最新作業療法学講座 日常生活活動(ADL)**医歯薬出版/小川 真寛/978-4-263-26722-6/9784263267226**

販売価格
5,280円(税込み)
Web動画付
編著
小川 真寛
出版社
医歯薬出版
分野
リハビリテーション技術

数量

販売期間
2025/02/03~
商品コード
9784263267226
発行 2025年2月
判型:B5判 348頁
ISBN 978-4-263-26722-6

編著:小川 真寛 / 白井 はる奈

作業療法士を目指す学生のためのテキストシリーズ

●作業療法士を目指す学生に必須となる日常生活活動の基礎から評価法,臨床での対応までを分かりやすくまとめたテキスト.

●幅広い知識が求められるADLについて,本書1冊で完結して学べるように創意工夫を図った.

●日常生活活動を広い視点から捉え,日常生活活動や手段的日常生活活動だけでなく,基本動作から社会参加までを詳説.

●睡眠,服薬管理,栄養管理,自動車運転などについても項目立てて具体的な介入について言及.

●代償的な側面だけでなく治療的な側面からの作業への介入の視点,そして評価介入のための手段となる理論については独自性のあるコンテンツとしてまとめた.

●疾患別のADLでは,作業療法で対象疾患として広がりつつある大腿骨頸部骨折や呼吸器疾患についても取り上げた.

●各領域での支援の特徴や臨床の現場目線の理解が進むように複数の事例を収載.

●学びを深める手助けとなる動画はQRコードからアクセス可能.

【目 次】
1章 ADLと作業療法とは
 1 ADLと作業療法
  作業とADL
  ADL,IADLの概念と範囲,位置づけ
  ADLとライフサイクル
  ADLとリハビリテーション
  ADL障害に対する作業療法の役割
  ADL障害に対する作業療法のプロセス
  ADLにおける作業療法の実際

2章 ADLに関連する各活動
 1 基本動作
  基本動作の定義
  日常生活における基本動作の意義
  寝返り
   1.定義と意義および動作の特徴
   2.健常者の寝返りパターン
   3.片麻痺患者の寝返り動作
   4.片麻痺患者の寝返り方法(自立)
   5.片麻痺患者の寝返り(介助)
   6.福祉用具
  起き上がり
   1.定義と意義および動作の特徴
   2.片麻痺患者の起き上がり(自立)
   3.福祉用具
   4.片麻痺患者の起き上がり(介助)
  起立(立ち上がり)
   1.定義と意義および動作の特徴
   2.環境調整による立ち上がり動作の違い
   3.片麻痺患者の立ち上がり(自立)
   4.片麻痺患者の立ち上がり(介助)
   5.福祉用具
  移乗
   1.定義と意義
   2.様々な移乗方法
   3.片麻痺患者の移乗
   4.片麻痺患者の移乗(軽介助:健側移乗)
   5.片麻痺患者の移乗(全介助)
   6.リスク管理
   7.福祉用具
  移動
   1.定義と意義および動作の特徴
   2.片麻痺患者の車椅子駆動(自走)
   3.片麻痺患者の歩行
  車椅子による移動
   1.車椅子とは
   2.車椅子の構造と適合(寸法)
   3.車椅子の移動や回転に必要な環境
   4.日常生活における車椅子移動
 2 基本的ADL
  食事
   1.食事とは
   2.食事の特徴
   3.食事の観察評価
   4.食事への介入
  整容
   1.整容とは
   2.整容の特徴
   3.整容の観察評価
   4.整容への介入
  更衣
   1.更衣とは
   2.更衣の特徴
   3.更衣の観察評価
   4.更衣に対する介入
  排泄
   1.排泄とは
   2.排泄の特徴
   3.排泄の観察評価
   4.排泄への介入
  入浴
   1.入浴とは
   2.入浴の特徴
   3.入浴の観察評価
   4.入浴への介入
  睡眠
   1.睡眠とは
   2.生体リズムに従ってやるべきこと
   3.睡眠を構成するホルモン
   4.睡眠の評価
   5.睡眠支援・介入方法
 3 IADL
  調理
   1.調理とは
   2.調理における作業の意味
   3.調理の工程
   4.調理の評価と介入
   5.調理練習における心理的配慮
  掃除/洗濯
   1.掃除とは
   2.洗濯とは
   3.掃除の工程と作業療法における着目点
   4.洗濯の工程と作業療法における着目点
   5.関連する法律や制度
   6.作業療法の評価と介入
   7.疾患や障害に応じた評価や介入のポイント
  買い物
   1.買い物とは
   2.作業療法評価と介入
  育児
   1.育児とは
   2.乳幼児の成長
   3.育児を実施するうえでの必要能力
   4.クライエントやセラピストが育児未経験の場合
   5.育児の作業工程と注意点,作業療法における着目点・対応策
   6.疾患や障害に応じた評価や介入のポイント
   7.育児の今後の課題
  服薬管理
   1.服薬管理とは
   2.服薬管理の工程と作業療法における着目点
   3.作業療法評価と介入
  栄養管理
   1.背景
   2.リハビリテーションで問題になる栄養障害
   3.栄養の基礎
   4.作業療法の実際
   5.おわりに
  演習課題
 4 社会参加
  公共交通機関の利用
   1.公共交通機関の利用とは
   2.公共交通機関の利用の工程と作業療法における着目点
   3.関連する法律や制度
   4.作業療法の評価と介入
   5.疾患や障害に応じた評価や介入のポイント
  自動車運転
   1.自動車の運転とは
   2.自動車の運転に関する支援と作業療法における着目点
   3.関連する法律や制度,および関係機関
   4.作業療法の評価と介入
   5.疾患や障害に応じた評価や介入のポイント
  コミュニケーション
   1.コミュニケーションとは
   2.コミュニケーションの特徴と作業療法における着目点
   3.コミュニケーションの障害と関連する法律や制度
   4.作業療法の評価と介入
   5.疾患や障害に応じた介入のポイント
  就労
   1.就労とは
   2.疾患や障害のある人が働くことの意義
   3.障害者雇用に関連する法律や制度
   4.就労支援
  就学
   1.就学とは
   2.就学先
   3.どのようなことが就学には必要か
   4.作業療法評価と介入
   5.利用できるサービス
   6.切れ目のない支援
  余暇活動
   1.余暇とは
   2.作業療法評価と介入
  スポーツ
   1.スポーツの目的・効果
   2.パラスポーツ
   3.作業療法士に求められる留意点
  演習課題

