム
H 殺鼠剤
53 ワルファリン,スーパーワルファリン
54 モノフルオロ酢酸
55 タリウム塩(硫酸タリウム)
I その他
56 クロルピクリン
4章 家庭用品
J 防虫剤
57 ナフタレン,パラジクロロベンゼン
K 洗浄剤
58 腐食性物質(酸性物質,アルカリ性物質)
L その他
59 ニコチン含有製品(タバコ,電子タバコ用リキッド)
60 ベンザルコニウム(BZK)
5章 化学用品,工業用品
M 炭化水素および芳香族化合物
61 天然ガス成分,石油製品(プロパン,ブタン,ガソリン,灯油)
62 シンナー(トルエン,キシレン)
N アルコール類およびグリコール類
63 フェノール,クレゾール
64 メタノール(メチルアルコール)
65 エタノール(エチルアルコール)
66 イソプロパノール(イソプロピルアルコール)
67 プロピレングリコール
68 エチレングリコール
O 重金属
69 無機ヒ素化合物(三酸化ヒ素)
70 水銀
71 鉛
72 カドミウム
73 鉄化合物
P ガス
74 一酸化炭素(CO)
75 硫化水素(H2S)
76 二酸化硫黄(亜硫酸ガス),塩化水素(塩酸ガス),アンモニア《水溶性の高い刺激性ガス》
77 塩素ガス《水溶性の中程度の刺激性ガス》
78 窒素酸化物(NO,NO2),ホスゲン《水溶性の低い刺激性ガス》
79 フロン類《フッ素を含むハロゲン化炭化水素》
80 ヘリウム
Q その他
81 二酸化炭素(CO2)
82 シアン化物
83 アジ化ナトリウム(NaN3)
84 フッ化水素酸
85 マグネシウム(Mg2+)
6章 生物毒
R 植物毒
86 トリカブト
87 幻覚性ナス科植物(ハシリドコロ,チョウセンアサガオ)《抗コリン・トキシドローム》
88 ヒガンバナ科植物(ヒガンバナ,スイセン属植物)
89 ドクゼリ属植物
90 ヨウシュヤマゴボウ
91 キョウチクトウ属植物
92 スズラン属植物
93 ナツメグ
94 イチョウ(ギンナン)
S キノコ毒
95 環状ペプチド毒キノコ(ドクツルタケ,シロタマゴテングタケ,コレラタケ)
96 ツキヨタケ《胃腸症状型》
97 クサウラベニタケ《胃腸症状型》
98 カキシメジ《胃腸症状型》
99 ニガクリタケ《胃腸症状型》
100 ドクササコ
101 コプリン群キノコ(ヒトヨタケ類),ホテイシメジ《エタノール・ジスルフィラム反応様症状型》
102 ニセクロハツ
T 魚介類
103 フグ毒(TTX)
104 パリトキシンおよびその類似毒素(パリトキシン様毒)
105 シガテラ毒(CTXs)
106 ヒスタミン(サバ亜目)
107 麻痺性貝毒(STX,GTX)
U 刺傷,咬傷
108 ハブクラゲ刺傷
109 カサゴ目魚類刺傷(オニダルマオコゼ,オニオコゼ,ミノカサゴ)
110 マムシ咬傷
111 ヤマカガシ咬傷
112 ハブ咬傷
付録
1.近年の中毒トレンド
1 グリホサート・カリウム塩を含有する除草剤中毒(2006年~)
2 硫化水素自殺(2008~2011年)
3 急性危険ドラッグ中毒(2011~2014年)
4 カフェイン含有錠剤の過量服用(2013年~)
5 ベゲタミン(R) 錠の販売中止(2016年)
2.わが国の中毒事件簿
1 有機リン
2 パラコート
3 グリホサート・界面活性剤含有除草剤(GlySH)
4 タリウム塩(硫酸タリウム)
5 ベンザルコニウム(BZK)
6 フェノール,クレゾール
7 エタノール(エチルアルコール)
8 無機ヒ素化合物(三酸化ヒ素)
9 水銀
10 カドミウム
11 一酸化炭素(CO)
12 硫化水素(H2S)
13 二酸化硫黄(亜硫酸ガス),塩化水素(塩酸ガス),アンモニア《水溶性の高い刺激性ガス》
14 シアン化物
15 アジ化ナトリウム(NaN3)
16 トリカブト
3.毒物を扱った推理小説ガイド
1 バルビツール酸類
2 コルヒチン
3 アンフェタミン類(メタンフェタミン,MDMA)
4 コカイン
5 オピオイド類(モルヒネ,ヘロイン)
6 大麻(マリファナ,ハシッシュ,ハッシュオイル)
7 イボテン酸・ムシモール含有キノコ(ベニテングタケ,イボテングタケ)
8 有機リン
9 カーバメート(カルバミン酸塩)
10 パラコート
11 タリウム塩(硫酸タリウム)
12 腐食性物質(酸性物質,アルカリ性物質)
13 ニコチン含有製品(タバコ,電子タバコ用リキッド)
14 無機ヒ素化合物(三酸化ヒ素)
15 水銀
16 鉛
17 カドミウム
18 一酸化炭素(CO)
19 二酸化硫黄(亜硫酸ガス),塩化水素(塩酸ガス),アンモニア《水溶性の高い刺激性ガス》
20 二酸化炭素(CO2)
21 シアン化物
22 トリカブト
23 幻覚性ナス科植物(ハシリドコロ,チョウセンアサガオ)《抗コリン・トキシドローム》
24 ドクゼリ属植物
25 キョウチクトウ属植物
26 スズラン属植物
27 環状ペプチド毒キノコ(ドクツルタケ,シロタマゴテングタケ,コレラタケ)
28 フグ毒(TTX)
29 麻痺性貝毒(STX,GTX)
30 マムシ咬傷
31 ヤマカガシ咬傷
4.撮影データ