職場結合性うつ病**金原出版/加藤敏/9784307150682**

販売価格
3,080円(税込み)
編著
加藤敏
出版社
金原出版
分野
 
精神医学

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販売期間
2013/04/01~
商品コード
9784307150682
発行 2013年4月
ISBN 978-4-307-15068-2
昨今、仕事が過重となり心身の疲弊の末にうつ病を発症するケースが著しく増加してきており、そうしたうつ病を、職場の仕事に結合したうつ病という意味で「職場結合性うつ病」と名付けた。職場におけるうつ病、ないし気分障碍の病態がいかに生じるのかについて多角的に論じ、次いでいかに対応をするのが適切なのか、自殺予防にもふれている必読の書。

〔まえがき〕1編 職場結合性気分障碍 職場結合性うつ病・双極障碍 第1章 職場結合性うつ病の病態と治療 I.職場結合性うつ病の病態 II.裂開相と内閉相 III.治療 第2章 職場関連の気分障碍の諸病態―双極性障碍、混合状態、社会恐怖、抑うつ神経症 I.最新の疫学知見 II.職場結合性双極障碍 III.職場での仕事の中で発症する若いサラリ-マンのうつ病、抑うつ神経症 第3章 職場における気分障碍(うつ病・双極性障碍)の統計知見 I.入院患者に占める職場関連のうつ病の頻度、発病契機、病型、病前性格 II.発病過程 転帰 III.グロ-バル化する職場結合性気分障碍 おわりに 第4章 うつ病の症状と寛解 I.寛解概念の精神医学史的検討 II.うつ病概念の再検討 III.うつ病の残遺症状、ないし遷延症状の本態をめぐる議論 IV.寛解(remission)、回復(recovery)を導くための指針 V.抗うつ剤の作用と自然寛解 おわりに 第5章 職場結合性気分障碍(うつ病、双極性障碍)における自殺予防 I.疫学的知見 II.職場結合性うつ病の人格特性、神経衰弱性の要素 III.不安・焦燥優位のうつ病 IV.DSM、ICDにおけるうつ病診断のためのクライテリアの問題 V.自殺(企図)の危険期の再検討 VI.クレイネス曲線の理解と気分障碍における自殺危険期 VII.治療指針、自殺予防2編 神経衰弱とパニック障碍、うつ病 第6章 グロ-バル化のもとでの「パニック障碍」の出現―神経衰弱からパニック障碍へ I.現代のパニック障碍、不安障碍 II.アメリカでの神経衰弱に引き続くパニック障碍の導出 III.パニック障碍の概念の前史 IV.ドイツ語圏における神経衰弱からの不安発作の主題化 第7章 現代日本におけるパニック障碍とうつ病―今日的な神経衰弱 I.神経衰弱の性格を帯びる現代のパニック障碍 II.神経衰弱の性格をもつ現代のうつ病 III.不安・焦燥型うつ病に好発するパニック(様)発作 VI.裂開相において出現するパニック障碍 V.日本の明治中期から大正期における神経衰弱 第8章 現代の仕事、社会の問題はどのように精神疾患に影響を与えているか I.「職場結合性精神障碍」の登場 II.精神疾患促進的な現代の職場 III.円環的時間に代わる右肩上がりの直線的時間 IV.「第二の神経衰弱」のグロ-バル化 おわりに3編 現代社会の病理 第9章 視線の過剰・身体の変質・医学的言説の優位 I.視線の過剰、父性の低落 II.医学的言説の優位 III.「欲動と精神の不調和」 第10章 現代社会における喪の作業と「正常な抑うつ」 I.正常な抑うつ、悲しみ II.アウグスティヌスにおける抑うつと喪の作業 III.ミシェル・ドゥギ-の「尽き果てることなき」喪の作業文献〔あとがき〕初出一覧索引