MICS指南 成功は細部に宿る**メディカ出版/宮本 伸二/978-4-8404-8498-5/9784840484985**

販売価格
13,200円(税込み)
低侵襲心臓手術テクニック WEB動画135本付き
編著
宮本 伸二
出版社
メディカ出版
分野
 
循環器一般

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特集
新刊
販売期間
2024/06/25~
商品コード
9784840484985
発行 2024年6月
判型:B5判 176頁
ISBN 978-4-8404-8498-5

【編 集】
日本低侵襲心臓手術学会

【責任編集】
宮本 伸二(大分大学 心臓血管外科 教授)
中村 喜次(千葉西総合病院 心臓血管外科 主任部長)

MICSにかかわるすべての心臓外科医必携

MICSは今後さらに導入施設が増え、標準手術化が進む。そのために共有が必要な技術・知識を網羅し、細分化したテーマごとに複数のエキスパートの方法・工夫・こだわりを紹介。豊富なWEB動画でリアルなテクニックを学び、その手技・考え方の詳細をつかめる初の書籍。

第一線で活躍する低侵襲心臓手術のエキスパートらのテクニックの細部を“動画”で確認できる!

術前プランニング、体位とポート作成、送脱血管挿入、脱血不良予防・対策、心膜切開・牽引など、イラストや写真を用いながらエキスパートたちの手技や考え方を紹介。

豊富な動画でMICSのリアルなテクニックを学べる、ほかにはない一冊!

【目 次】
・序文
  
1.術前プランニング
 ■CTの活用
  1)MICSを成功に導くために
  2)術前CTチェックは成功への第一歩
  
2.体位とポート作成
 1.僧帽弁
  1)直視でのコツ.右ひじを曲げてより背側.主創から2肋間離れたカメラポート
  2)3D内視鏡を用いる場合
 2.大動脈弁
  1)大動脈弁置換での側方開胸・セッティング
  2)胸腔鏡下大動脈弁置換の体位とポート配置
  3)拡大手術も可能な腋窩切開でのMICS AVR
 3.CABG
  1)MICS多枝バイパスの基本体位
  2)MICS CAGBでの第一ステップ
  
3.送脱血管挿入
 1.送血管挿入
  1)安全重視の送血管挿入
  2)腋窩動脈への安全な送血管のカニュレーション
  3)総大腿動脈への送血管留置
  4)中枢穿刺,大腿深動脈>浅大腿動脈で虚血の心配なし
  5)PercloseTM2本使用で良好な止血を
  6)安全な上行大動脈への送血管挿入
 2.脱血管挿入
  1)脱血管先端を挿入してからワイヤーを進める方法
  2)①総大腿静脈への脱血管留置
  2)②右内頸静脈への脱血管留置
  3)透視装置を用いた脱血管挿入
  4)エコーガイドのみで行う経皮的送脱血管挿入法.挿入時の左手が基本
  
4.脱血不良予防・対策
 1.鉄壁の2本脱血
 2.脱血不良時のBail out
  
5.心膜切開・牽引
 1.僧帽弁
  1)李教授伝授心膜逆L字切開
  2)安全な心膜切開と調整可能な牽引
  3)視野展開と止血のコツ
  4)ワッカを使った工夫
 2.大動脈弁
  1)MICS-AVRにおける心膜牽引
  2)心膜牽引による外科的視野の最適化
 3.CABG
  1)良好なMICS CABGにおける視野確保のための第一歩
  2)良好な視野を得るための第一段階
  
6.心筋保護液注入針固定
 1.心筋保護液注入針と遮断鉗子の干渉を避けるテクニック
 2.心筋保護液注入針留置のすべて
 3.確実なダブルスネア法
  
7.RCP
 ■挿入方法
 MICSでブラインドでRCPカニューレを挿入するコツ
  
8.大動脈遮断
 1.僧帽弁
  1)Chitwood1 術野視野展開を考慮した安全かつ確実なTransverse sinusでの大動脈遮断
  1)Chitwood2 確実なクロスクランプ
  1)Chitwood3 日本人向けのChitwood鉗子を使用した確実な遮断
  2)Flexible1 Flexible鉗子を用いた遮断と心筋保護液追加投与のコツ
  2)Flexible2 安全な大動脈遮断
 2.大動脈弁
  1)Chitwood1 Chitwood遮断鉗子を用いた遮断
  1)Chitwood2 右肺動脈頭側での安全かつ確実な大動脈遮断
  2)Flexible1 Flexible遮断鉗子では特にルート圧の確認を
  2)Flexible2 AY Cygnet鉗子を用いた大動脈遮断
  
9.視野確保
 1.部分鏡視下
  1)僧帽弁1 肺癒着への対処法と安全な横隔膜スティッチ
  1)僧帽弁2 適切な視野確保のために
  1)僧帽弁3 ポート設置から僧帽弁輪糸かけまでのすべて
  1)僧帽弁4 右前側方開胸における良好な視野と美容整容性の両立
  1)僧帽弁5 視野確保のためのシャフト固定のコツ
  2)大動脈弁1 側方アプローチでの視野確保
  2)大動脈弁2 大動脈弁の展開
  3)三尖弁1 5-0ポリプロピレン糸での牽引の妙
  3)三尖弁2 三尖弁の視野確保のコツ
  4)CABG1 Stepwise exposureによる視野確保
  4)CABG2 エキスパートが行っているMICS CABG視野確保
 2.完全鏡視下
  1)僧帽弁1 2D完全鏡視下MICSによる僧帽弁展開のすべて
  1)僧帽弁2 カメラ位置を最優先しポート配置
  1)僧帽弁3 良好な僧帽弁術野を得るために
  1)僧帽弁4 僧帽弁完全内視鏡下手術の視野展開
  2)大動脈弁1 心膜と大動脈壁と交連部の吊り上げで大動脈弁の視野確保
  2)大動脈弁2 45度内視鏡を用いた前胸部または前側胸部からの完全鏡視下AVR
  3)三尖弁1 完全鏡視下MICSにおける三尖弁視野確保の工夫
  3)三尖弁2 僧帽弁が見えれば三尖弁も見える
  
