慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチー,多巣性運動ニューロパチー診療ガイドライン 2024**南江堂/日本神経学会/978-4-524-21528-7/9784524215287**
発行 2024年6月
判型:B5判 192頁
ISBN 978-4-524-21528-7
監修:日本神経学会
編集:「慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチー,多巣性運動ニューロパチー診療ガイドライン」作成委員会
日本神経学会による慢性炎症性脱髄性多発根ニューロパチー(CIDP),多巣性運動ニューロパチー(MMN)のオフィシャルなガイドラインの改訂版.前版刊行以降に蓄積されたCIDP・MMNの臨床・基礎研究の進歩や最新の国際ガイドラインの内容を盛り込みつつ,日本におけるCIDP・MMNの実臨床に即して策定.臨床上重要となるクリニカルクエスチョン(CQ)について,その回答・推奨グレード,背景・目的,解説をエビデンスに基づいて詳述しているほか,疾患に関する基本的な内容やQ&Aも掲載し,臨床医の日常診療を支援する必携の一冊である.
【目 次】
第1章 CIDPの診療における基本情報
1. 疾患概念
1.1. CIDPとはどのような疾患か
1.2. 類縁疾患(抗MAGニューロパチー,自己免疫性ノドパチー)
2. 疫学
2.1. 疫学(有病率・発症率・好発年齢・性差)
3. 病態
3.1. 病態
4. 診断・評価
4.1. 診断プロセス
4.2. 診断基準(歴史的変遷を含め)
4.3. 臨床病型
4.4. 重症度評価(disability scale,impairment scale)
4.5. QOL評価
5. 検査
5.1. 電気生理学的検査(電気診断基準を含む)
5.2. 脳脊髄液検査
5.3. 画像検査
5.3.1. 超音波検査
5.3.2. MRI
5.4. 神経生検
6. 治療
6.1. 総論
6.2. 副腎皮質ステロイド薬
6.3. 免疫グロブリン療法
6.4. 血漿浄化療法
6.5. 免疫抑制薬など
6.6. リハビリテーション
7. 公的制度,患者会情報
7.1. 公的制度
7.2. 患者会情報
第2章 CIDPの診療におけるCQと推奨
CQ 1 CIDPの診断において,電気生理学的検査は推奨されるか?
CQ 2 CIDPの治療において,副腎皮質ステロイド薬治療は推奨されるか?
CQ 3 CIDPの治療において,免疫グロブリン療法は推奨されるか?(導入・維持療法)
CQ 4 CIDPの治療において,血漿浄化療法は推奨されるか?
CQ 5 CIDPの治療において,免疫抑制療法は推奨されるか?
第3章 CIDPの診療におけるQ&A
1. CIDPの病態に関連するQ&A
Q&A 1.1 CIDPの発症に関連する因子・疾患はあるか?(糖尿病,先行感染を含む)
Q&A 1.2 CIDPの増悪に関連する因子・疾患はあるか?(妊娠,感染症,ワクチン)
2. CIDPの診断におけるQ&A
Q&A 2.1 鑑別診断にはどのようなものがあるか?(臨床病型ごと)
Q&A 2.2 自己抗体を検査する意義はあるか?
Q&A 2.3 単クローン性免疫グロブリン血症を検査する意義はあるか?
Q&A 2.4 遺伝子検査の意義はあるか?
3. CIDPの診療におけるQ&A
3.1. 治療選択肢
Q&A 3.1.1 導入療法として,免疫グロブリン静注療法と副腎皮質ステロイド薬はいずれが有効か?
Q&A 3.1.2 維持療法として,免疫グロブリン療法( 静注,皮下注) と副腎皮質ステロイド薬はいずれが有効か?
Q&A 3.1.3 維持療法として,免疫グロブリン静注療法の用量・間隔をどのように決めるか?
Q&A 3.1.4 維持療法として,免疫グロブリン療法の静注と皮下注のいずれが有効か?
3.2. マネジメント
Q&A 3.2.1 治療効果をどのように判定するか?
Q&A 3.2.2 外科手術および麻酔薬は病勢に影響するか?
Q&A 3.2.3 予後不良因子は何か?
Q&A 3.2.4 高齢患者をどのように治療するか?
Q&A 3.2.5 小児患者をどのように治療するか?
Q&A 3.2.6 挙児希望の患者,妊娠した患者をどうマネジメントするか?
Q&A 3.2.7 疼痛をどう治療するか?
Q&A 3.2.8 ワクチン接種は可能か?
Q&A 3.2.9 長期例のマネジメントで気をつける点は何か?
3.3. 類縁疾患の診断・治療
Q&A 3.3.1 パラプロテイン(M蛋白)陽性のニューロパチーをどのように診断するか?
Q&A 3.3.2 抗MAG 活性を有するIgM 型パラプロテイン陽性のニューロパチーをどのように治療するか?
Q&A 3.3.3 自己免疫性ノドパチー(抗NF155抗体,抗CNTN1抗体,またはランビエ絞輪部・傍絞輪部に対するIgG4自己抗体陽性のニューロパチー)をどのように診断するか?
Q&A 3.3.4 自己免疫性ノドパチー(抗NF155抗体,抗CNTN1抗体,またはランビエ絞輪部・傍絞輪部に対するIgG4自己抗体陽性のニューロパチー)をどのように治療するか?
第4章 フローチャート
4.1. 診断のフローチャート(EAN/PNSガイドライン2021に準じる)
4.2. 治療のフローチャート(EAN/PNSガイドライン2021に準じる)
第5章 MMNの診療における基本情報
1. 疾患概念
1.1. MMNとはどのような疾患か
2. 疫学
2.1. 疫学(有病率・発症率・好発年齢・性差・遺伝的背景)
3. 病態
3.1. 病態
4. 診断・評価
4.1. 診断プロセス
4.2. 診断基準
4.3. 重症度評価
5. 検査
5.1. 電気生理学的検査(電気診断基準を含む)
5.2. 抗ガングリオシド抗体検査
5.3. 脳脊髄液検査
5.4. 画像検査
6. 治療
6.1. 免疫グロブリン療法
6.2. リハビリテーション
6.3. 免疫抑制薬
第6章 MMN の診療におけるCQと推奨
CQ 1 MMNの診断において,電気生理学的検査は推奨されるか?
CQ 2 MMNの治療において,免疫グロブリン療法は推奨されるか?(皮下注,維持を含む)
CQ 3 MMNの治療において,免疫抑制療法は推奨されるか?
第7章 MMNの診療におけるQ&A
Q&A 1 MMNの発症や増悪に関連する因子・疾患はあるか?(薬剤,先行感染,ワクチン,悪性腫瘍)
Q&A 2 鑑別診断にはどのようなものがあるか?
Q&A 3 難治例をどのように治療するか?
Q&A 4 補助的な治療にはどのようなものがあるか?
Q&A 5 治療効果をどのように判定するか?
Q&A 6 治療の継続・中止をどのように判断するか?
Q&A 7 挙児希望の患者,妊娠した患者をどうマネジメントするか?
Q&A 8 ワクチン接種は可能か?
Q&A 9 長期例のマネジメントで気をつける点は何か?