精神診療プラチナマニュアル 第3版**MEDSi/松崎 朝樹/978-4-8157-3098-7/9784815730987/978-4-8157-3097-0/9784815730970**
- 編著
- 松崎 朝樹(筑波大学 医学医療系臨床医学域 精神神経科講師)
発行 2024年3月
【通常版】
判型:三五変 304頁
ISBN 978-4-8157-3097-0
【Grande】
判型:A5変 304頁
ISBN 978-4-8157-3098-7
精神科医・精神科以外の医師・看護師・薬剤師・心理職・初期研修医・医学生のみなさまへ
このあたりまでは全員知っておいた方が良いだろう
わかりにくい精神科を、さらにわかりやすく
精神医療に必要かつ不可欠な内容をハンディサイズに収載、臨床における迷いを払拭するコンパクトマニュアル。4年ぶりの改訂に際し、精神医療に最低限必要な知識に加えて、「もう少し踏み込んで知っておきたい知識」も記述。原則として『DSM-5-TR』に疾患名を統一し、またDSMにない概念も取り上げた。全編アップデート、30頁増。拡大版(Grande)も同時発売。精神科専門医・専攻医はもちろん、他科の医師、初期研修医、看護師、薬剤師、さらには臨床心理士・公認心理師、精神保健福祉士など、幅広い職種に。
主な改訂のポイント
●『DSM-5-TR』に原則として疾患名を統一(例:双極性障害→双極症)
●『パーソナリティ症』についての記述が大幅に充実
●DSM-5-TRにはない概念・用語も多数収載(例:ガッデム症候群,愛着障害,複雑性PTSD)
●旧版よりも約30頁増、全編アップデート
【目 次】
精神診療が対象とする疾患・症状と治療薬
第1章 疾患・症状別の診断と治療各論
■落ち込む,またはハイになる「気分症」
・概要
・気分症の診断
・うつ病の診断
・うつ病の治療
・副作用について
・うつ病に伴う不安と薬物治療
・三環系(または四環系)抗うつ薬への変更
・少量の非定型抗精神病薬の補助療法
・炭酸リチウムの補助療法
・レボチロキシン(甲状腺末)の補助療法
・電気けいれん療法
・睡眠時無呼吸症候群の併存
・うつ病が十分に改善したら
・うつ病の維持期
・再発を繰り返すうつ病
・精神症性の気分症(妄想性うつ病など)
・双極性うつ病の疑い
・持続性抑うつ症
・双極症の診断
・双極症の治療
・躁状態の治療
・鎮静について
・双極症の抑うつ状態の治療
・双極症の維持期
・急速交代型の双極症
・混合性の特徴を伴ううつ病/双極症
・不安症や強迫症が併存する双極症
・気分循環症
・他の特定される双極症および関連症
・気分症につけられる特定用語
・月経前不快気分障害
・自傷や過量服薬
・ステロイド使用中の精神症状
■幻覚と妄想といえば「統合失調症」
・概要
・統合失調症
・妄想症
・統合失調感情症
・統合失調症と鑑別すべき疾患
・病的多飲水,水中毒
・カタトニア
■抗精神病薬使用中の「錐体外路症状」
・概要
・パーキンソニズム
・アカシジア
・ジスキネジア
・ジストニア
・悪性症候群
■強い不安やパニックが生じる「不安症」
・概要
・パニック発作
・パニック症
・広場恐怖症
・全般不安症
・社交不安症
・限局性恐怖症
・分離不安症
・場面緘黙(選択性緘黙)
・双極症に併存する不安症
・不安症の薬物治療:共通事項
■〇〇せずにはいられない「強迫症」
・概要
・強迫症
・双極症に併存する強迫症
・身体醜形症
・ためこみ症
・抜毛症
・皮膚むしり症
・爪噛み症
■身体の症状が気になって仕方ない「身体症状症及び関連症群」
・概要
・身体症状症
・病気不安症
・機能性神経学的症状症(変換症)
・作為症
・他の医学的状態に影響する心理的要因
■多重人格や記憶喪失が生じる「解離症」
・概要
・解離性同一症
・解離性健忘
・離人感/現実感消失症
・イマジナリーコンパニオン
■強いストレスで生じる「ストレス因関連症候群」
・概要
・心的外傷後ストレス症(PTSD)
・複雑性心的外傷後ストレス症
(複雑性PTSD)
・急性ストレス症
・遷延性悲嘆症
・適応反応症
■愛着障害
・概要
・反応性アタッチメント症
・脱抑制型対人交流症
・発達性トラウマ障害
・アダルトチルドレン
・ヤングケアラー
■拒食したり過食したり「摂食症」
・概要
・神経性やせ症
・軽度・中等度の神経性やせ症
・重度・最重度の神経性やせ症での入院
・神経性過食症
・むちゃ食い症
・回避・制限性食物摂取症
・異食症
・神経性オルトレキシア
■依存・嗜癖
・概要
・アルコール使用症
・アルコール離脱
・ウェルニッケ・コルサコフ症候群
・他の物質の使用症(依存症)
・ギャンブル行動症
・インターネットゲーム障害
・窃盗症
・窃視障害/窃触障害
■眠れない「睡眠障害」
・概要
・睡眠欲求の過剰
・不眠症
・ベンゾジアゼピン系薬を続けている人
・睡眠薬を飲んでも不眠を訴える人
・入院患者の不眠の訴え
・レストレスレッグス症候群(むずむず脚症候群)
