看護師に役立つ レポート・論文の書き方 第6版**金芳堂/髙谷 修/978-4-7653-2009-2/9784765320092**

販売価格
2,530円(税込み)
編著
髙谷 修
出版社
金芳堂
分野
 
看護教育

数量

特集
新刊
販売期間
2024/10/01~
商品コード
9784765320092
発行 2024年10月
判型:A5判 155頁
ISBN 978-4-7653-2009-2

-文章力向上に必要な学習方法は他律的な「させられ学習」ではなく、自律的な「する学習」である-

レポートや論文、看護記録、申し送り状、ケーススタディなどを書く機会の多い看護師たちの中には「レポートや論文が書けない」「文章を書くのが苦手」という意識を持ち、書けない悩み、書くことへの苦手意識に悩まされている人たちもいます。

本書はそんな看護師たちの問題を解決すべく著者独自の持論で書き下ろされたものであり、文章を書く基本のルールがわかりやすく解説されています。そのなかで著者は、起承転結の文章構成には否定的で論文には不適切であると指摘し、本書では結論から述べる三分節法を推奨しています。闇雲に文章を書くのではなく、羅針盤や航海図にあたる基本的なルール(法則)を守り、三分節法の文章構成方法を習得することが、文章力向上への道だと説いています。

多くの看護師たちの「書けない悩み」が、「書き方がわかった」「新人看護師への指導のコツがつかめた」「書くことが好きになった」という声につながる一冊です。

【目 次】
1章 文章の基本(3段・常体文・1文40字・初めに結論)
 1.文章は3段落構成で書く
 2.文章は、まず結論を第1文に書く
 3.論文は常体文で書く
 4.1文は40字程度で書く
 5.その他の留意点
 
2章 文章を書く意義
 1.書く前の3段階
 2.文章を書く意義
 3.課題としてレポートを書く意義
 4.小論文を書く意義
 5.課題レポートの書き方
 6.書くことは対話である
 
3章 読点・漢字・仮名の基準
 1.読点の打ち方に基準はない
 2.漢字使用の基準
 3.「仮名遣い」と「送り仮名」の基準
 
4章 良い文章の秘訣
 1.自分を他者の立場に置いて書く
 2.体験を言語に翻訳する
 3.その他の良い論文の要素
 4.推敲能力を高める
 
5章 看護観「患者に提供する援助」
 1.看護観には看護体験を書く
 2.全体の構成の仕方(題・第1文・体験・引用文・看護師の役割)
 3.看護観の例
 4.主な看護理論家と理論
 5.「看護」と「看護観」
 
6章 看護研究と事例研究
 1.看護研究と文章力
 2.事例研究(ケーススタディ)
 3.調査研究(リサーチ)
 4.その他の研究
 
7章 不適切な専門用語
 1.三大誤語(体位交換、熱発、中心静脈栄養)
 2.四大不快語(指摘、対象、コンプライアンス、指示)
 3.三大避語(声かけ、してもらう、させる)
 4.三大不適切語(断定、疑問文、文語)
 5.省略文字を使用する場合の注意点
 6.専門用語使用上の注意点
 7.表記の問題
 8.その他に気を付ける表記
 
8章 物件化の克服と文章力
 1.日本語は「人を物扱いせずに使い分ける」特質がある
 2.ヨーロッパ言語では、物と人を区別しない
 3.人間の物件化とその克服の歴史
 4.敬語と物扱い
 5.ブーバーの対話とジュラードの自己開示
 
9章 美しい文章
 1.美しい行為
 2.看護における美しい行為
 
10章 付録 ― 小論文と記録の留意点
 1.事例研究の要約
 2.診療情報の開示と看護記録
 3.苦手意識は克服できる
 4.論文の例
 5.記録を書く際の留意点
 6.「診療情報の提供等に関する指針」<抜粋>
 
FOOTSTEP
 「三分節」は文章指導にも役立つ
 文章力は向上できる
 看護観を確立する
 良い体験が良い文章になった
 達成感があった
 苦手意識が無くなった
 使用しない根拠を示す
 物扱いでなく人扱いで書く
 美しい文章が課題
 今までにない達成感
 
学生の学習行動
 忍耐して続ける。継続は力なり
 2023年度調査:99%否定的
 褒められてやる気が出る
 要約を書けるようになった
 テキストを読む。下書きを書く
 自己評価が高くなった
 教室の雰囲気が明るくなった
 
挿話
 推敲の目
 こぼれ話 不適切用語
 NOTE 評価のない教育は闇夜に弓矢を射ることに等しい
 
学習方法
 書いた漢字を疑って漢字辞典で調べる
 「下書きを作る」
 生活時間から書く時間を確保する
 向上心を働かせて何度も書く練習が必要
 レポート・論文の基本的な法則を利用する
 新しく作られた脳の神経細胞を働かせる
 「三分節法」を看護記録やその他に応用する
 短時間の復習を繰り返す
 文章力は先天的ではなく、生得的才能
 21世紀教育の難題 デジタル学習障害