ハームリダクションとは何か**中外医学社/松本 俊彦/9784498129948**

販売価格
2,640円(税込み)
薬物問題に対する,あるひとつの社会的選択
編著
松本 俊彦
出版社
中外医学社
分野
 
精神医学

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書籍版 販売期間
2017/08/09~
JANコード
9784498129948
商品コード
9784498129948
ISBN 978-4-498-12994-8
サイズ:A5 / 162p

「薬物依存症は刑務所に入っても治らない」,必要なことは処罰ではなく支援である,という著者らが公衆衛生政策としての“ハームリダクション”とは何か?について解説.

目 次 はじめに 第1章 ハームリダクションとは何か?1 はじめてのハームリダクション:今,世界で激論中〈古藤吾郎〉 ハームリダクションをめぐる国際的なディスカッション ハームリダクションとは はじめてのハームリダクション:NGOでの実習 ハームリダクションをめぐる幅広い合意 2 保健問題としての薬物使用〈樽井正義〉 HIV/AIDSとハームリダクション スイスの事例 マレーシアと台湾の事例 ハームリダクションに学ぶ 3 「危険ドラッグ・フィーバー」から考えるハームリダクション ?規制強化は個人とコミュニティに何をもたらしたか? 〈松本俊彦〉 危険ドラッグ乱用の実態 わが国における「脱法」的な薬物との戦いの歴史 なぜ危険ドラッグ・フィーバーが発生したのか 「包括指定」がもたらしたもの 規制強化が引き起こした「害Harm」とは 危険ドラッグ・フィーバーの唐突な終焉 薬物対策の2つの柱?供給の断絶と需要の低減 自己治療仮説?「負の強化」こそが依存症の本質である 第2章 海外にみるハームリダクションの実践4 世界は違法薬物にどう対応することができるか?〈著:Alex Wodak/訳:古藤吾郎〉 厳罰主義の隆起と緩やかな衰退 厳罰主義がもたらす逆効果 厳罰主義がオーストラリアに及ぼした悪影響 健康と社会のための薬物政策 健康と社会のための薬物の許認可 健康と社会のための薬物使用センター 新しく,そして多様なハームリダクション 国際的な薬物政策の変革 治療・回復に従事することと,薬物政策を変革するための活動の共通点 アンフェアな厳罰主義 5 ハームリダクションを医療者・医療ユーザーに伝える ?カナダ・トロント市での実践から? 〈みなみおさむ〉 ハームリダクション?従来の方法と何が違うのか なぜハームリダクションが必要なのか クライアントの側に立って物質使用を理解する 自己治療に行き詰まった人に対する援助 いま・ここにいるクライアントにハームリダクションをどう伝えるか ハームリダクションの応用例?「クライアントの行動を制限する」介入 6 研究者がアドボカシーを行うためにできること:バンクーバーにおける ハームリダクション事情と研究者の関わり〈林 神奈〉 VANDUの設立と非公認SIF インサイトとその有用性 研究者の役割 第3章 日本における取り組みと課題7 生き延びるための居場所や関係はどこにあるのか/どうつくるのか" 当事者も,その周りの人々にも安心・安全を〈鳥山絵美〉 ハームリダクションでつながりを 困っていることが言葉になる場づくり 家は安全な場所なのか 身体のケアでつながりを 生き延びるための選択肢を増やす オーストラリアで確認した希望 依存先を増やしていく関わり 8 「生きていなければ始まらない」?そのための居場所づくり?ダルク女性ハウスの歩み? 〈上岡陽江〉 「やめるか,やめないか」しかないと思っていた頃 ハームリダクションと出会って 薬物依存は犯罪ではない 変わっていったこと 母と子の支援,心身のケア 生きていくためのハームリダクション 9 刑事施設におけるハームリダクション〈牛木潤子〉 刑事施設について 刑事施設とハームリダクション 10 薬物使用による害を減らすために司法にできること〈後藤弘子〉 薬物関連法規とその基本的な考え方 規範違反としての覚せい剤事犯者 司法における薬物使用者 変化する司法と回復への支援 11 安心して「クスリがやめられない」といえる社会を目指して〈松本俊彦〉 薬物依存症?誤解されている病気 薬物戦争敗北宣言 ポルトガルの薬物政策 誰もが依存症になるわけではない 「ネズミの楽園」が教えてくれること 安心して「やめられない」といえる社会 おわりに〈上岡陽江 古藤吾郎〉 索引