骨の科学 フロンティア**医歯薬出版/須田 立雄/978-4-263-45703-0/9784263457030**
発行 2026年7月
判型:B5判 448頁
ISBN 978-4-263-45703-0
原著:須田 立雄 / 小澤 英浩 / 高橋 栄明
編著:田中 栄 / 網塚 憲生 / 宇田川 信之 / 井上 大輔 / 自見 英治郎 / 仲村 一郎
硬組織研究の最先端を記載する定本,10年ぶりに改訂!
●ロングセラーとなった「新 骨の科学」シリーズに最新の知見を盛り込み,内容を全面的に刷新.骨・歯という組織の全体像を提示した最適の入門書であると同時に,この領域の研究の方向性を示唆.
●「基礎医学的側面と臨床医学的側面が一体となるように編集し,骨の生物学についての全体像が本書一冊で把握できる」など前著の特徴を引き継ぎながら,新しい研究成果・新知見などを存分に取り入れて,専門家にも魅力的な内容としている.
●形態学,細胞,生物学,分子生物学,生理学,骨代謝学,骨免疫学,内分泌学,整形外科学,老年病学,薬学,農学,栄養学,材料学など,骨・歯の臨床と研究に関心のあるすべての人に提供する良書!
【目 次】
序文
第1章 硬組織の起源とその進化―骨は生きている―
1 骨の進化―外骨格から内骨格へ―
1)海水とヒトに含まれる十大元素の相違―生物は海で生まれた―
2)生命を支える元素であるリンとカルシウム
3)骨の起源
4)無脊椎動物から脊椎動物へ
5)脊椎動物における骨組織の進化―外骨格から内骨格へ―
6)骨と軟骨の系統発生的進化
7)哺乳類の頭蓋骨発生の進化
2 骨の発生
1)骨を形成する細胞の出現
2)体幹部の骨を形成する中胚葉
3)頭蓋顎顔面部硬組織を形成する神経堤細胞
4)組織由来による骨芽細胞の性質
5)骨原基の成長
6)骨修復に関わる頭蓋縫合間葉系幹細胞
7)進化研究における骨の有用性
第2章 硬組織の構造
1 骨の構造
1)骨の形による分類
2)肉眼的構造
3)骨の組織構造
4)骨の血管系
2 軟骨の構造
1)軟骨組織の特徴と種類
2)軟骨の組織発生と成長
3)軟骨細胞の微細形態
4)関節と滑膜
5)関節軟骨
6)関節軟骨の構造
3 歯の構造
1)歯の構造の概要
2)エナメル質
3)象牙質および歯髄
4)歯周組織
4 骨の組織観察法とイメージング
1)骨の構造と構成要素
2)骨全体像・骨量・骨密度の観察法
3)骨を構成する細胞の観察法
4)骨を構成するその他の要素(骨基質・細胞外小胞・細胞内小器官)の観察法
5)骨の生体イメージング
第3章 骨と歯の形づくり・組織発生・成長
1 体軸の決定と四肢の形態形成
1)体軸の伸長と中胚葉の空間分布
2)頭部中胚葉と頭頸部・口腔の初期形成
3)胚子の折りたたみと頭部・体幹神経堤細胞
4)分節時計と椎体原器の空間配置
5)四肢の発生
6)胚組織形成とHox遺伝子群発現の時・空間的共線性
7)個々の骨の原器の位置を決定するメカニズム:反応拡散系(チューリングモデル)
2 軟骨の発生と調節因子
1)軟骨の起源
2)軟骨の発生
3)軟骨の調節因子
3 骨の発生と成長
1)骨の発生と成長の概要
2)骨格の形成
3)骨格幹・前駆細胞を基軸とした骨の成長
4 歯の発生とその分子メカニズム
1)歯冠形成;形態変化以前
2)歯冠形成;上皮の肥厚期
3)歯冠形成;蕾状期
4)歯冠形成;帽状期
5)歯冠形成;鐘状期
6)歯の発生の順番と歯の交換
7)歯根形成
第4章 硬組織の細胞とその分化