3章 ADLの評価
 1 評価総論
  ADL評価の概要
  ADL評価のプロセス
   1.ADLの実施状況を知るプロセス
   2.作業療法で介入するADLを明らかにするプロセス
   3.ADL実施時の問題点を明らかにするプロセス
  面接・情報収集
   1.生活サイクルの評価
   2.生活行動範囲や生活空間の評価
   3.作業のニーズ評価
  観察
  分析的アプローチ
   1.運動分析的アプローチ
   2.動作分析的アプローチ
   3.遂行分析的アプローチ
  演習課題
 2 評価法の紹介
  基本的ADLの評価
   1.FIM(機能的自立度評価法:Functional Independence Measure)
   2.BI(バーセルインデックス:Barthel Index)
   3.Katz Index(カッツのADL指標)
   4.障害高齢者の日常生活自立度(寝たきり度)
   5.認知症高齢者の日常生活自立度
   6.weeFIM
   7.The PULSES profile(PULSESプロファイル)
   8.ケニー身辺処理評価(Kenny self-care evaluation)
  手段的ADL(IADL,APDL)の評価
   1.老研式活動能力指標
   2.改訂版Frenchay Activities Index(FAI)自己評価表
   3.IADL scale(手段的ADL尺度)
   4.Canadian Occupational Performance Measure(COPM)

4章 ADLの介入
 1 介入総論
  ADLの評価から介入までの流れの概要
  目標設定と介入
   1.目標設定
   2.作業療法計画の作成(介入手段の検討)
   3.作業療法計画の実行(介入の実施)
   4.再評価および実生活への適応
  生活行為向上マネジメント
  事例紹介
 2 介入アプローチ方法
  治療的アプローチ
   1.身体機能
   2.精神認知機能
   3.実作業や実動作を通じた機能向上
   4.作業療法で行われる治療的手段の分類
  習得的アプローチ
   1.習得的アプローチにかかわる要素
  代償的アプローチ
   1.臨床での代償的アプローチの例(回復期リハビリテーション病棟での排泄へのアプローチの事例)
   2.代償的アプローチの種類
   3.在宅における場所別の代償的アプローチ
   4.介護保険に関連する職種
   5.法制度
  演習課題
 3 ADL評価・介入理論の紹介
  Constraint-induced movement therapy(CI療法)
   1.Constraint-induced movement therapyとは?
   2.CI療法のエビデンス
   3.CI療法の手続き
   4.まとめ
  PAL(Pool Activity Level)
   1.プール活動レベルとは
   2.理論の特徴
   3.臨床での使い方
   4.まとめ
  CO-CP
   1.CO-OPとは
   2.理論の特徴
   3.臨床での使い方
   4.まとめ
  A-ONE
   1.Arnadottir OT-ADL神経行動学的評価法とは
   2.理論の特徴
   3.臨床での使い方
   4.まとめ
  認知行動療法
   1.認知行動療法とは
   2.理論の特徴
   3.臨床での使い方
  人間作業モデル(MOHO)
   1.人間作業モデルとは
   2.理論の特徴
   3.臨床での使い方
   4.まとめ

