こういうことだったのか!!CHDF・ECUM・PEトータルマネジメント**中外医学社/小尾口 邦彦/978-4-498-16662-2/9784498166622**

販売価格
2,750円(税込み)
編著
小尾口 邦彦(京都府立医科大学麻酔科学教室・集中治療部)
出版社
中外医学社
分野
 
集中治療医学(ICU・CCU)

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書籍版 販売期間
2023/11/28~
JANコード
9784498166622
商品コード
9784498166622
発行 2023年11月
判型:A5判 198頁
ISBN 978-4-498-16662-2

「どうすれば急性期血液浄化を安定的に運転できるのか?」そのコツと知識を詰め込んだ.

血液浄化は威力のある治療方法である.一方で侵襲的であり,一見するとその複雑さに苦手意識を持つ者も多い.だからこそ,表面上の知識ではなく仕組みからしっかり学び,強みと弱みを理解する必要がある.本書は,「どうすれば急性期血液浄化を安定的に運転できるのか?」をテーマに,読者が思うだろう疑問にも丁寧に答えている.正しく,かつ大元の知識を身に付け,最大限のパフォーマンスを発揮するのに役立つ1冊である.

【目 次】
CHAPTER 01 本書を読み進める前に

CHAPTER 02 良好な脱血にとことんこだわる
●筆者の急性期血液浄化療法オタクの原点
●中心静脈カテーテルと血液浄化用カテーテルの役割は全く違う
●良好な脱血こそが最重要ファクター
●血液浄化用カテーテルは右内頸静脈経由留置が原則
●右内頸静脈に血液浄化用カテーテル留置を導くために

CHAPTER 03 血液流量QBにこだわる読者施設のCRRT血液流量は?
●かつてCHDF as No.1とされた理由
●CRRTのスタートはCHF ●当時のCHFの限界
●日本における今日の血液流量 ●ヘモフィルターのlifetime
●安定的なCRRT運転になぜ高血液流量が必要なのか??通過時間
●安定的なCRRT運転になぜ高血液流量が必要なのか??中空糸1本あたりの圧力
●今や世界は血液流量200mL/分が標準
●もちろん脱血良好であることが大前提
●無凝固薬CRRTにおいても…

CHAPTER 04 CRRTと抗凝固薬
●CRRTに使用する抗凝固薬
●未分画ヘパリン ●ナファモスタット
●CRRTの抗凝固薬 未分画ヘパリン?or?ナファモスタット?
●アルガトロバン
●APTT・ACT測定のための採血部位
●ナファモスタットを吸着するヘモフィルター

CHAPTER 05 中心静脈カテーテル・血液浄化用カテーテルに関するtips
●ガイドワイヤー先端形状
●J型がポピュラーである理由 ●J型の最大の欠点
●J型とストレート型の特性を理解し使いこなす?
●血管留置針?or?金属針
●親水性コーティングガイドワイヤーは特に注意が必要
●細い血管留置針,特に細い金属針が好まれる理由
●Push & Stickテクニック
●22G推奨? 22Gの金属針推奨?
●細い血管留置針・金属針の問題点(細いガイドワイヤーの問題点)
●総合的なリスクマネジメントを目指して
●ガイドワイヤーの折れ目の発見
●中心静脈カテーテル先端位置推奨が変わった???
●最後に

CHAPTER 06 CRRTにおいて逆接続はタブーなのか?
●シャントを用いた維持血液透析において逆接続は悪でありタブーでもある
●維持血液透析とCRRTは違う
●血液浄化用カテーテルの構造
●CRRTにおける逆接続を考えよう
●維持血液透析とCRRTは目指す世界が違う
●かつての血液浄化用カテーテルの構造
●血液浄化用カテーテルは進化し対称形が主流になりつつある
●筆者は脱血不良時,迷わず逆接続をトライする

CHAPTER 07 意外に知られていない血液浄化用カテーテル固定具の扱い―血液浄化用カテーテルは大切に扱おう
●血液浄化用カテーテル長
●血液浄化用カテーテルの固定具
●回転翼?or?固定具
●カテーテルは大切に扱おう
●血液浄化用カテーテルのメンテナンスの実際