1 骨芽細胞の形態学
1)骨芽細胞の組織像
2)活性型骨芽細胞と休止期骨芽細胞
3)基質小胞性石灰化
4)石灰化球とコラーゲン性石灰化
5)骨芽細胞の前駆細胞
2 骨細胞の形態学
1)骨細胞の組織像
2)骨細胞・骨細管系
3)骨細胞・骨細管系の機能における微細構造
4)骨細胞から産生される因子
3 破骨細胞の形態学
1)破骨細胞の組織像
2)破骨細胞の前駆細胞
3)破骨細胞の骨吸収における微細構造
4)骨吸収における波状縁と明帯
4 歯の細胞
1)エナメル芽細胞
2)象牙芽細胞
3)セメント芽細胞
4)歯根膜の細胞
5 骨芽細胞分化の分子メカニズム
1)筋分化を制御するMyoDの発見
2)骨芽細胞分化を制御するRunx2の発見
3)Runx2の下流で働く転写因子Osterix/Sp7の発見
6 骨細胞分化および機能発現の分子メカニズム
1)骨細胞分化
2)骨細胞による骨代謝制御
3)骨細胞アポトーシス
4)骨細胞性骨溶解
5)骨細胞内分泌機能
7 破骨細胞分化の分子メカニズム
1)RANKL-RANKシグナル
2)破骨細胞前駆細胞
3)Wntシグナルによる破骨細胞分化と活性化の制御
8 軟骨細胞分化の分子メカニズム
1)Sox9
2)Runx2
第5章 骨・軟骨・歯に特有な有機成分
1 骨基質のタンパク質
1)I型コラーゲン
2)オステオカルシン
3)マトリックスGlaタンパク質
4)オステオポンチン
5)骨シアロタンパク質
6)象牙質マトリックスタンパク質1
7)Matrix extracellular phosphoglycoprotein
8)オステオネクチン
9)トロンボスポンジン
10)血清タンパク質
2 軟骨基質のタンパク質と多糖体
1)II型コラーゲン
2)X型コラーゲン
3)軟骨に存在するその他のコラーゲン
4)グリコサミノグリカンとプロテオグリカン
3 接着性タンパク質とインテグリン
1)細胞接着タンパク質
2)インテグリン
4 エナメル質と象牙質に特有なタンパク質
1)エナメルタンパク質
2)象牙質に特有なタンパク質
3)エナメル質および象牙質の遺伝性形成異常
第6章 石灰化の機構
1 ヒドロキシアパタイトの結晶学
1)リン酸カルシウムとアパタイト前駆体
2)単位胞
3)CaとPの比
4)血清中のカルシウムとリン酸の活動度積(溶解度積)
2 硬組織の石灰化分子機構
1)ロビソンのアルカリホスファターゼ説
2)Neumanのエピタキシー説
3)基質小胞説
4)ピロホスファターゼの石灰化における重要性
5)骨の石灰化の分子機構(総括)
6)エナメル質と象牙質の石灰化機構
第7章 骨と成長因子
1 TGF-βとBMP
1)骨基質に含まれる骨誘導因子の発見
2)骨誘導因子BMPのクローニング
3)TGF-βファミリーの基本構造
4)TGF-βファミリーの膜貫通型キナーゼ受容体と転写因子
5)筋芽細胞を用いたBMPの骨誘導活性の解析
2 スクレロスチンとWnt
1)スクレロスチンの発見
2)スクレロスチンとWntシグナル
3)骨量が減少・増加する遺伝性疾患におけるLrp5,Lrp6の変異
4)骨細胞におけるスクレロスチンの発現とその制御
5)Wntの非古典的経路による骨代謝の調節
3 線維芽細胞増殖因子
4 エストロゲンとアンドロゲン
1)エストロゲン
2)アンドロゲン
第8章 血清カルシウムの恒常性とその調節機構
1 生体内におけるカルシウムの分布と恒常性
1)カルシウムの体内分布
2)カルシウムの恒常性維持
