口腔癌診療ガイドライン 2023年版 第3版**金原出版株式会社/口腔癌診療ガイドライン改訂合同/978-4-307-45015-7/9784307450157**
発行 2023年11月
判型:B5判 252頁
ISBN 978-4-307-45015-7
4年ぶりの改訂で総説とCQを徹底的にブラッシュアップ!
口腔癌診療に関わる医療者必携の診療ガイドライン、4年ぶりの改訂版出来。2019年版およびNCCN ガイドラインを骨格とした診療アルゴリズムに添う内容に総説をブラッシュアップし、全ての診療指針を詳細に解説する。また、新たなクリニカルクエスチョン(CQ)も、GRADEアプローチをはじめ各種の方法でエビデンスを精密に解析した。保険診療を基本とした口腔癌診療全体をカバーする、臨床でさらに使いやすくなった決定的最新版。
【目 次】
はじめに―本ガイドラインに関して―
第1章 総説
I 口腔癌(総論)
II 口腔癌の予防
III 口腔潜在的悪性疾患
IV 診査・診断
IV-A 画像検査
1 T- 原発巣
1) 舌癌
2) 口底癌
3) 頬粘膜癌
4) 下顎歯肉癌
5) 上顎歯肉癌
6) 硬口蓋癌
2 N-領域リンパ節
3 M-遠隔転移
4 その他の画像診断(含む重複癌)
IV-B 病理診断
1 細胞診
2 生検
V 治療
V-A 早期口腔癌(T1-2N0、ステージI、II)の治療
V-B 切除可能進行口腔癌(ステージIII、IV)の治療
V-C 切除不能、手術不耐/拒否 進行口腔癌(ステージIII、IV)の治療
V-D 初診時遠隔転移口腔癌(M1)の治療
V-E 再発・残存癌の治療
VI 経過観察
VII 外科療法
VII-A 原発巣の切除
1 舌癌
2 口底癌
3 頬粘膜癌
4 下顎歯肉癌
1) 下顎歯肉癌の切除方法
2) 切除範囲の選択基準
5 上顎歯肉癌・硬口蓋癌
付 気管切開術
VII-B 外科療法-再建術
1 軟組織の再建方法
2 顎骨の再建方法
VII-C 頸部郭清術
1 頸部リンパ節のレベル分類
2 頸部郭清術の基本術式
3 頸部郭清術の適応
1) 予防的頸部郭清術の適応
2) 術式の選択
4 頸部郭清術後の補助療法
VIII 放射線療法
1 小線源療法
1)低線量率の組織内照射
2)高線量率の組織内照射
2 外部照射
3 放射線療法の適応
1) 根治的放射線療法
2) 術後放射線療法
3) 緩和放射線療法、姑息的放射線療法
IX 薬物療法
1 術後化学放射線療法
2 切除不能、手術不耐/不応進行癌などに対する導入化学療法、および化学放射線療法
3 遠隔転移、放射線療法の適応がない切除不能な進行癌・再発癌など
X 支持療法(含むリハビリテーション)
1 栄養
2 リハビリテーション(摂食嚥下、頸部・上肢、ドナーサイト)
1) 摂食嚥下リハビリテーション
2) 頸部郭清後の障害
3 歯科口腔管理
1) 包括的口腔ケア
2) 口腔乾燥対策
3) 粘膜炎・口内炎対策
4) 放射線性骨髄炎の予防
5) その他機能障害への対策
6) 歯科治療
XI 緩和医療(緩和ケア)
1 疼痛管理
2 精神症状の緩和
XII BSC(Best supportive care)、終末期医療
1 栄養
2 輸液療法
3 鎮静
4 電解質異常
5 出血
6 上気道閉塞
第2章 Systematic review および Narrative reviewレポート
CQ 1 重複癌の好発部位と発生頻度は?
CQ 2 口腔癌の危険因子は何か?
CQ 3 喫煙は口腔癌の発症に影響するか?
CQ 4 飲酒は口腔癌の発症に影響するか?
CQ 5 口腔癌の前癌病変(口腔潜在的悪性疾患)である白板症の癌化率はどのくらいか?
CQ 6 病理組織学的に上皮性異形成が存在しない白板症は切除か経過観察か?
CQ 7 内向型の舌癌は表在型や外向型に比べて頸部リンパ節転移の可能性は高いか?
CQ 8 深達度(DOI)は予後と相関するか?
CQ 9 口腔癌の表面的な拡がりの診断に生体染色は有用か?
CQ10 舌癌のT- 原発巣の評価にはどのような画像検査が勧められるか?
CQ11 DOI の測定にMRI、CT、US は有効か?
CQ12 顎骨浸潤の評価にCT、PET、MRI は有用か?
