最新臨床検査学講座 免疫検査学/輸血・移植検査学 第2版**医歯薬出版/窪田 哲朗/978-4-263-22400-7/9784263224007**
発行 2024年3月
判型:B5判 464頁
ISBN 978-4-263-22400-7
編:窪田 哲朗 / 藤田 清貴 / 高橋 克典 / 梶原 道子 / 細井 英司 / 国分寺 晃
「臨床検査技師国家試験出題基準(令和7年版)」準拠!定番テキスト「免疫検査学」を改訂・改題!
改正された「臨床検査技師学校養成所指定規則」にも対応!
●『免疫検査学』の改題・改訂版.
●「令和7年版臨床検査技師国家試験出題基準」対応.
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●新カリキュラムでは「免疫学的検査」,「輸血・移植検査」に科目が分かれたが,免疫学を基礎として,各章の関連を意識して一冊にまとめたテキスト.病態の知識や,領域が異なっても原理が同じ検査法などについて関連ページを表示しているので,振り返りがしやすく,系統立てた学習ができる.
●各検査内容についての情報をアップデート.
●タスク・シフト/シェアによる「成分採血」の項目を追加した.
●目的意識をもって学習に臨めるように,各節の冒頭に到達目標を設定した.
【目 次】
第1章 免疫系の仕組み
I 免疫系の構成要素
1 免疫系の概念
2 主な免疫担当細胞
3 中枢リンパ組織
4 末梢リンパ組織
5 接着分子(adhesion molecule)
6 サイトカイン(cytokine),ケモカイン(chemokine)
II 自然免疫
1 自然免疫における病原体認識の特徴
2 自然免疫の構成要素と機能
III MHC分子による獲得免疫系への抗原提示
1 抗原提示細胞による外来性抗原の取り込み
2 MHC分子
3 抗原蛋白質のプロセシング
IV 抗体の構造と機能
1 抗体の基本構造
2 各クラスの抗体の特徴
3 ポリクローナル抗体とモノクローナル抗体
V 獲得免疫
1 T細胞の抗原レセプター
2 T細胞の活性化に必要な分子群
3 T細胞活性化の生化学的経路
4 B細胞の抗原レセプターと活性化
5 ヘルパーT細胞のエフェクター機構
6 B細胞の抗体産生におけるヘルパーT細胞の役割
7 T細胞非依存性抗原
8 細胞傷害性T細胞のエフェクター機構
9 免疫反応の抑制・終息
10 腫瘍免疫
VI 補体系の役割
1 各経路の前半部分
2 各経路の後半部分
3 補体系のその他の機能
4 補体系活性化の調節機構
VII 能動免疫・受動免疫・免疫の発達と老化
1 能動免疫
2 受動免疫
3 免疫の発達と老化
第2章 免疫学的検査が有用な疾患
I 免疫学的検査が有用な感染症
1 細菌感染症
2 ウイルス感染症
3 真菌感染症
4 寄生虫感染症
II アレルギー
1 I型アレルギー
2 II型アレルギー
3 III型アレルギー
4 IV型アレルギー
III 自己免疫疾患
1 組織特異的自己免疫疾患
2 全身性自己免疫疾患(膠原病)
IV M蛋白血症・原発性免疫不全症
1 M蛋白血症
2 原発性免疫不全症
第3章 試験管内抗原抗体反応の基礎
I 抗原および抗原抗体反応
1 抗原の種類
2 抗原抗体反応の性質
3 抗原抗体反応に影響する因子
II 血清分離,抗体の精製
1 血清の分離法
2 血清の保存法
3 抗体の精製法
III 沈降反応
1 混合法
2 ゲル内免疫拡散法
IV 凝集反応
1 凝集反応に関与する抗原と抗体
2 凝集反応の機序
3 凝集反応に影響する因子
4 凝集反応の種類
5 凝集反応に用いられる担体の異常反応
V 溶解反応
1 溶解反応に関与する抗原と抗体
2 溶解反応の機序
3 溶解反応の種類
4 溶解反応の臨床応用
5 溶血素と補体の相補性
6 補体結合反応(complement fixation reaction;CF reaction)(補体結合試験,CF試験)
VI 中和反応
1 中和反応に関与する抗体
2 中和反応の種類
3 トキソイド
VII 非標識免疫測定法
1 免疫比濁法(turbidimetric immunoassay;TIA)
2 免疫比ろう法(nephelometric immunoassay;NIA)
3 ラテックス凝集免疫比濁法(latex turbidimetric immunoassay;LTIA)
4 ラテックス凝集免疫比ろう法(latex nephelometric immunoassay;LNIA)
VIII 標識免疫測定法
1 酵素免疫測定法(enzyme immunoassay;EIA)
2 発光免疫測定法
3 蛍光免疫測定法
4 イムノクロマトグラフィ(immunochromatography;IC)
5 インターフェロンγ遊離試験(interferon gamma release assay;IGRA)
6 フローサイトメトリ(flow cytometry;FCM)
IX 電気泳動法
1 免疫電気泳動法(immunoelectrophoresis;IEP)
2 免疫固定電気泳動法(immunofixation electrophoresis;IFE)
3 ウエスタンブロッティング(western blotting;WB)法
4 ラインイムノアッセイ(line immunoassay;LIA)
