外来処方箋の書きかた、考えかた**中外医学社/青島 周一/978-4-498-12018-1/9784498120181**

販売価格
3,300円(税込み)
形式的疑義照会を減らす!
編著
青島 周一(徳仁会 中野病院薬剤師)
出版社
中外医学社
分野
 
内科系 一般

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特集
新刊
販売期間
2024/02/02~
商品コード
9784498120181
発行 2024年2月
判型:A5判 200頁
ISBN 978-4-498-12018-1

その処方箋,本当に大丈夫ですか?

処方意図不明,指示不足,記載漏れ……処方内容に関して疑義が生じれば薬剤師は処方医に照会を行う義務が生じ,それら事務的な疑義照会は多くの場合医師・薬剤師双方にとって非効率な営為となります.本書はそうした形式的疑義照会によってもたらされる非効率の解消を目指し,疑義照会を減らすための処方箋の書きかた,簡素化が可能な疑義照会の方法についてまとめました.医師・薬剤師双方の業務効率化の一助となる内容です.

【目 次】
1章 総論
  薬剤師による疑義照会の必要性と,その是非をめぐる問題点

2章 事例
 処方意図
  1 制吐剤として処方されたオランザピンの適正使用

 調整可等の指示
  2 調整使用可の指示が記載されていない処方箋

 疑義のある投与量
  3 残薬発生時の対応
  4 統合失調症患者に対するラメルテオンの処方
  5 透析患者に対する処方
  6 腎機能低下時のバラシクロビルの投与量
  7 適応症によって用法用量が異なる場合

 副作用リスク
  8 屋外での運動部に所属する高校生に対するNSAIDs外用剤の処方
  9 受験生に対する抗ヒスタミン薬の処方
  10 抗ヒスタミン薬による眠気発現リスク

 相互作用
  11 パゾパニブとプロトンポンプ阻害薬の併用

 服用日の指定
  12 服用開始時点が明記されていない場合
  13 抗菌薬点滴注射の共有がされておらずあわや同日に

 内服薬との重複が実施された例
  14 漸増(漸減)の指示が記載されていない場合
  15 増量指示が不明確で,用法用量が判別できない場合

 処方の切り替え・経過
  16 降圧薬が配合剤へ変更された場合
  17 前回の処方から薬剤が削除された場合

 禁忌疾患
  18 転院に伴う処方変更の確認
  19 臨時増量・減量後の変更前処方に戻った場合
  20 緑内障患者に対する抗コリン薬の処方
  21 残薬調整後の処方再開漏れ
  22 前立腺肥大症の患者に対する吸入抗コリン薬の処方

 内服薬用法
  23 気管支喘息に対する非選択性β遮断薬の処方
  24 リファンピシンの朝食後投与
  25 アムロジピンの1日2回投与
  26 食直前,食直後,就寝直前
  27 漢方薬の食後処方
  28 ドンペリドンの食後処方
  29 セマグルチドの食後処方
  30 ビスホスホネート製剤の月1回処方と4週間に1回の処方の違い

 処方期間
  31 隔日,週1回,月1回の処方日数

 投与期間
  32 3歳児に対するツロブテロールテープ0.5mgの処方
  33 投与日数制限のある薬剤

 重複投与
  34 他院処方の抗うつ薬と,神経障害性疼痛へのデュロキセチンの処方
  35 同効薬の重複意図がわからない処方

 用法用量
  36 頓服用法の詳細不明
  37 維持療法に加え頓用を想定している吸入薬の用法用量
  38 用法用量が承認用法と異なる場合

 外用薬の用法
  39 湿布の日数,部位,使用量の記載が不十分

 外用薬の処方量
  40 外用薬の処方単位の記載が不十分

 注射剤
  41 インスリンの用法記載が不十分
  42 インスリンの「医師の指示通り」の記載

 経腸栄養剤
  43 経腸栄養剤の味の指定

 一包化指示
  44 追加処方薬の一包化指示の消し忘れ

 同成分薬・同効薬への変更,剤形・規格変更の許可
  45 在庫,流通による製剤変更

 不適切な剤形の選択
  46 徐放錠に粉砕指示が入った場合

 処方の誤り(剤形)
  47 オキシコドン錠とオキシコドン徐放錠の処方間違い

 保険適用外使用
  48 ビタミンB12欠乏症に対するメコバラミンの処方
  49 高齢女性に対するゾルピデムの用量
  50 調剤料を算定できない処方

 保険・公費の不備
  51 公費負担医療対象薬剤の不指定

3章 それぞれの立場からみた疑義照会
  1 病院薬剤師の立場からみた疑義照会
  2 医師の立場からみた疑義照会

 謹 告
 本書記載の治療法,薬剤の投与量や投与方法などにつきましては最新かつ正確を期するよう努めておりますが,医学・医療は常に進歩しており,記載された内容が正しい内容でなくなることもございます.
 したがいまして,実際の治療に際しては常に細心の注意をはらわれるようお願いいたします.本書の記載内容がその後の医学・医療の進歩により本書刊行後に変更された場合,従来の治療法や医薬品による不測の事故に対し,著者ならびに出版社はその責を負いかねます.