10.左室(左房)ベント挿入
 1.僧帽弁
  1)バスケットサクションを用いたベンティング
  2)左房切開からのFlexible Suckerによる視野確保
 2.大動脈弁
  1)ベントは浅めがポイント
  2)視野を妨げないベント留置の工夫
  
11.弁輪糸かけ
 1.僧帽弁
  1)形成1 確実な僧帽弁輪形成のために
  1)形成2 自分に合ったスタイルを見つけて確実に行う
  1)形成3 ワーキングスペースの作り方,段階的運針と左手の視野展開
  1)形成4 MICSで確実に弁輪を拾う方法
  1)形成5 正中切開と内視鏡下の両方で使用できる糸かけ
  2)置換1 弁尖を利用した視野確保
  2)置換2 ワーキングスペースの確保,mattress sutureとsupra-annular position
 2.大動脈弁
  置換1 糸かけにおけるtips
  置換2 ワーキングスペース確保,単結節運針とマットレス運針
 3.三尖弁
  形成1 右冠動脈を損傷しない三尖弁輪の糸かけ
  形成2 組織の損傷に注意し,愛護的な操作を心がける
  
12.糸結び
 1.一人結び
  ノットプッシャーでの糸結びはMICSにおける最重要技術
 2.二人結び
  1)三連続女結びとそれに続く軸糸の牽引
  2)術者と助手の息の合わせ方
  3)二人結びの基本.スリップノットテクニック
  
13.弁輪サイズ決定
 ■僧帽弁
 1.Rigidは前後径・横径,Flexibleは周径・面積
 2.誤差を防ぐ弁輪サイズ決定
  
14.僧帽弁形成人工腱索・長さ決定,固定方法
 1.loop techniqueによる僧帽弁形成
 2.ループ法以外 人工腱索に目印を.最後はターニケットで決定
  
15.左心耳処理
 1.MICS僧帽弁形成あるいは大動脈弁置換時に行う左心耳閉鎖
 2.左房内腔からの左心耳閉鎖法の工夫
 3.右小開胸MICSでの僧帽弁,大動脈弁手術時に行う左心耳閉
  
16.逆流テスト(基部空気の処置含む)
 ■僧帽弁
 1.心筋保護液を用いた逆流テスト
 2.加圧モニタリングに注意して液を注入
 3.冠動脈への空気塞栓を起こさない水テスト
 4.確実なエア抜きによる心筋障害予防
 5.逆流テストの勘所
 6.テストは心筋保護液注入しながら,左室は過度に張らすな
  
17.空気抜き
 1.僧帽弁
  1)step by stepで行う空気抜き
  2)CPカニューラを用いた空気抜き
 2.大動脈弁
  1)CPカニューラを使用しない空気抜き
  2)空気抜きは大動脈閉鎖しながら
  
18.ペースメーカーリード留置方法
 1.心停止中に心筋リードを縫着
 2.MICSでのペースメーカーリード固定
  
19.心膜閉鎖
 1.疎な心膜閉鎖
 2.胸腺脂肪からの止血を兼ねた閉鎖法
  
20.切開部閉鎖方法
 1.上行大動脈
  1)直接縫合困難なら無理せずパッチ拡大
  2)Two-layer closure.ポンプを止める前に止血を
 2.左房
  1)安全確実な閉鎖方法
  2)左房閉鎖は簡潔確実に
 3.右房
  拡大右房を確実に閉鎖するために
  
21.止血(止血剤使用含む)
 1.CP刺入部位
  1)外膜を利用する困ったときのLarge purse string法
  2)二重タバコ縫合による確実な止血
  3)安心確実な止血方法
 2.大動脈縫合部
  1)大動脈が脆弱なら自己心膜サンドイッチ法で閉鎖
  2)効果的な大動脈縫合部の止血
 3.脱・送血管抜去部
  1)皮下を這わせた穿刺で皮膚一時的縫合のみ.圧迫必要なし
  2)脱・送血管抜去の基本手技
 4.胸壁
  1)尿道バルンによる圧迫止血
  2)確実な胸壁の止血
  
22.ドレーン留置方法
 1.STRATAFIXでドレーン抜去後も美しく
 2.胸腔背側に留置し有効なドレナージを
 3.新たな皮膚切開を行わないドレーン留置
  
23.術後管理
 1.疼痛管理が患者満足度を上げる
 2.MICS術後管理のポイント
 3.MICS成功のためのディテール
  
番外編 Rapid deploy valve
 ■Intuity
  柔軟なシャフトはアプローチ選択を柔軟に.サイジングが重要
 ■Perceval
  MICS+Sutureless valveの相乗効果を引き出す方法
  
・WEB動画の視聴方法
・おわりに