第4章 試験管内抗原抗体反応の応用
I 感染症の免疫学的検査
1 化膿レンサ球菌(A群β溶血性連鎖球菌,溶連菌)感染症
2 梅毒
3 クラミジア感染症
4 リケッチア感染症
4-1 日本紅斑熱
4-2 ツツガムシ病
5 マイコプラズマ感染症
6 ヘルペスウイルス群感染症
6-1 単純ヘルペスウイルス感染症
6-2 水痘・帯状疱疹ウイルス感染症
6-3 EBウイルス感染症
6-4 サイトメガロウイルス感染症
7 レトロウイルス感染症
7-1 ヒト免疫不全ウイルス感染症
7-2 ヒトT細胞白血病ウイルス1型(HTLV-1)感染症
8 ウイルス性肝炎
8-1 A型肝炎
8-2 B型肝炎
8-3 C型肝炎
8-4 D型肝炎
8-5 E型肝炎
II アレルギー検査
1 総IgE(非特異的IgE)の定量
2 特異的IgE抗体の検査
3 アレルギー関連物質の検査
III 自己免疫疾患関連検査
1 関節リウマチ関連抗体
2 抗核抗体関連検査
3 抗ミトコンドリア抗体(anti-mitochondrial antibodies;AMA)
4 甲状腺自己抗体検査
IV 免疫不全症関連検査
1 液性免疫系
2 細胞性免疫系
3 補体系
V 腫瘍マーカー検査
1 胎児性抗原
2 糖鎖抗原
3 蛋白抗原
VI 血清蛋白異常症関連検査
1 免疫グロブリン
2 温度依存性蛋白
3 遊離L鎖,κ/λ比
4 補体
5 CRP
第5章 輸血・移植のための検査学
I 輸血療法とは
1 輸血の歴史
2 輸血の目的と特性
3 輸血の種類
4 輸血に関する通達・法律(血液法)
5 輸血についてのインフォームドコンセント
II 輸血用血液製剤の種類と特性
1 血液製剤
2 供血者(献血者)の基準
3 全血採血と成分採血
4 血液製剤の種類と製造方法
5 血液製剤に対する安全対策
6 細胞保存液
7 献血者血液の検査
III 輸血の適応と製剤の選択
1 血液製剤の使用指針
2 輸血療法の原則
3 赤血球液の投与
4 血小板濃厚液の投与
5 新鮮凍結血漿の投与
6 アルブミン製剤の投与
IV 自己血輸血
1 自己血輸血の利点と問題点
2 自己血輸血の種類とそれぞれの特徴
3 貯血式自己血採血の実際
4 貯血式自己血輸血の保管管理と輸血時の注意点
V 輸血前に必要な検査
1 検査用検体
2 ABO/RhD血液型の目的
3 不規則抗体スクリーニング・同定検査および交差適合試験の目的
4 輸血時の輸血検査
5 タイプアンドスクリーンとコンピュータクロスマッチ
VI 血液型とその検査
1 血液型総論
2 ABO血液型
3 Rh血液型
4 MNS血液型
5 P1PK血液型とGloboside(グロボシド)血液型
6 Lutheran(ルセラン)血液型
7 Kell(ケル)血液型
8 Lewis(ルイス)血液型
9 Duffy(ダフィ)血液型
10 Kidd(キッド)血液型
11 Diego(ディエゴ)血液型
12 I血液型
13 Xg血液型
14 高頻度抗原と低頻度抗原
15 まれな血液型
VII 抗赤血球抗体検査
1 規則抗体と不規則抗体
2 完全抗体と不完全抗体
3 不規則抗体検査法
4 不規則抗体検査の特徴,結果の解釈
5 反応態度による抗体の鑑別
6 凝集反応の見方と分類
7 不規則抗体スクリーニングの判定法
8 不規則抗体同定検査
9 直接抗グロブリン試験と間接抗グロブリン試験
VIII 交差適合試験
1 交差適合試験の目的
2 交差適合試験に用いる検体
3 輸血用血液の選択
4 交差適合試験の方法
5 結果の解釈
6 交差適合試験の省略
7 交差適合試験の限界
IX 自動輸血検査装置を用いた輸血検査
1 カラム凝集法
2 マイクロプレート法
X 輸血検査における精度管理
1 医療関係者の責務
2 内部精度管理,外部精度管理
XI 自己免疫性溶血性貧血と自己抗体
1 自己抗体の種類と特異性
2 薬剤性の自己免疫性溶血性貧血
XII 母児間血液型不適合と胎児・新生児溶血性疾患
1 胎児・新生児溶血性疾患とは
2 血液型不適合妊娠による胎児・新生児溶血性疾患のメカニズム
3 原因となる抗赤血球抗体
4 ABO不適合妊娠とRh不適合妊娠の比較
5 母体血の間接抗グロブリン試験
6 臍帯血・新生児血の直接抗グロブリン試験
7 胎児・新生児溶血性疾患の治療と予防
XIII 輸血副反応
1 輸血副反応の種類と分類
2 溶血性輸血反応
3 血管内溶血
4 血管外溶血
5 非溶血性輸血反応
6 輸血副反応・感染症の報告体制
XIV HLA検査
1 HLA検査の種類と応用分野
2 HLAと疾患感受性
3 血小板輸血不応とHLA適合血小板
XV 血小板抗原
1 血小板抗原系
2 血小板上の抗原と検出される抗体
3 HPAの臨床的意義
4 抗血小板抗体検査法
XVI 顆粒球抗原
1 顆粒球抗原系
2 顆粒球抗原・抗体検査
3 HNAの臨床的意義
XVII 成分採血
1 成分採血の種類と原理
2 使用器具
3 手技と注意点
4 抗凝固剤
5 末梢血幹細胞採取
6 血漿採取
7 血小板採取
8 リンパ球採取
XVIII 移植
1 移植の種類
2 拒絶反応
3 移植が行われる臓器・組織・細胞
4 臓器移植に際して必要な検査
5 免疫抑制薬
6 造血幹細胞移植
付表A 免疫検査学関連の主なCD抗原
付表B 主なサイトカイン
付表C 主な接着分子
参考文献/URL