脳神経外科手術スキルアップガイド 改訂2版**中外医学社/菊田 健一郎/978-4-498-22843-6/9784498228436**
- 編著
- 菊田 健一郎(福井大学 医学系部門 脳神経外科 教授)
発行 2024年5月
判型:B5判 292頁
ISBN 978-4-498-22843-6
脳神経外科医が卒後7年目までに習得すべき手術手技のエッセンス
若手脳神経外科医に必須の手術手技を,豊富なイラストと術中写真で視覚的に解説.ベーシックな手技から基本開頭術,頭蓋底開頭,キーホール,脊椎外科や血管内治療,神経内視鏡・外視鏡など卒後7年目程度までに習得すべき手技を幅広く収録.初心者が陥りやすいピットフォールとその回避法も論理的に説明した.細分化,専門化が進む脳神経外科領域の技術のミニマムエッセンスを統合し,知識と技術のリファインに役立つ一冊.
【目 次】
Chapter 1 皮膚切開、硬膜切開と止血、縫合
1. 皮膚切開と止血、縫合
皮膚切開
止血
縫合
2. 硬膜および静脈洞の止血と硬膜縫合
皮膚からの出血
静脈洞をまたぐ開頭
硬膜および静脈洞からの止血
筋肉からの出血
骨からの出血及びオキシドール
Chapter 2 基本開頭術の作図と皮膚切開
1. 前頭側頭開頭(動脈瘤を題材に)
本開頭の重要性
術前準備
症例1 未破裂中大脳動脈瘤における右前頭側頭開頭
症例2 混合出血における右前頭側頭開頭
再手術の症例
2. 側頭開頭[浅側頭動脈中大脳動脈(STA-MCA)吻合術、浅側頭動脈上小脳動脈(STA-SCA)吻合術]
解剖のメルクマール
STA-MCAバイパスにおける側頭開頭術
STA-MCAダブルバイパスの実際
STA-SCAバイパスにおける側頭開頭術
3. 頭頂開頭(上矢状静脈洞:SSS越え、傍正中髄膜腫を題材に)
術前の確認事項
体位
皮膚切開と開頭
4. 正中後頭下開頭
体位
皮膚切開のデザイン
皮膚および筋層切開
大孔周囲の剥離
開頭
C1の切除
硬膜切開
5. 外側後頭下開頭
対象病変
術前の確認事項
開頭範囲
開頭範囲の違い
皮膚切開~筋肉の剥離
mastoid emissary veinの処理
椎骨動脈周囲の筋肉の剥離
mastoid air cellの処理
硬膜内操作
閉頭
Chapter 3 慢性硬膜下血腫穿頭血腫洗浄術
体位・鎮静
バーホールの位置決め
皮膚切開
穿頭
硬膜切開
洗浄
閉頭
Chapter 4 脳室体外ドレナージ術
前角穿刺
後角穿刺
Chapter 5 脳室腹腔シャント術(V-Pシャント術)
Chapter 6 腰椎腹腔シャント術(L-Pシャント術)
術前評価
各シャントバルブの特徴
手術方法
シャントトラブル
Chapter 7 急性硬膜外血腫の手術
手術適応
術前準備
手術手技
Chapter 8 急性硬膜下血腫に対する手術戦略
初期診療
手術適応の判断
手術室入室まで時間的猶予がない場合
症例
手術手技
Chapter 9 頚動脈の露出と内頚動脈内膜剥離術
皮膚切開と術野の展開(左側CEAの場合)
1.広頚筋の切断
2.胸鎖乳突筋前縁の剥離と術野の展開
3.頚動脈鞘の切開と血管確保
4.内膜剥離と縫合
5.遮断解除
Chapter 10 頚椎前方アプローチ
アプローチの経路
アプローチは右側?左側?
術前準備
手術器具
麻酔
体位とセットアップ
皮膚切開
中・下位頚椎椎体前面へのアプローチ
Chapter 11 頚椎後方アプローチ
体位とセットアップ
皮膚切開
筋層切開
棘突起縦割
椎弓正中縦割
側溝の掘削,ヒンジの作成
椎弓の挙上
インプラントを用いた椎弓および棘突起の形成
閉創
Chapter 12 頭蓋底開頭・鍵穴開頭
1. Orbitozygomatic approachの開頭
対象病変
手術の実際
2. Basal interhemispheric approachのための開頭
対象病変
手術の実際
3. Anterior transpetrosal approachの開頭
対象病変
手術の実際
4. Posterior transpetrosal approachの開頭
対象病変
手術の実際
5. Far lateral approachの開頭
対象病変
術前の確認事項
実際の手術
大後頭三角
6. Keyhole approach
対象病変
術前の確認事項
準備
体位
実際の手術
Chapter 13 血管内手術
1. セットアップ
術前準備
手術台の準備
圧ラインの準備
シース
2. ガイディングカテーテルの誘導
ガイディングカテーテルの留置
3. 急性脳血管閉塞に対する再開通療法の基本手技
代表的なStent retriever(SR)
STEP1 ガイディングカテーテルの誘導
STEP2 Lesion cross
STEP3末梢確保の確認
STEP4 SRの展開
STEP5 再開通の確認
4. 脳動脈瘤に対するコイル塞栓術の基本
Step1 マイクロカテーテルのShaping
Step2 マイクロガイドワイヤーのShaping
Step3 マイクロカテーテルの瘤内への誘導
Step4 コイルの挿入
Step5 コイルの選択
コイル塞栓術におけるテクニック
5. 頚動脈ステント留置術
術前検査
周術期管理
使用デバイス
治療手技
おわりに
6. フローダイバーターその他最新治療
番外編.血管内治療における基本手技
Yコネクターのエア抜きの仕方
コイル塞栓術
Chapter 14 内視鏡手術
1. セットアップ
神経内視鏡の種類
神経内視鏡手術におけるセットアップ
第三脳室底開窓術および松果体部腫瘍生検術
血腫除去術
下垂体部腫瘍摘出術
2. 第3脳室底開窓術
適応疾患
術前効果予測と解剖学的評価
必要な解剖
道具の選択
セットアップから手術開始まで
皮膚切開から穿頭まで
シースの挿入
脳室内の観察
第三脳室底開窓
腫瘍生検
シースの抜去と閉創
3. 下垂体腺腫に対する内視鏡手術
適応
解剖
術前診断
セットアップと道具の選択
手術開始
4. 脳内血腫除去術
適応
診断と画像評価
道具の選択
セットアップから手術開始まで
穿頭と硬膜切開
穿刺とシースの挿入
血腫除去
止血
血腫除去後の止血
Chapter 15 外視鏡
1. 外視鏡のメリットと課題
2.当院でのセットアップ