食品学実験書 第5版**医歯薬出版/藤田 修三/978-4-263-70167-6/9784263701676**
発行 2025年3月
判型:B5判 152頁
ISBN 978-4-263-70167-6
編著:藤田 修三 / 乗鞍 敏夫
管理栄養士・栄養士養成校で長年採用されている,食品学実験書の定番テキストが待望の改訂!
●基礎から応用まで,管理栄養士養成校で多く実施されている実験を厳選!
●学生が興味を持つ身近な題材の実験も取り上げた.
●学生目線のわかりやすい,読みやすい説明.
●食品学に欠かせない食品成分表と栄養成分表示(加工食品の表示)も丁寧に解説!
●データ処理についても基本知識から易しく解説.
●ウェブサイトよりダウンロード可能な入力できる実験レポートのPDF,検定表のExcelフォーマット付録付き.
【目 次】
第1章 食品の基礎実験
1 実験の基礎
1.実験の全般的注意
(1)実験の目的
(2)実験の注意事項
(3)レポートの基本構成
(4)測定値の誤差
2.試薬の調製
(1)試薬の計量
(2)溶液の基本事項
(3)溶液の濃度
3.実験器具の取り扱い方
(1)実験器具の名称
(2)実験器具の洗浄
(3)実験器具の乾燥
4.基本操作
(1)試料の採取(サンプリング)
(2)秤量
(3)溶解
(4)測容
5.データの処理─有効数字,平均,統計処理
(1)有効数字の理解
(2)科学的にデータを分析して理解するには
(3)統計解析の前に─データを整理する
(4)実験で利用されるグラフの例─検量線の作成
(5)データを特徴付ける3大指標─平均,分散,標準偏差
2 容量分析
1.中和滴定
実験1 0.1M水酸化ナトリウム溶液の調製と市販濃塩酸のモル濃度の決定
実験1-1 シュウ酸標準溶液を用いた0.1M水酸化ナトリウム溶液の濃度決定
実験1-2 実験1-1で求めた0.1M水酸化ナトリウム溶液を用いた市販塩酸の濃度決定
実験2 食酢中の酢酸の定量─直接滴定法
2.酸化還元滴定
実験3 過マンガン酸カリウム標準溶液の調製および標定
3.沈殿滴定─モール法
実験4 硝酸銀標準溶液の調製と標定─モール法
実験5 沈殿滴定による塩分の定量
4.キレート滴定
実験6 EDTA標準溶液の調製と標定
3 食品実験に使われる分析手段・機器分析
1.pH測定
(1)水素イオン濃度とpH
(2)pH試験紙による測定法
(3)pHメーターによる測定法
2.比色分析
(1)電磁波と光
(2)可視光線の波長と色の関係
(3)分光光度計を用いた吸光度の測定
実験7 分光光度計を用いた定量分析
3.原子吸光分析
4.クロマトグラフィー
(1)高速液体クロマトグラフィー(HPLC)
(2)ガスクロマトグラフィー(GC)
第2章 食品成分の定性実験
1 たんぱく質・アミノ酸の定性
1.呈色反応
実験8 ビウレット反応
実験9 ニンヒドリン反応
実験10 キサントプロテイン反応
2 糖質の定性
1.糖質に共通する反応
実験11 アンスロン反応
2.還元糖に特有の反応
実験12 フェーリング反応
実験13 銀鏡反応
第3章 日本食品標準成分表に基づく定量実験
1 日本食品標準成分表と栄養成分表示
1.日本食品標準成分表
(1)エネルギー(熱量)
(2)たんぱく質
(3)脂質
(4)炭水化物
2.栄養成分表示
(1)熱量(エネルギー)
(2)たんぱく質
(3)脂質
(4)炭水化物
(5)ナトリウム(Na)および食塩相当量
3.栄養成分表示と日本食品標準成分表との関係
2 エネルギー(熱量)の計算
1.日本食品標準成分表でのエネルギー
2.栄養成分表示での熱量(エネルギー)
3 水分の定量
実験14 常圧加熱乾燥法
4 たんぱく質の定量
実験15 ケルダール法─窒素量からたんぱく質を求める方法
実験16 アミノ酸分析─酸加水分解法・ポストラベル誘導体化法
