ペリオドンタル・デブライドメント プラス1**医歯薬出版/大野 純一/978-4-263-44747-5/9784263447475**
発行 2024年9月
判型:A4判変 128頁
ISBN 978-4-263-44747-5
編著:大野 純一
著:光家 由紀子 / 加藤 雄大 / 倉治 竜太郎
「歯周基本治療」復権の時代が来た!SRPからデブライドメントへ!
●「日本人の歯根ってこんなカタチだったの?」「毎日のように使う超音波スケーラー,なにがアップデートされたの?」「SRPとデブライドメント,なにが違うの?」・・・・・・歯周基本治療の世界は,いまやすっかり変わっています!
●超音波インスツルメントを使いこなし,歯周基本治療のワールドスタンダードに追いつくための4つの講義とプラス1の補講,ぜひお読みください.
【目 次】
まえがき
講師顔ぶれ
第0講
第1講 歯根形態を知ろう
はじめに―歯根の臨床形態学を学ぼう―
1 上顎前歯
1)歯根の形態
2)歯根数
3)根面溝・根面隆線の発現率
4)臨床での注意点やポイント
2 上顎小臼歯
1)歯根の形態
2)歯根数
3)根面溝の発現率
4)根分岐部の発現率
5)臨床での注意点やポイント
3 上顎大臼歯
1)歯根の形態
2)歯根数
3)陥凹の発現率
4)根分岐部
5)歯根離開度
6)臨床での注意点やポイント
(1)コンタクトポイントと根分岐部の位置関係
(2)根分岐部開口部の広さとインスツルメントの選択
(3)ルートトランクの長さ,根分岐部の位置
4 下顎前歯
1)歯根の形態
2)歯根数
3)根面溝の発現率
4)臨床での注意点やポイント
5 下顎小臼歯
1)歯根の形態
2)歯根数
3)根面溝の発現率
4)臨床での注意点やポイント
(1)根面溝の起始部
(2)下顎犬歯と小臼歯歯間の関係
6 下顎大臼歯
1)歯根の形態
2)歯根数
3)根面溝の発現率
4)根間稜
5)歯根離開度
6)臨床での注意点やポイント
(1)根分岐部開口部の広さとインスツルメントの選択
(2)ルートトランクの長さ,根分岐部の位置
(3)下顎大臼歯部歯間の関係
7 イレギュラーな歯根形態
1)陥凹・根面溝
2)口蓋側根面溝
3)根間稜
4)樋状根
5)エナメル突起(エナメルプロジェクション,エナメル棘)
6)エナメル真珠(エナメル滴)
8 臨床に必要な歯根形態学のまとめ
(1)歯根の長さ
(2)歯根の数
(3)歯根の分岐部入り口の位置
(4)歯根の断面形態
(5)80%以上の割合で根面溝が存在する部位
付録 ざっくり把握 日本人の歯根形態
付録動画と資料PDFのご利用について
第2講 超音波インスツルメント
1 超音波インスツルメント登場の経緯
2 超音波インスツルメントの効果
1)超音波振動
2)イリゲーション(irrigation)
3)キャビテーション(cavitation)とマイクロストリーミング(acoustic microstreaming)
3 超音波インスツルメントの分類
4 チップの選択
1)段階的アプローチ(Staged Approach)の理解
2)スケーリングフェーズ
3)デブライドメントフェーズ
5 パワーと注水の設定
6 インスツルメンテーション時の原則
1)Step 1:ハンドピースの把持とレストの確保
2)Step 2:チップの当て方
(1)“r”コンセプト(デブライドメント時)
(2)スケーリングフェーズ
(3)デブライドメントフェーズ
3)Step 3:チップと根面の接触角度と接触圧
4)Step 4:ワーキングストローク(stroke)とモーション(motion)
(1)水平ストローク
(2)斜向ストローク
(3)垂直ストローク
7 根分岐部病変に対する超音波デブライドメントの効果
8 その他の臨床的な留意点
1)チップと機械の個体差
2)チップの摩耗
3)非純正チップのリスク
4)患者さんの不快感
おわりに
第3講 歯周基本治療におけるインスツルメンテーション
1 歯周炎は炎症性疾患
2 歯周基本治療の現実的なゴール
3 歯周組織の治癒
4 歯周基本治療の効果―“ポケット閉鎖”という概念―
5 歯周基本治療の有効性
6 インスツルメンテーションの異なる概念
7 デブライドメントとSRPの使い分け
8 インスツルメントの使用順序
9 歯周治療の効率化―従来法(分割法)vs1回法―
1)1回法のメリット
2)1回法のデメリット
(1)口腔衛生指導の機会減少
(2)痛みのコントロール
(3)全身への負担
3)1回法の適応症
10 再評価後のインスツルメンテーション
11 根面のマネジメントに使用されるその他の器具
1)エアアブレージョン
2)歯科用レーザー
第4講 インスツルメンテーション後の治癒とその維持―メインテナンスの誤解と常識―
はじめに―メインテナンスにおける用語の問題―
1 メインテナンスにおける歯肉縁下デブライドメント
1)繰り返しのデブライドメントより“縁上ファースト”
2)歯肉縁下デブライドメントを行う場合
3)プラークコントロールのないメインテナンスに治療効果はあるのか?
4)メインテナンスの中で最も大切なステップは?
2 メインテナンス患者の2つのタイプ―PTPコンセプト―
1)TPTとPTP―予防管理型の歯科医院とは―
2)PTPに必要なのは?
3 メインテナンスの予後に関わる留意事項
4 安定した歯周組織・不安定な歯周組織
1)歯周治療のゴール―すべての歯周ポケットを3mm以下とすべきか?
2)骨縁下欠損があると歯周病が進行する?
(1)骨縁下欠損の長期予後
(2)骨切除や歯周組織再生療法を行ったほうが骨縁下欠損の予後は良い?
3)根分岐部病変の予後は?
5 メインテナンス環境を整備する抜歯の基準
1)メインテナンス前における抜歯の診断・判断が長期安定の鍵
2)埋伏智歯の予防的抜歯は必要か?―第二大臼歯遠心のマネジメント―
3)いわゆる「妥協的メインテナンス」について
6 メインテナンスのプラン
プラス1(補講)
あとがき