CHAPTER 08 透析液・ろ過液の組成を意識しよう
●維持血液透析・HDにおいては水道水を使用する
●HFはバッグ製剤を使用する
●HFはHDと融合しHDFに進化した
●血液ろ過用補充液

CHAPTER 09 透析トラウマ・CRRTトラウマを意識する
●良くも悪くも一律に物質除去
●良くも悪くも透析液・ろ過液組成に近づく
●熱損失
●維持血液透析HDで血圧が不安定となる理由
●CRRTによる循環動態不安定

CHAPTER 10 CRRTと抗菌薬投与計画とTDM
●CRRT中抗菌薬投与量設定の難しさを知ろう
●バンコマイシン?攻めの姿勢と守りの姿勢
●AUC-guided dosingへの移行
●残念ながらTDMはおおざっぱである
●症例ごとに守るのか攻めるのか判断せざるを得ない
●薬剤師におまかせするのがTDMではなく共同作業がTDM

CHAPTER 11 CRRTと栄養―急性期医療の栄養計画はタンパク質源・量を軸に考える
●アミノ酸とタンパク質の復習
●ペプチドとは ●ペプチドの吸収がアミノ酸より優れる理由
●日本の保険制度における栄養療法の仕組み
●経腸栄養剤(医薬品)をどこで使うのか?
●タンパク質は筋肉になる前に熱になる
●急性期医療重症患者に対してのタンパク質の重要性
●日本版敗血症診療ガイドライン2020
●タンパク質(源)を軸に栄養製剤の選択を考えなければならない
●重症患者管理に求められる経腸栄養製剤スペック
●濃厚流動食の「濃厚」の定義 ●静脈栄養併用も考慮する
●経腸栄養の開始は排便コントロールの開始 ●栄養の師を作ろう

CHAPTER 12 健康保険制限と言うけれど
●DPCとは
●DPCと血液浄化療法
●「15L/日を超えると保険で切られます」
●ナファモスタットにおいても同様
●「保険償還価格が設定される」≠「保険償還される」

CHAPTER 13 実際,日本の血液浄化液保険制限量では足りないのか?

CHAPTER 14 小児CRRT
●小児CRRTは循環動態を不安定とするのか?
●initial drop(イニシャルドロップ)
●血液流量QB
●脱血良好は必要条件 ●抗凝固薬
●CRRT回路への抗凝固薬注入部位
●CRRTのどのモードを使うべきか?
●CHD・CHF・CHDFのパフォーマンスの復習
●小児CRRT・究極のクリアランスを目指して
●小児の急性期血液浄化療法の3大合併症
●血液浄化用カテーテル・ヘモフィルター膜面積の選択

CHAPTER 15 ECUM
●筆者がよく受ける質問
●ECUMとは
●なぜ,「ECUMは除水だけをする」と誤解されるのか??
●なぜ,「ECUMは除水だけをする」と誤解されるのか??
●ECUMのパフォーマンス

CHAPTER 16 PE
●PEとは ●PEとHF・CHFの比較
●PEの実際・置換量の設定 ●二重ろ過血漿交換(DFPP)
●PEについて調べたいとき

CHAPTER 17 PEのエビデンスや健康保険適用がある =PE施行ではない
●4種の免疫調整療法
●PEの推奨度が高い疾患
●ギラン・バレー症候群の治療
●血球貪食症候群へPE?
●TTPとは
●患者ごとのPEの位置づけを理解しなければならない
●PEと保険適用
●結局,筆者がPEの施行を視野に入れる急性期疾患

CHAPTER 18 血液浄化療法にみる医療安全の進歩
●CRRT用血液ろ過補充液包装の改良
●血液浄化回路接続外れ事故の防止
●万が一,大量の空気が体内に注入されたら…
●PE用カラムの規格が変更された?
●犠牲者が出ないと社会は変わらない
●相場観がないことには慎重になろう