必ず上達 ソケットプリザベーション**クインテッセンス出版/森本 太一朗/978-4-7812-1009-4/9784781210094**
必ず上達シリーズ
インプラント初心者でもできる骨造成
発行 2024年6月
判型:A4判 152頁
ISBN 978-4-7812-1009-4
低侵襲でシンプルな外科処置でできる!抜歯窩温存&骨欠損再建手技の入門書
インプラント埋入予定部位の抜歯窩に、さらなる骨吸収の抑制と十分な骨量の獲得のため、ソケットプリザベーションが必要となる。本書では、なるべく大きな切開や剥離なしでできる患者・術者両者にやさしい手技を中心に伝授する。各種メンブレンや骨補填材料の選び方・使い分け、適応・非適応症例の見極めなども丁寧に解説。インプラント治療を始めたい初心者にも取りかかりやすく、また治療の幅を広げたいドクターにもおすすめ!
【目 次】
はじめに
なぜ今,ソケットプリザベーションなのか?
CHAPTER 1 ソケットプリザベーションの基礎情報
Ⅰ.背景(歴史)
Ⅱ.用語の定義
Ⅲ.歯科治療におけるソケットプリザベーションの位置付けとその応用
CHAPTER 2 抜歯窩周囲組織の形態変化
Ⅰ.歯周組織の構造
Ⅱ.モデリングとリモデリング
Ⅲ.抜歯窩の治癒過程
①炎症期 / ②増殖期(抜歯後約 3 ~14週間)/ ③治癒期(抜歯後約 3 か月以降)
CHAPTER 3 ソケットプリザベーションのための骨補填材料
Ⅰ.ソケットプリザベーションにおける骨補填材料の役割
Ⅱ.骨補填材料の種類
Ⅲ.骨補填材料の特徴
①自家骨 / ②他家骨(同種骨)/ ③異種骨 / ④人工骨
CHAPTER 4 ソケットプリザベーションのためのメンブレン
Ⅰ.メンブレンの役割
Ⅱ.吸収性メンブレン
Ⅲ.非吸収性メンブレン
① d-PTFEメンブレン / ② e-PTFEメンブレン(延伸PTFEメンブレン)/ ③改良型 e-PTFEメンブレン
CHAPTER 5 基本的な術式とその特徴
Ⅰ.基本的な術式
①局部麻酔 / ②抜歯 / ③切開・剥離 / ④掻爬 / ⑤メンブレンのための?離 /
⑥メンブレンの調整と骨補填材料の準備 / ⑦メンブレンの設置と骨の補填 /
⑧縫合 / ⑨術後の注意事項と管理 / ⑩術後経過 /
⑪非吸収性メンブレンの除去 / 薄い粘膜からのメンブレンの透過
症例 A 下顎左側第一大臼歯の歯根破折と分岐部にパーフォレーション
症例 B 他院にて下顎右側第一大臼歯抜歯 3 か月後(不十分な掻爬により骨は不完全再生)
症例 C 下顎左側第二大臼歯(薄い舌側粘膜)
Ⅱ.ソケットプリザベーションにおける本法の特徴
Ⅲ.難易度分類
①骨欠損の形態による難易度 / ②隣接面の残存骨幅と歯間乳頭の幅による難易度 /
③部位別の難易度 / ④予知性の高さ
症例 D 骨欠損のサイズが難易度に直結するわけではない
Ⅳ.ソケットプリザベーションを行うタイミング
①抜歯と同日に行う / ②抜歯後の別日に行う
Ⅴ.フラップの取り扱い
症例 E 上顎右側第一大臼歯(あえて切開・剥離をせずに対応した症例)
Ⅵ.単独歯と複数歯
症例 F 下顎左側第一大臼歯・第二大臼歯の 2 歯欠損(シンプルな対応)
症例 G 上顎左側第一小臼歯~第二大臼歯の 3 歯欠損(最低限の切開で対応)
Ⅶ.移植骨が十分に硬化しない場合
①治癒期間の不足 / ②血液供給不足 / ③メンブレンの封鎖性が不十分 /