・周期性四肢運動障害
・睡眠時無呼吸症候群
・ナルコレプシー
・過眠障害/特発性過眠症
・レム睡眠行動障害
・睡眠時遊行症/夢遊病
・睡眠時驚愕症/夜驚症
・睡眠関連摂食障害
・悪夢障害
・反復性孤発性睡眠麻痺
・概日リズム睡眠・覚醒障害
・睡眠薬
■入院中に起こる意識の障害「せん妄」
・概要
・せん妄
・通過症候群
・高次脳機能障害
■人格的な偏り「パーソナリティ症」
・概要
・猜疑性パーソナリティ症(妄想性パーソナリティ障害)
・シゾイドパーソナリティ症
・統合失調型パーソナリティ症
・反社会性パーソナリティ症
・ボーダーラインパーソナリティ症
・演技性パーソナリティ症
・自己愛性パーソナリティ症
・回避性パーソナリティ症
・依存性パーソナリティ症
・強迫性パーソナリティ症
■社会性の欠如や落ち着きのなさ「神経発達症」
・概要
・自閉スペクトラム症
・社会的コミュニケーション症
・注意欠如多動症(ADHD)
・限局性学習症
・発達性協調運動症
・児童期発症流暢症/吃音/どもり
・チック症
・知的発達症(知的能力障害/精神発達遅滞)
・反抗挑発症(反抗挑戦性障害)
・重篤気分調節症
・素行症(素行障害/行為障害)
・間欠爆発症(間欠性爆発性障害)
■物忘れなどの「認知症」
・概要
・Treatable Dementia
・アルツハイマー型認知症
・レビー小体型認知症
・血管性認知症
・前頭側頭型認知症
・正常圧水頭症
・認知症の不眠
・BPSDについて
第2章 精神科診療に必要なミニマムエッセンス
■精神保健福祉法
・任意入院
・医療保護入院
・措置入院
・応急入院
・処遇の指示
・隔離
・身体的拘束
■自動車の運転と向精神薬
■妊産婦への向精神薬の使用
第3章 向精神薬
■抗うつ薬
・概要
・SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)
エスシタロプラム/セルトラリン/パロキセチン/フルボキサミン
・SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)
デュロキセチン/ベンラファキシン/ミルナシプラン
・SSRI・SNRI以外の新規抗うつ薬
ミルタザピン/ボルチオキセチン
・三環系抗うつ薬
アミトリプチリン/アモキサピン/イミプラミン/クロミプラミン/トリミプラミン/ノルトリプチリン
・四環系抗うつ薬
ミアンセリン/セチプチリン/マプロチリン
・その他
スルピリド/トラゾドン
■気分安定薬
・概要
・炭酸リチウム
・バルプロ酸ナトリウム
・カルバマゼピン
・ラモトリギン
■抗精神病薬
・概要
・非定型抗精神病薬
アセナピン/アリピプラゾール/オランザピン/クエチアピン/クロザピン/パリペリドン/ブレクスピプラゾール/ブロナンセリン/ペロスピロン/リスペリドン/ルラシドン
・定型抗精神病薬
オキシペルチン/クロカプラミン/クロルプロマジン/スピペロン/スルトプリド/スルピリド/ゾテピン/チアプリド/チミペロン/ネモナプリド/ハロペリドール/ピパンペロン/ピモジド/プロクロルペラジン/プロペリシアジン/ペルフェナジン/モサプラミン/レボメプロマジン
■抗不安薬
・概要
・ベンゾジアゼピンやその類似物
アルプラゾラム/エチゾラム/オキサゾラム/クロキサゾラム/クロチアゼパム/クロルジアゼポキシド/ジアゼパム/トフィソパム/フルタゾラム/ブロマゼパム/メキサゾラム/メダゼパム/ロフラゼプ酸エチル/ロラゼパム
・ベンゾジアゼピンやその類似物以外の薬
ヒドロキシジン/タンドスピロン/抑肝散
■睡眠薬
・概要
・ベンゾジアゼピンやその類似物
エスゾピクロン/エスタゾラム/エチゾラム/クアゼパム/ゾピクロン/ゾルピデム/トリアゾラム/ニトラゼパム/フルニトラゼパム/フルラゼパム/ブロチゾラム/リルマザホン/ロルメタゼパム
・ベンゾジアゼピンやその類似物以外の薬
ラメルテオン/スボレキサント/レンボレキサント/プロメタジン/トラゾドン/フェノバルビタール
■注意欠如多動症治療薬
・概要
・中枢神経刺激薬
メチルフェニデート徐放錠/リスデキサンフェタミン
・非中枢神経刺激薬
アトモキセチン/グアンファシン
■抗認知症薬
・概要
・アセチルコリンエステラーゼ
阻害薬
ドネペジル/ドネペジル経皮吸収型製剤/ガランタミン/リバスチグミン
・NMDA型グルタミン酸受容体
拮抗薬
メマンチン
■抗パーキンソン病薬
・概要
・抗コリン薬
ビペリデン/トリヘキシフェニジル/プロメタジン
・ドパミン作動薬
ブロモクリプチン/プラミペキソール
■ジスキネジアの治療薬
バルベナジン
■アルコール依存症の治療薬
・飲酒欲求を低減させる薬物
ナルメフェン/アカンプロサート
・抗酒薬/嫌酒薬
シアナミド/ジスルフィラム
■電気けいれん療法
■心理検査
・知能検査
・認知症スクリーニング
・性格検査
・発達障害スクリーニング
・気分症の把握
・抑うつ状態の把握
・その他の身体/精神状態の把握
・投影法