学生のための看護教育学**医歯薬出版/佐々木 幾美/978-4-263-71062-3/9784263710623**
発行 2023年12月
判型:B5判 160頁
ISBN 978-4-263-71062-3
基礎教育課程で求められる学習内容をコンパクトに編集した「看護教育学」テキスト
●1章分は1コマでの学習に適したページ数とし,学期を見通してシラバスを組みやすい全12章で構成しています
●学生さんが親しみやすいよう,前半は,身近な授業のこと,学習者としての自分たちのことについて学びます
●項目の区切りごとに要点を振り返るフキダシを設けました.復習のときに学習内容を思いだす手がかりとなります
●本書で基礎を学習した学生さん方の関心を喚起し,上級学年や大学院でさらに看護教育学を修める意欲が高まることを期待しています
【目 次】
Part 1 身近な授業から考える
Chapter 1 授業設計と学習指導案
1.授業とは
1)カリキュラムにおける授業の位置づけ
2)授業の構成要素
2.授業設計
1)教材研究
2)授業設計に必要な“3観”
3)教育技法の活用
4)授業設計に役立つ学習理論
5)学習指導案
Chapter 2 看護学実習
1.看護学教育における実習の位置づけ
2.看護学実習の意義
3.実習の特徴
4.実習環境としての条件
1)実習施設
2)実習指導者
3)実習指導体制
4)教員と実習指導者の協働と役割分担
5.看護学実習の指導の実際
1)実習指導案の作成
2)実習指導案の特徴
3)実習指導案の実際
4)実習指導で求められる教員の能力
Chapter 3 教えること と 学ぶこと
1.教えること と 学ぶこと について考える意味
2.教えること と 学ぶこと の関係
3.学ぶこととは
1)“学ぶ”の概念
2)さまざまな学び
3)教える との関係からみた 学び
4.教えることとは
1)“教える”の概念
2)教育による学習者の経験の再組織化
5.教える立場になったときに意識したいこと
Chapter 4 学習者の理解
1.発達の理解
2.学習意欲と動機づけ
1)学習意欲とは
2)学習意欲を構成している要素
3)動機と動機づけ
3.学習意欲を育むかかわり ―動機づける方法
4.成人学習理論
Chapter 5 わかること と できること
1.わかること と できること を考える意味
2.わかるとは
1)“わかる”の概念と特徴
2)“わかる”の程度
3)“わかる“ために必要な“知る”こと
3.できるとは
4.わかること と できること の関係
5.指導にいかす
1)わかることをめざす指導
2)深くわかるための具体的経験
3)できることをめざす指導
Chapter 6 クリティカルシンキングとリフレクション
1.クリティカルシンキング
1)クリティカルシンキングとは
2)クリティカルシンキングが重視されてきた背景と経緯
3)クリティカルシンキングの構成要素
4)看護におけるクリティカルシンキング
2.リフレクション
1)リフレクションとは
2)リフレクションが注目されてきた背景と経緯
3)リフレクションに対するさまざまな考え方
4)リフレクションに必要なスキル
5)リフレクションの方法
Chapter 7 教授方法
1.カンファレンスとグループディスカッション
1)準備と実施
2)カンファレンスの意義
2.ロールプレイ
1)場面と役割の設定
2)実演
3)振り返り
3.ケースメソッド
1)ケースメソッドのプロセス
2)ディスカッション(討論)形式の授業の基本原則
4.コンセプトマップ
1)コンセプトマップの活用
2)看護とコンセプトマップ
5.シミュレーション教育
1)シミュレーション教育の目的と種類
2)シミュレーション教育の流れ
3)シミュレーション教育の利点と限界
Part 2 看護職の免許取得と教育のしくみについて考える
Chapter 8 看護教育制度
1.看護師等の免許を取得できる教育機関
2.看護教育制度とは
3.学校制度
1)学校教育法での学校種別
2)学校種別による目的の違い
3)学位と称号
4)学校を設置するための基準
5)専修学校と各種学校
4.看護師等の免許取得制度
1)看護師等の免許に関する法制度
2)学校と養成所
5.看護師免許取得からみた看護教育制度のまとめ
6.准看護師教育
1)准看護師教育の歴史
2)准看護師教育の教育制度上の課題
3)高等学校での准看護師教育
7.看護大学の増加
Chapter 9 カリキュラム
1.カリキュラムと教育課程という用語
2.カリキュラムを編成する意義
3.カリキュラムの概念
1)顕在的カリキュラムと潜在的カリキュラム
2)カリキュラムの4層構造
4.看護学のカリキュラムの編成・実施・評価
1)看護学のカリキュラムの特徴
2)カリキュラム編成の手順
3)カリキュラムの実施と評価・改善
5.指定規則に示された教育内容
Chapter 10 教育評価
1.教育評価の定義と目的
2.授業評価の考え方
1)教育目標の分類体系(タキソノミー)
2)ポートフォリオ
3)ルーブリック
3.授業で活用される評価の実際
1)授業の過程で行われる評価の機能
2)学生に対するさまざまな評価基準
3)評価者(評価主体)による違い
4)授業形態と評価用具
4.カリキュラム評価
5.大学等における教育の質保証のための評価
Chapter 11 看護教員
1.看護師学校養成所に定められている教員組織について
2.教員組織の違いについて
1)看護大学・看護短期大学の教員組織について
2)看護専門学校の教員組織について
3.教育機関による教員資格の違い
1)大学教員の資格について
2)短期大学教員の資格について
3)看護専門学校の教員資格について
4)看護高校(5年一貫教育)の教員資格について
4.教員の職務内容と役割
1)大学教員の職務内容と役割
2)専門学校教員の職務内容と役割
5.専任教員養成講習会と教務主任養成講習会について
1)専任教員養成講習会
2)教務主任養成講習会
6.大学における組織的な研修について
7.看護教員を養成するうえでの課題
Part 3 看護職として働き続けることと教育・学習について考える
Chapter 12 看護職の生涯教育・生涯学習
1.生涯教育・生涯学習の概念
2.「生涯学習」概念の歴史的経緯
1)ユネスコにおける生涯教育の概念
2)OECDにおけるリカレント教育
3.日本における「生涯学習」概念の展開
4.看護職にとっての生涯教育・生涯学習の重要性
5.看護職の継続教育
6.看護職の生涯教育における継続教育の位置づけ
7.キャリアという考え方
キャリア開発(career development)