3)カルシウム調節に関わるホルモンと臓器作用
2 副甲状腺(上皮小体)ホルモンとその役割
1)PTHとPTH関連タンパク質
2)副甲状腺ホルモン受容体(PTHR)
3)PTHの作用
4)PTHの分泌調節機構
5)PTHの測定
3 カルシトニンとCGRP
1)カルシトニンとカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)の発見
2)カルシトニン受容体とCGRP受容体
3)カルシトニンとCGRPの生理機能
4 ビタミンDとその役割
1)ホルモンとしてのビタミンD
2)ビタミンDの代謝
3)カルシウム代謝調節機構とビタミンD作用
4)血中25(OH)D濃度測定の意義
5 FGF-23とリン代謝
1)FGF-23の構造
2)FGF-23の生理作用
3)FGF-23の調節機構
4)FGF-23測定の意義
5)CKDにおけるFGF-23と死亡リスク
6 血清カルシウム濃度の異常
1)高カルシウム血症
2)低カルシウム血症
第9章 骨と脳・神経・膵臓・筋肉の相互作用
1 骨と脳・神経系
1)レプチンによる骨代謝調節機構
2)神経関連因子による骨代謝調節
2 骨と膵臓・筋肉
1)オステオカルシンとエネルギー代謝
2)インスリンとエネルギー代謝
3)骨芽細胞由来リポカリン2(Lcn2)による糖質代謝調節
4)骨細胞由来スクレロスチンによる脂質代謝調節
第10章 骨粗鬆症
1 骨粗鬆症の概念と定義
2 骨粗鬆症の病態生理
3 骨粗鬆症における骨折好発部位
4 骨粗鬆症の診断
5 骨粗鬆症の画像評価
1)DXA
2)TBS
3)HSA
4)DXA-based 3D modeling
5)QCT
6)HR-pQCT
6 血液・尿検査と骨代謝マーカー
7 骨粗鬆症の薬物治療ガイドライン
コラム FRAX(R):10年間の骨折確率が簡便にわかる
8 骨粗鬆症治療薬の種類とその特徴
1)ビスホスホネート
2)デノスマブ(プラリア(R))
3)選択的エストロゲン受容体作動薬(SERM)
4)活性型ビタミンD薬
5)テリパラチド
6)ロモソズマブ(イベニティ(R))
9 ガイドラインに基づく骨粗鬆症治療薬の選択
10 大腿骨近位部骨折
1)わが国における大腿骨近位部骨折
2)大腿骨近位部骨折の分類と手術法
コラム 大腿骨頭軟骨下脆弱性骨折(SIFFH)
11 ロコモティブシンドロームと骨粗鬆症
第11章 骨リモデリングと骨モデリング
1 骨リモデリングと骨モデリングの意義と概念
2 骨リモデリング
1)組織レベルでのリモデリング
2)リモデリングの形態と基本単位
3)BMUにおけるリモデリング過程
4)リモデリングのバランス
5)リモデリングの微小損傷
3 骨モデリング
1)マクロモデリング
2)ミニモデリング
4 骨形態計測学
1)骨形態計測の方法
2)骨形態計測指標
3)骨粗鬆症治療における骨形態計測学的評価の意義
4)骨リモデリングにおける石灰化障害の問題
5 骨の力学的特性
1)骨組織の力学的適応
2)Wolffの応変則からメカノスタット理論
第12章 骨折と人工材料
1 骨折とは
2 骨折の種類
1)病的骨折
2)脆弱性骨折
3)疲労骨折
3 骨折の治療
1)骨折の治癒過程
2)骨折治療の基本的な考え方
3)骨折の固定方法
4)骨折の保存療法と手術療法
コラム 脚延長術:骨折治癒機転を利用して骨を延長する
4 偽関節と遷延治癒
1)偽関節とは
2)偽関節・遷延治癒の原因
