向谷地さん、幻覚妄想ってどうやって聞いたらいいんですか?**医学書院/向谷地 生良/978-4-260-06153-7/9784260061537**

販売価格
2,200円(税込み)
シリーズ ケアをひらく
編著
向谷地 生良
出版社
医学書院
分野
看護学一般

数量

特集
新刊
販売期間
2025/01/31~
商品コード
9784260061537
発行 2025年1月
判型:A5判 296頁
ISBN 978-4-260-06153-7

常識は後からやってくる!

精神医療の常識を溶かし、対人支援の枠組みを更新しつづける「べてるの家」の向谷地生良氏。当事者がどんな話をしても彼は「へぇー」と興味津々だ。その「へぇー」こそがアナザーワールドの扉を叩く鍵だったのだ! 大澤真幸氏の特別寄稿「〈知〉はいかにして〈真実〉の地位に就くのか?」は“良心的兵役拒否者”である向谷地氏に言語論から迫る必読論文。

【目 次】
はじめに

I 幻覚妄想ってどうやって聞いたらいいんですか?──「へぇー」がひらくアナザーワールド
 1 その神様ってどのへんにいるんですか?
 2 殺人鬼の山姥が50人も!?
 3 私たちは「良性の声」になりたいものです
 4 オープンダイアローグは波乗りです

II 私はこんなふうに考えてきた──常識は後からやってくる
 1 精神科の病気って何?
 2 「人と問題を分ける」の深い意味
 3 なぜトラウマにならないのか?
 4 普通の人の延長線上で考える

III いつも土手の上から眺めていた──向谷地家の秘密
 1 家族のこと
 2 三男の発病
 3 そういう社会であり、時代だった
 4 助五郎おじさんと分厚い本
 5 土手の上の原体験

IV 〈知〉はいかにして〈真実〉の地位に就くのか?──当事者研究の奇蹟
 1 病気が出る治療法?
   「統合失調症きらわれモード型・声ヘリウムタイプ」/「べてるに来れば病気が出る」?
 2 当事者研究
   「研究」/当事者研究のプログラム/「自分自身で、共に」
 3 〈知〉が〈真実〉として機能する
   〈真実〉とは何か/人間の言語をめぐる謎
 4 〈知〉と〈真実〉の必然的不一致
   ラカンによる「シニフィアンの定義」/〈知〉と〈真実〉の必然的な不一致/幻覚妄想の機能
 5 言語行為──支配のための発話
   語るに値する〈真実〉は……/〈力〉の行使としての言語行為/隠された支配
 6 向谷地生良という方法
   良心的兵役拒否/患者の世界への内在/実存的苦悩と実用的苦労/「山姥」の青年
 7 言語行為以前の言語の基層の反復として
   当事者のすべてを知ろうと……/ポリフォニーとしての共同研究/言語行為以前の言語/
   〈中動態〉的な経験/〈統一的な声〉の到来/喜劇の解放的効果

長いあとがき