④既存骨レベル以上の骨補填 / ⑤年齢,喫煙
症例 H メンブレン周囲の部分的感染によりソケットプリザベーションによる結果が不十分だった症例
CHAPTER 6 残存骨形態による難易度別ソケットプリザベーション症例
Ⅰ.残存骨形態による難易度分類
LEVEL 1 : 4 壁性(骨欠損なし)
症例 A 近心根根尖まで骨吸収した下顎大臼歯へサイトプラストとPurosを使用した症例の治癒過程
症例 B C 4となった上顎小臼歯へサイトプラストとPurosでソケットプリザベーションを行い,Guideで治療した症例
LEVEL 2 :頬側骨 or舌側骨欠損
症例 C 近心根破折した下顎大臼歯へサイトプラストとPurosを使用した症例
症例 D 2 種類のサイトプラストと,ガイストリッヒ バイオオスとPurosを使用した上顎臼歯部で 3 歯の抜歯を行った症例
症例 E チタンフレーム強化タイプのサイトプラスト,ガイストリッヒ バイオオスとPurosを使用した上顎臼歯部症例
症例 F 頬側の骨欠損は大きいが,あえて切開をせずにソケットプリザベーションを行った上顎第一大臼歯症例
症例 G 下顎小臼歯へネオジェンとPurosを使用してブリッジで対応した症例
症例 H チタンフレーム強化タイプのサイトプラストとPurosを使用した下顎小臼歯症例
LEVEL 3 :近心骨 or遠心骨欠損(残存骨が薄い)
症例 I 下顎小臼歯へガイストリッヒ バイオガイドとPurosを使用した症例
症例 J&K ガイストリッヒ バイオガイドとPurosを使用した症例の治癒過程
ガイストリッヒ バイオガイドとサイトプラストの比較
LEVEL 4 :頬側骨 or舌側骨欠損+近心骨 or遠心骨欠損(残存骨が薄い・LEVEL 2 と 3 の混合)
症例 L サイトプラストとPurosを使用して 2 度ソケットプリザベーションを行った上顎臼歯部症例
症例 M サイトプラストとPurosを使用した下顎臼歯部症例
LEVEL 5 :頬側骨+舌側骨欠損(垂直性)
症例 N サイトプラストと,ガイストリッヒ バイオオスとPurosを使用した下顎前歯部症例
Ⅱ.新しいソケットプリザベーションの術式による適応症の拡大
CHAPTER 7 ソケットプリザベーションの適応除外症例とは?
Ⅰ.ソケットプリザベーションの適応除外症例とは?
①急性炎症(膿瘍形成,排膿)がある場合 / ②骨欠損の領域が解剖学的構造体に接している場合 /
③骨欠損にアンダーカットがある場合 / ④とくに頬側や舌・口蓋側の残存骨が薄い場合 /
⑤術野が明確に明示できない場合 / その他
症例 A 下歯槽神経の近くまで骨欠損が広がっている症例
症例 B 骨欠損にアンダーカットがある症例(下顎右側第一大臼歯)
症例 C 骨欠損にアンダーカットがある症例(下顎左側第一大臼歯)
症例 D 口蓋側の残存骨が薄い症例
Ⅱ.ソケットプリザベーション適応除外症例のリカバリー
CHAPTER 8 解剖学的に“とくに”注意が必要な症例
解剖学的に“とくに”注意が必要な症例とは?
①解剖学的構造体に骨欠損領域が近い症例 / ②骨補填材料の安定やメンブレンの固定が困難な症例 /
③欠損形態が複雑でサイズも大きい症例
症例 A 欠損部が神経と接近している症例
症例 B ボーンタックを用いる症例
症例 C 骨欠損範囲が大きい症例