3)偽関節の治療としての超音波骨折治療法
コラム BMPの臨床応用
5 骨移植
コラム 骨移植に関するオリジナル論文
6 人工材料
1)骨再建のための医療デバイス
2)骨質を考慮した人工材料設計・開発
7 小児の骨折―成人の骨折と何が異なるのか―
コラム 骨年齢:手首の骨を見れば年齢がわかる
第13章 歯周病
1 歯周病の病因と骨吸収
1)歯周病の発症機序
2)歯周病の進行と骨吸収
3)炎症性骨破壊の起源
2 歯周病の治療
1)歯周病の細菌感染症としての特徴と歯周治療の原則
2)歯周病治療の流れ
3)歯周病の検査
4)歯周基本治療
5)歯周外科治療
6)口腔機能回復治療
7)歯周病の維持療法
8)歯周病に対する抗菌療法
9)歯周病に影響を与える全身的因子への対応
3 骨粗鬆症と歯周病の関連性と顎骨壊死
1)骨粗鬆症と歯周病
2)骨粗鬆症治療薬と歯周病
3)骨粗鬆症治療薬と顎骨壊死
4 歯科用インプラントのオッセオインテグレーション
1)オッセオインテグレーションの発見
2)オッセオインテグレーションとは
3)オッセオインテグレーションの獲得
4)歯科用インプラントの維持安定―粘膜免疫・骨免疫・メカノバイオロジーの相互作用―
5)インプラント研究の展望
第14章 代謝性骨疾患・続発性骨粗鬆症
1 性ホルモン欠乏
1)エストロゲン
2)アンドロゲン
2 グルココルチコイド誘発性骨粗鬆症
1)GIOPの病因
2)GIOPの臨床像
3)GIOPのガイドラインに関する歴史
4)わが国の2014年版ガイドライン
5)わが国の2023年版ガイドライン
3 原発性副甲状腺機能亢進症と骨
1)病態
2)PHPTに伴う骨病変
3)病型
4)治療
4 甲状腺機能異常と骨粗鬆症
1)甲状腺と骨代謝
2)甲状腺ホルモンと骨粗鬆症
5 その他のホルモンと骨粗鬆症
1)成長ホルモン
2)アルドステロン
3)プロラクチン
4)下垂体機能低下症
5)その他のホルモン
6 生活習慣病と骨粗鬆症
1)骨粗鬆症と関連する生活習慣病
2)糖尿病と骨粗鬆症
3)慢性閉塞性肺疾患(COPD)と骨粗鬆症
4)慢性腎臓病(CKD)と骨粗鬆症
第15章 骨粗鬆症以外の骨代謝疾患
1 くる病・骨軟化症
1)病態・症候
2)病因による分類
3)検査・診断
4)治療
2 悪性腫瘍と骨代謝異常
1)骨転移
2)悪性腫瘍に伴う高カルシウム血症
3)癌治療関連骨減少症(CTIBL)
3 骨Paget病
1)症状
2)臨床診断
3)責任遺伝子
4)診療ガイドライン
5)治療
6)今後への期待
4 後縦靱帯骨化症(OPLL)
1)疫学
2)病態
3)診断・治療
5 骨形成不全症
1)病態
2)症状・検査・診断
3)治療
6 大理石骨病
1)大理石骨病の分類
2)大理石骨病の治療
7 進行性骨化性線維異形成症(FOP)
8 その他の骨系統疾患
1)骨系統疾患における骨・軟骨の異常
2)骨形態変化の例
第16章 関節疾患
1 関節リウマチと骨代謝
1)RAに伴う局所性・全身性骨粗鬆症の病態
2)RA患者における骨粗鬆症治療
2 変形性関節症
1)変形性関節症とは
2)変形性膝関節症の疫学
3)変形性膝関節症の臨床症状
4)変形性膝関節症の画像所見
5)変形性膝関節症の治療
3 その他の関節疾患
1)乾癬性関節炎
2)掌蹠膿疱症性骨関節炎
3)感染性関節炎
4)血友病性関節症
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欧文索引
原著者・編著者略歴