CQ13 下顎歯肉癌原発巣の画像所見は臨床経過と関連するか?
CQ14 頸部リンパ節転移の診断の画像診断は何が有効か?(MRI、CT、US、PET)
CQ15 重複癌の術前評価として何が推奨されるか?
CQ16 生検(受診)から治療までの期間により予後(全生存率)は異なるか?
CQ17 口腔癌の浸潤様式は予後の判定に有用か?
CQ18 舌癌T1、T2 症例に対する組織内照射は外科療法と同等の原発巣制御率が得られるのか?
CQ19 口腔癌の原発巣切除における適切な安全域は?
CQ20 口腔癌切除手術で周囲異型上皮を切除することは、切除しないことに比べて局所制御率は良好か?
CQ21 口腔癌手術における生体染色の有用性は?
CQ22 口腔癌の外科療法において術中迅速病理診断を行うことは行わない場合より再発率を減少させるか?
CQ23 下顎歯肉癌の骨浸潤(骨吸収)が歯槽部にとどまっている症例における辺縁切除術の適応は?
CQ24 N0(舌口底)口腔癌患者に対して予防的頸部郭清術は有効か?
CQ25 N0 口腔癌でセンチネルリンパ節生検を行うことは、予防的RND より予後を改善するか?
CQ26 口腔癌術後の局所頸部再発のリスク症例に、追加治療を行うべきか?
CQ27 術後化学放射線療法(殺細胞性抗がん薬以外の薬物療法を含む)はどのような症例に施行すべきか?
CQ28 切除断端陽性の場合、放射線あるいは化学放射線療法を行うより追加切除を行うことが有効か?
CQ29 術後放射線補助療法の遅れ、中断は予後を左右するか?
CQ30 病理組織学的な予後マーカーは何が有用か?
CQ31 頸部郭清術標本の病理組織学的検索ではどのような転移様相の場合に予後不良となるか?
CQ32 切除可能進行口腔癌において、化学放射線療法(殺細胞性抗がん薬以外の薬物の併用も含む)の原発巣・頸部制御率および生存率は、放射線療法および外科療法と比較して高いか?
CQ33 術前化学療法は切除可能口腔癌患者に有用か?
CQ34 N1(Level1)に対して、選択的頸部郭清術は有効か?
CQ35 正中を越える症例で対側予防郭清は有効か?
CQ36 両側の全頸部郭清術に気管切開は有効か?
CQ37 舌癌切除術後欠損に対する再建方法で、遊離組織移植(血管柄付き組織移植)は有茎(筋)皮弁に比べて術後の機能は優れているか?
CQ38 下顎骨切除後の即時骨移植再建は待機再建に比べて有効か?
CQ39 血管柄付き骨移植による下顎再建は他の方法と比較して優れているか?
CQ40 上顎部分切除で軟組織移植は顎義歯より有効か?
CQ41 T4b は手術することにより予後を改善するか?
CQ42 N3 は手術することにより予後を改善するか?
CQ43 切除不能な初発局所進行口腔癌患者に対して、CRT(化学放射線療法)前に導入化学療法を加えることは有効か?
CQ44 導入化学療法が奏効した初発切除不能局所進行口腔癌症例に対して、手術を検討することは有効か?
CQ45 切除不能な初発局所進行口腔癌患者に対して、化学放射線療法は放射線療法単独より治療成績は良好か?
CQ46 初発局所進行口腔癌患者に対して、動注化学放射線療法を行うことは手術療法より有効か?
CQ47 遠隔転移に関する治療法は何がよいか?
CQ48 口腔癌の遠隔転移巣に対して行われる手術療法は有効か?
CQ49 局所再発に対する治療法は何がよいか?
CQ50 局所治療の適応がない口腔癌患者(遠隔転移の有無は問わない)に対して、全身化学療法は有効か?
CQ51 局所治療の適応がない口腔癌患者(遠隔転移の有無は問わない)に対して、免疫チェックポイント阻害薬は有効か?
CQ52 口腔癌一次治療後に必要な経過観察の間隔と期間は?
CQ53 治療後の経過観察でPET は有効か?
CQ54 術後経過観察で腫瘍マーカーは有用か?
CQ55 栄養状態は口腔癌治療成績と関連するか?
CQ56 免疫強化型栄養剤の周術期投与は有効か?
CQ57 放射線療法あるいは化学放射線療法を行う患者において胃瘻造設を行うことは有効か?
CQ58 舌接触補助床(PAP)は術後の機能改善に有用か?
CQ59 口腔癌患者の治療で口腔機能管理は有効か?
CQ60 放射線療法後の抜歯は可能か、可能だとしたらその条件は?
システマティックレビューグループ