5章 疾患別のADL
 1 脳卒中
  脳血管障害患者のADL障害像
  脳血管障害患者のADL評価
  脳血管障害患者のADL介入
   1.食事
   2.整容
   3.更衣
   4.トイレ
   5.入浴
  演習課題
 2 頸髄損傷
  頸髄損傷とは
  基本的評価
   1.損傷レベルと残存能力の把握
  起居・移乗・移動
  食事
  整容
  更衣
  排泄
  入浴
  書字・スマートフォンやタブレット,パソコン操作
  自動車への移乗と運転
  生活関連活動
 3 骨関節疾患――大腿骨頸部骨折および関節リウマチ
  大腿骨頸部骨折とその特徴
   1.大腿骨頸部骨折全般のADL評価・介入のポイント
   2.股関節人工骨頭置換術のADL指導のポイント
  関節リウマチとは
   1.関節リウマチとADL
   2.ADL評価
   3.ADLへの介入
  演習課題
 4 呼吸器疾患
  呼吸器疾患とは(ADL阻害因子)
   1.慢性閉塞性肺疾患(Chronic Obstructive Pulmonary Disease:COPD)
   2.間質性肺患
   3.肺癌
  評価方法
  活動別の評価と介入
   1.起居・移動・階段昇降
   2.食事・整容
   3.更衣動作
   4.トイレ動作
   5.入浴動作
   6.IADL
 5 神経筋疾患
  はじめに
  神経筋疾患のADL
   1.ADL評価
   2.ADLへの介入・支援
  パーキンソン病(PD)
   1.ADL評価
   2.ADLへの介入
  筋萎縮性側索硬化症(ALS)
   1.ADL評価
   2.ADLへの介入
  脊髄小脳変性症(SCD)
   1.ADL評価
   2.ADLへの介入
 6 認知症(田中寛之)
  認知症における認知機能障害について
  認知機能障害とADLについて
   1.認知機能障害とADLとの関連性
  行動心理症状(精神症状)とADLについて
   1.心理症状とADL
   2.行動症状とADL
  作業療法場面で使用されるADL評価について
   1.ADLの評価様式について
   2.ADLの評価尺度
   3.ADLの観察評価のポイント
  作業療法評価・解釈・介入方針の決定
   1.介入するADL項目の選定
   2.介入すべきADL項目の詳細な評価
   3.評価の解釈
   4.介入方針の決定
  作業療法介入
   1.ADLの行動の開始に困難さを認める場合の介入
   2.計画・準備(時間管理,物品・場所認知)の困難さを認める場合の介入
   3.遂行(物品の認知・適切な物品使用)の困難さを認める場合の介入
  介入の具体的方法の紹介
   1.戦略的ADL介入
   2.工程分析の結果の活用とエラーレス学習
   3.記憶補助のための支援機器
   4.手続き記憶の活用
   5.物理的な環境調整

6章 各領域の臨床におけるADL評価・介入の特徴と事例
 1 身体障害(脳血管障害)
  身体障害領域におけるADLの特徴
  脳血管障害とADLの特徴
  事例紹介
  初期評価
   1.第一印象
   2.作業療法面接
   3.身体機能評価
   4.ADL評価
  統合と解釈(問題点とストレングスの抽出)
  目標設定
  介入計画(排泄)
   1.方針
   2.プログラム
  経過(排泄)
   1.非麻痺側優位での動作方法の取得に向けた練習(初期~介入1カ月)
   2.入院生活における病棟トイレでの排泄練習(介入1~2カ月)
   3.自宅環境を想定した模擬的練習(介入2~3カ月)
   4.自宅環境の調整と生活期への申し送り(介入3カ月後~自宅退院)
  最終評価
  退院後
  考察
 2 精神領域(統合失調症)
  精神領域におけるADLの特徴
  統合失調症
  統合失調症のある人のADLの特徴
  ADL能力低下の要因とその具体例
  評価のポイント
   1.観察
   2.情報収集(客観的情報,主観的情報)
  介入のポイント
  事例紹介
 3 発達領域(脳性麻痺)
  発達領域におけるADLの特徴
  保護者への支援
  保育所,児童デイサービス,学校園等との連携
  脳性麻痺の定義〔米国のMaryland州 Bethesdaの国際ワークショップで設定された定義(2004年)〕
  脳性麻痺の日常生活機能障害と評価指標
  痙直型のADL動作における特徴的課題と介入のポイント
  アテトーゼ型のADL動作における特徴的課題と介入のポイント
  事例紹介
 4 老年期領域(認知症)
  老年期領域のADLの特徴
   1.老年期領域のADLの特徴
   2.認知症のADLの特徴
   3.ADLの臨床経過
  ADLに対する評価,介入方法
   1.評価および介入のポイント
  事例紹介