(1)たんぱく質の加水分解
(2)遊離アミノ酸の定量
5 脂質の定量
実験17 ソックスレー抽出法
実験18 酸分解法
実験19 脂肪酸組成分析(GC-MS分析)
実験19-1 脂肪酸のメチル化
実験19-2 脂肪酸メチルの精製
実験19-3 脂肪酸メチルのGC-MS分析
6 炭水化物の定量
1.全糖量の定量
実験20 アンスロン硫酸法
2.利用可能炭水化物の定量
実験21 HPLCでのオリゴ糖分析
3.食物繊維の定量
実験22 プロスキー法(酵素-重量法)
実験22-1 水溶性食物繊維(SDF)の定量
実験22-2 不溶性食物繊維(IDF)の定量
実験22-3 食物繊維総量の計算
7 灰分の定量
実験23 直接灰化法
8 無機質(ミネラル)の定量
1.無機質分析の準備
(1)試薬
(2)湿式灰化法
実験24 湿式灰化法による試料の調製
(3)原子吸光分析の実験にあたり
2.ナトリウム(Na)の定量
実験25 ナトリウム(Na)の定量─原子吸光光度法(塩酸抽出法)
3.カリウム(K)の定量
実験26 カリウム(K)の定量─原子吸光光度法(塩酸抽出法)
4.カルシウム(Ca)の定量
実験27 カルシウム(Ca)の定量─原子吸光光度法(直接灰化法,干渉抑制剤添加)
5.鉄(Fe)の定量
実験28 鉄(Fe)の定量─原子吸光光度法(直接灰化法)
6.リン(P)の定量(比色法)
実験29 リン(P)の定量─モリブデンブルー比色法
9 ビタミンの定量
1.ビタミンA
実験30 レチノールの定量─HPLC法
2.ビタミンB1の定量
実験31 ビタミンB1の定量─HPLC法
3.ビタミンB2の定量
実験32 ビタミンB2の定量─HPLC法
4.水溶性ビタミンの一斉分析
実験33 水溶性ビタミン(標準試料)の一斉分析(HPLC法)
実験33-1 水溶性ビタミンの一次希釈液の調整
実験33-2 水溶性ビタミンの標準溶液の調整
実験33-3 HPLC分析
5.ビタミンCの定量
実験34 ビタミンCの定量─HPLC法
実験35 ビタミンCの定量─比色法(2,4-ジニトロフェニルヒドラジン法)
実験35-1 総ビタミンC量の定量
実験35-2 酸化型ビタミンC量の定量
実験35-3 還元型ビタミンC量の計算
第4章 食品の応用実験
1 食品の色─天然色素
実験36 アントシアニン色素のpHによる色調と安定性の変化
実験37 酵素的褐変
実験38 非酵素的褐変─アミノ─カルボニル反応
実験38-1 pHの影響
実験38-2 温度の影響
実験38-3 反応物質の影響
2 食品の官能評価とその分析
実験39 3点識別法
実験40 濃度の識別─順位法
実験41 嗜好度調査─2点嗜好法
実験42 えん下困難者用食品の力学的特性
3 油脂の試験
実験43 酸価
実験44 過酸化物価
実験45 ヨウ素価
実験46 けん化価
4 その他の応用実験
1.水質検査
実験47 塩化物イオンの定量
実験48 水の硬度測定
2.食品成分の分離・変化
実験49 牛乳からカゼインの分離
実験49-1 ビウレット反応
実験49-2 リンの反応
実験50 小麦粉からデンプンとグルテンの分離
実験51 果物のプロテアーゼによる乳たんぱく質の分解
3.食品成分の香り
実験52 天然香料(ミント類)の抽出と定性─GC法
実験52-1 水蒸気蒸留法
実験52-2 溶媒抽出とガスクロマトグラフィー
4.ポリフェノールの測定
実験53 緑茶中のタンニンの定量─酒石酸鉄吸光光度法(比色法)
豆知識
グラム当量とは?
みその分類
赤外線水分計
近年の脂質測定
脂肪酸の表記方法
炭水化物と糖質
小麦粉の分析
血中リン濃度と寿命
β-カロテン当量とレチノール活性当量(RAE)の求め方
微生物定量法
おいしさを測る官能評価は商品開発の要─企業就活生必読
水の硬度
グリアジンとグルテニン
小麦粉のグルテン含量と用途